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過去のオピニオン・エッセイ

オピニオン

「温故知新」能勢伸之氏 フジテレビジョン報道局上席解説担当役兼LIVE NEWS it日曜 「日曜安全保障」MC」
2021-10-01
防衛協会会報第156号(3.10.1)掲載
 アフガニスタンが、武装勢力タリバンの手に落ち

て、カブールの国際飛行場に米空軍は7便のC―17AグローブマスターⅢ大型輸送機を派遣したが,人々が駆け寄り、しがみつき、振り落とされる映像には驚かされた。事後、米空軍が公表したそのうちの1機の機内画像には,700人から800人の人間がびっしりと床に直に座っていた。

 あらためて、重量60トン以上のM1エイブラムス戦車を空輸できるというグローブマスターⅢの能力が示された形だが、この混乱の中、カブールで撮影されたという画像も興味深かった。米国の軍事情報サイトThe Drive(2021年8月17日付)によると、このタンデムローターが特色のヘリコプターは、CHー46Eシーナイト・ヘリコプター。1975年の南ベトナム・サイゴン陥落の際、7800人以上の脱出に関わったとされている米海兵隊所属のヘリコプ

ターが、半世紀近くを経て、混乱するカブールの空を飛んでいた、というのだ。

 これは、どういうことだろうか。米海兵隊は、MV―22オスプレイ採用に伴い、2016年を最後にCH―46を全機退役させる予定だった。しかし、そのCH―46Eヘリコプターのうち17機は、大整備の後、

2012年に国務省に移管され、国務省・国際麻薬法執行局(INL)任務に割り当てられたという。国際麻薬法執行局は麻薬対策活動に主に焦点を当てているが、航空団(INL/A)は、米国の外交官、米国の同盟国を支援している、という。アフガニスタンでは、CHー46Eが米国大使館が運用する主要航空機となった。たとえば、2017年度だけでも、ヘリコプターは合計32000の定期便と、3500の不特定の「特別任務」を飛行したと伝えられる。

 特に注目を集めた任務の一つは、元国務長官のアフガニスタン訪問で、7.62㎜M240D機関銃で目立つように再武装された、という。

 国務省のCH―46ヘリコプターは時々武器なしで飛ぶが、全ての機体は、防御のためにM240D機関銃で武装し、ミサイル接近警告センサーとフレアディスペンサーを保有しているとされる。

 米国務省が、運用している元・軍用機は、CH―46シーナイトだけではない。米陸軍のブラックホーク・ヘリコプターの運用も開始しているという。

 米航空宇宙局(NASA)では、米空軍の高高度偵察機、U―2を1981年と89年に、ER―2地球探査機として導入し、NASAは、さまざまな環境科学、大気サンプリング、衛星データ検証ミッションのために運用している。

 古くとも、まだまだ、任務を変え、能力に負荷が掛からないように制限すれば、まだまだ、使える。そんな装備があるなら、ミリタリーから、所属を換えて使えばいい。それが、米国の姿勢なのだろう。

 カブールの日本大使館員退避は、友好国の航空機で行われたという。

 日本の外務省が、在外邦人保護の観点から、そのような装備を保有できるのかどうか不明だが、海外には、このような例も有るというのは興味深いことではある。

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