望映鏡
令和7年
防衛協会会報第169号(7.1.1)掲載
「年度初めの決意について」
新年度を迎えられ、会員の皆様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
4月は新たな目標に挑戦する絶好の機会です。この投稿もその一つと思っています。
まず初めにわが県のPRについて、佐賀県は、九州の北西部に位置し、福岡県と長崎県に隣接、絶景の玄界灘と穏やかな有明海に面しており、水産業が盛んで、有明海の海苔は、生産量全国第1位です。
北には脊振山脈、南には広大な佐賀平野があり、農業も盛んで、玉ねぎ等は全国2位の生産量を誇っています。また、朝鮮半島まで約200kmと東アジアに近接しており、大陸文化の窓口として歴史的にも文化的にも重要な役割を果たしてきました。中でも吉野ヶ里遺跡や県西部の唐津・伊万里・有田は古くから陶磁器の産地として栄え、特に有田陶器市は有名で全国各地から来訪者があります。この他、日本三大美肌の湯の嬉野温泉や武雄温泉があり、唐津には、日本三大「くんち」と呼 ばれる九州北部に伝わる秋祭りも行われています。佐賀県は、九州で一番小さな県でありますが、魅力あふれる市・町でいっぱいです。
そんな佐賀県は、令和元年8月の記録的な大雨により牛津川が氾濫し、鉄工所からの油流出など発生して大きな被害をもたらしました。また、令和3年8月にも大雨による六角川の氾濫が発生し、浸水により孤立者が発生しましたが、西部方面混成団(西部方面特科連隊等)の迅速な人命救助活動等により多くの方が救助されました。更に昨年の能登半島地震災害には、目達原駐屯地からも隊員が派遣されたと聞きました。また、統合任務部隊(JTF)を編制され、人命救助・輸送支援・給水活動・給食支援・入浴支援・衛生支援など長期にわたる災害派遣活動で活躍される姿をテレビやSNS等により拝見し、改めて防衛協会として自衛隊を支えていかなければと強く感じました。
そんな中、我が国を取り巻く国外情勢は、戦後最も厳しい状況であり、国際法に違反し平気で他国を侵略するロシア、力にものを言わせ現状の国際秩序の変更を厭わない中国、核兵器や弾道ミサイルを使用して恫喝する北朝鮮。我が国はこれらの国々に隣接しています。これらの厳しい安全保障環境の中、わが国の安全保障政策には、我々国民の理解と協力が不可欠なことは、申すまでもありません。
今年度、我が佐賀県には、我が国の島嶼侵攻対応となる水陸機動団を迅速に島嶼に輸送するために念願の陸上自衛隊の佐賀駐屯地(仮称)の開設が予想されます。このため、我々は、佐賀県の自衛隊と国民との懸け橋として、日々尽力し防衛思想の普及・啓発活動を引き続き続けて参ります。
結びに、全国防衛協会の皆様の今後益々のご健勝とご家族共々のご多幸を祈念申し上げます。