会長挨拶
令和3年年頭の御挨拶 全国防衛協会連合会会長 佃 和夫

防衛協会会報第153号(3.1.1)掲載
「コロナ感染の動向を見極めつつ
各種事業を一層推進」
明けましておめでとうございます。
会員の皆様には、ご家族ともどもお健やかに新年を迎えられたことと心よりお慶び申し上げます。皆様には、旧年中、真摯かつ積極的に防衛協会の活動をご支援いただき厚く御礼申し上げます。
顧みますと、昨年はまさに激動の一年でした。中国湖北省武漢市に端を発した新型コロナウイルス感染症は、瞬く間に世界中に流行しました。その勢いは衰えることなく拡大し、戦後初めての緊急事態宣言の発令、新しい生活様式への対応など私たちの生活環境は一変するとともに、多くの国民が期待した「東京2020オリンピック・パラリンピック」は1年間の延期を余儀なくされました。また安倍政権の退陣、米国トランプ大統領の選挙敗北等、国内的にも国際的にも激動の1年でありました。
我が国周辺の安全保障環境は、北朝鮮の弾道ミサイルの誇示、中国による尖閣諸島周辺海空域での活発な活動の継続等不安定要因が一層顕在化してきており、一段と厳しさを増しています。
このような中で、自衛隊の皆様は、周辺海空域の警戒監視や海外任務はもとより、大規模自然災害等にも即応した対処をするため日々訓練に精励されております。また、沖縄県で発生した豚コレラへの対応、クルーズ船
「ダイヤモンド・プリンセス号」の新型コロナウイルス感染拡大防止のための医療支援及び生活支援、令和2年7月豪雨における人命救助活動等でも大いに活躍されました。
国外では、ソマリア沖・アデン湾における海賊対処行動が継続されるとともに、シナイ半島におけるエジプト・イスラエル間の停戦監視活動などを行う多国籍部隊・監視団へ司令部要員の派遣等国際社会の要請にも的確に対応し、国際的にも高い評価を受けております。
これらの国内外での活動により、国民の自衛隊に対する信頼と期待は一段と高まっており、自衛隊を支援する防衛協会の活動は益々重要性が高まってきています。
昨年は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から一部の事業中止及び縮小等を余儀なくされましたが、各都道府県防衛協会と全国防衛協会連合会が更に連携を深め、新型コロナウイルス感染の動向を見極めつつ各種事業を一層推進して参りたいと考えますので、皆様の御協力をお願い申し上げます。
おわりに、新型コロナウイルス感染症の一日も早い終息を願いますとともに、各協会のますますの充実・ご発展と、会員各位のご多幸を祈念して新年のご挨拶とさせていただきます。