過去の防衛省・自衛隊関連記事
令和5年
新たな時代・業務に対応した効果的な防衛行政を推進するため、防衛省の外局として平成27年に発足
防衛装備庁は、防衛装備品をより効果的・効率的に取得するとともに、拡大する装備行政に的確に対応するために平成27年10月1日に発足した比較的新しい組織である。それまで分散していた防衛省内の装備取得関連部門(内部部局、各幕僚監部、技術研究本部、装備施設本部)を集約・統合した外局として「防衛装備庁」が新設され、併せて、監察・監査機能もより強化された体制となっている。
昨年末の「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」策定により、防衛力の抜本的な強化策が示され、防衛装備行政の中枢を担う、防衛装備庁の役割も一層高まっている。
防衛装備庁の任務
1 防衛力の抜本的強化のための装備品の取得
昨年12月に閣議決定された国家防衛戦略では、
◆相手の能力と新しい戦い方に着目して、5年後の2027年度までに、我が国への侵攻が生起する場合に
は、我が国が主たる責任をもって対処し、同盟国等の支援を受けつつ、これを阻止・排除できるように防衛
力を強化する
◆おおむね10年後までに、防衛力の目標をより確実にするため更なる努力を行い、より早期かつ遠方で侵攻を
阻止・排除できるように防衛力を強化することとされている。
防衛装備庁は、こうした防衛力の抜本的強化に必要な装備品の取得を効果的かつ効率的に行っていく。
次期戦闘機の日英伊共同開発
昨年⒓月9日、日英伊は2035年までに次世代戦闘機を共同開発するという壮大な事業「グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)」を公表した。
「航空優勢」の確保は我が国の防衛のための緒作戦を実施する上での大前提である。将来にわたって我が国の「航空優勢」を確保するためには、いずれの国においても実現されていない新たな戦い方を実現でき、将来にわたり、適時適切な能力向上のための改修を加えることができ、さらに、高い即応性等を確保できる国内基盤を有する次期戦闘機を、我が国主導で開発していくことが必要不可欠である。
防衛省は、英国・イタリアとともに三か国の技術を結集し、コスト・リスクを分担しながら、将来の航空優勢を担保する優れた戦闘機を開発していくことになるが、その中核となる役割を果たしていくのが防衛装備庁である。