さようなら『OH-6D』
ラストフライト 陸自第13飛行隊(防府分屯地)
陸上自衛隊第13旅団第13飛行隊(隊長 中村健太2等陸佐)は、令和2年3月19日、防府分屯地(山口県防府市田島)において、観測ヘリコプターOH―6Dの用途廃止に伴う、ラストフライトセレモニーを実施した。
卵型をした特徴ある機体から、オスカーの愛称で親しまれたOH―6Dは、旧式のJ型の後継機として昭和55(1980)年3月から第13飛行隊に配備されてきた。以来、約40年間、中国5県の防衛・警備、災害派遣等の多様な任務に、その機動性を生かして活躍した。
米国のヒューズ社が開発し、日本の川崎重工でライセンス生産したOH―6Dは、J型と合わせ陸上自衛隊に約310機が配備された。また、海上自衛隊や海上保安庁等でも使用され、パイロットの育成等にも貢献した。
セレモニーには、分屯地が所在する航空自衛隊防府北基地の隊員も駆けつけ、長年同じ空を共有してきた陸空の隊員が一緒になってOH―6Dの労をねぎらい、別れを惜しんだ。
ある隊員は、「自衛隊入隊前に第13飛行隊で体験搭乗の機会があった。フワリと宙に浮いたあの瞬間の高揚感は、30年近く経った今でも鮮明に蘇ってくる」
と、感無量の面持ちで語っていた。(第13旅団広報)