6機編隊のブルーインパルス晴天の首都東京上空を舞う
防衛協会会報第151号(2.7.1)掲載
医療従事者ら多くの人々へ敬意と感謝の飛行
航空自衛隊は5月29日(金)、新型コロナウイルスと闘う医療従事者をはじめとする多くの人々に、敬意と感謝を示すため、アクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」の飛行を首都東京上空で行った。
空自入間基地(埼玉県狭山市)を出発した6機編隊(編隊長 遠渡祐樹2等空佐)のブルーインパルスは、午後0時40分頃から約20分間にわたって、高度1000メートル前後の上空で、8の字を描くルートを2周。1週目は、6機全てがスモークを出す基本のデルタ(三角形)・ローパス隊形。2周目は、5機がスモークを出すフェニックス(不死鳥)・ローパス隊形で飛行した。このフェニックス隊形は、2011(平成23)年、東日本大震災で甚大な被害にあった松島基地の2014(平成26)年の復興感謝イベントで、復興のシンボルとして不死鳥をかたどって初披露したもの。
飛行ルートには、都立駒込病院、都立墨東病院、荏原病院、自衛隊中央病院及び国立国際医療研究センター等の感染症指定医療機関をはじめとする多くの医療機関が点在している。
当日は、この飛行ルート付近に所在する医療関係者や多くの人々が、白いスモークを引いた機影が大きくなってくると、屋内外の各所において歓声を上げていた。
また、テレビ・ユーチューブでは、上空(撮影機)からの臨場感あふれる実況中継を通じて、現地所在の有無にかかわらず、どこからでもリアルタイムで、ブルーインパルスの迫力ある飛行を視聴することができた。この間、SNS上では、日本全国から感謝と感動のメッセージが、続々と寄せられていた。
東京都心をブルーインパルスが飛行するのは、1964(昭和39)年10月の東京オリンピック開会式と、2014年5月の旧国立競技場ファイナルイベント以来の3回目である。来年に延期となった東京オリンピック開会式では、4回目の首都上空飛行を是非とも実現させ、日本のみならず、世界中の観客を魅了してもらいたい。
全国防衛協会連合会事務局にも特別会員や市民から写真や動画が多数寄せられており、本紙面で、その貴重な写真の一部を紹介する。