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過去の外国軍人留学生文化研修支援

過去の防衛協会会報に掲載された外国人留学生支援関連の記事を紹介します。

令和6年

令和6年1月20日(土) 外国軍人留学生文化研修支援(大相撲初場所観戦)

 全国防衛協会連合会(大宮英明会長)は、「外国軍人留学生文化研修支援」事業として、令和6年1月13日(土)に防衛研究所、統幕学校、陸自教育訓練研究本部及び海・空の幹部学校に留学中の外国軍人とその家族等66名を、大相撲初場所(両国 国技館)観戦に招待した。これは、平成11年度に開始して以来、毎年行っている事業である。

防衛研究所等の自衛隊の幹部教育機関には、将来、国家・軍の枢要なポストに就き、国家間の橋渡し役を担い得る有為な人材が、各国から軍人留学生として選抜派遣されている。

彼らの短い日本留学期間中に、日本の国技である大相撲観戦に招待することにより、日本文化への関心と理解を深めてもらい、防衛省・自衛隊が推し進める国際交流の一助となることを目的としている。  

コロナ禍の諸規制が撤廃され、気兼ねなく応援できる状況となり、「満員御礼」の垂れ幕が下がる両国国技館は、贔屓力士らに対するファンの声援で大盛り上がりであった。

観客と一体となって家族で声援を送っていた軍人留学生の様子から、長年続いてきたわが国固有の相撲文化を実際に肌で感じ取り、大相撲に対する関心・興味が一層高まり、理解も深まったようである。
参加者の集合写真
連日の満員御礼の垂れ幕

令和5年

令和5年1月14日(土) 外国軍人留学生文化研修支援(大相撲観戦招待)

防衛協会会報第162号(5.4.1)掲載

 全国防衛協会連合会(佃和夫会長)は、令和5年1月14日(土)に防衛研究所、統幕学校、陸自教育訓練研究本部及び海・空の幹部学校に留学中の外国軍人とその家族等67名を、大相撲初場所(両国国技館)観戦に招待した。

 これは、「外国軍人留学生文化研修支援」事業の一環として、平成11年度に開始して以来、ほぼ毎年行っているものである。

防衛研究所等の教育機関には、将来、国家・軍の枢要なポストに就き、国家間の橋渡し役を担い得る有為な人材が、各国から軍人留学生として選抜派遣されている。

彼らの短い日本留学期間中に、日本の国技である大相撲観戦に招待することにより、日本文化への理解を深めてもらい、防衛省・自衛隊が推し進める国際交流の一助となることを目的としている。  

初場所から新型コロナウイルス対策の観戦ルールが一部緩和され、マスク越しでの声援が可能になり、「

満員御礼」の垂れ幕が下がる両国国技館は、力士らを呼ぶファンの声で盛り上がっていた。

家族ともども観客と一体となって声援を送っていた軍人留学生の様子から、長年続いてきたわが国固有の相撲文化を肌で感じ取り、興味が一層深まったようである。 

参加者の集合写真
連日の満員御礼の垂れ幕

大相撲観戦感想文

パキスタン空軍大佐 ウマル・アラム

私は、パキスタン空軍から、軍事的教養だけではなく、日本の伝統文化も学ぶために日本に留学しております。

2023年1月14日、私たち家族は、大相撲観戦の機会をいただきました。このイベントは、日本の神道に通ずる歴史を学ぶ機会となりました。また、力士の日々のルーティーン、技量習得のための鍛錬について説明を受けました。 なんと並外れた努力でしょう。楽しく勉強になるイベントであることはもちろん、私と 家族は全国防衛協会連合会から来てくださった方に温かく接していただきまし

た。 

 まず、両国国技館の相撲博物館にて、歴代の横綱について研修後、15の取り組みを観戦しました。国技館全体に満ちたユニークな一体感は、地元の観客だけでなく国際色豊かな観客を大いに沸かせました。相撲独特の戦い、筋肉の動き、探り合いを間近に観戦し、250年の歴史の一部になったように感じました。このようなユニークなスポー ツは日本でしか体現できないだろうと感じました。 

 最後に、このような素晴らしいイベントにご招待いただきました全国防衛協会連合会に感謝いたします。行き届いた計画のおかげで私たち留学生と家族は有意義な時間を過ごせました。 

ありがとうございます。

                               (統合幕僚学校第33期統合高級課程)

インドネシア陸軍少佐 スジャディ・スティヤント

 相撲観戦は今回が2回目です。最初の観戦は、私が防衛大学校の日本語研修生の頃(2000年)でした。当時は、私の日本語能力の低さとルールの無知さゆえに、あまり相撲を楽しむことがでず、飽きっぽい私には3時間がとても長く感じられました。              

 しかし、今回の相撲観戦の体験は、まったく違っており、大変面白かったと感じています。家族と一緒に相撲を見られたことで、より楽しく感じられ、相撲への理解も一層深めることができました。そのおかげで、とても面白い試合だと感じました。過去の試合結果を見て、誰が勝つか分析したり、戦術や技を見たり、試合の前中後の手順を見たりすることは、私にとって、とても楽しい日本文化の体験となりました。

 相撲観戦がこんなに楽しかったのは以下の点があったからだと考えます。ぜひ次回も続けてほしいとお勧めします。

1.家族の関与

 相撲観戦に限らず、学生が参加する文化活動には、家族も参加することで、より興味深く、楽しく感じると考えます。

2.情報・知識の提供

観戦前にガイドブックを提供することで、学生たちはより深く理解し、イベントをより楽しむことができると考えます。

 私たち家族は、自衛隊や防衛協会連合会が提供してくださった大相撲観戦機会にとても感謝しています。とても楽しくて、日本の文化がより一層好きになりました。機会があれば、来日する家族にも両国国技館で相撲を観戦させてあげたいと考えています。

 ありがとうございます。

                          (陸自教育訓練研究本部第68期指揮幕僚課程)

令和4年【新型コロナが急拡大したため外国軍人文化研修支援大相撲観戦招待中止】

 年初から新型コロナウイルス感染症のオミクロン株が爆発的にまん延したため、外国軍人留学生及びその  家族、引率教官等の安全を考慮し、大相撲観戦招待行事はまことに残念ですが中止といたしました。

令和3年

外国軍人留学生文化研修支援(大相撲観戦招待)

防衛協会会報第154号(3.4.1)掲載

 全国防衛協会連合会(佃和夫会長)は、令和3年1月16日(土)に防衛研究所、統幕学校及び陸自教育訓練研究本部に留学中の外国軍人及びその家族等33名を、大相撲初場所(両国国技館)に招待した。

 この招待行事は、外国軍人留学生文化研修支援事業として毎年行っているものである。

 防衛研究所等には、将来、国家・軍の枢要なポストに就き、国家間の橋渡し役としての役目を十分に担い得る貴重な人材が、各国から軍人留学生として選抜派遣されている。

 彼らの短い日本留学期間中に、日本の国技である大相撲観戦に招待し、日本文化への理解を深めてもらうことにより、国際親善の一助となることを目的としている。

  緊急事態宣言の再発令下、1月10日に初日を迎えた初場所は、新型コロナに感染した横綱白鵬をはじめとして、全力士の約1割に当たる65人の力士が休場した中で開催された。

 新型コロナの感染拡大防止のため、初場所のチケット販売は、1月6日をもって急遽売り止めとなり、定員の半分(約5000人)にも満たない観客数で、十分なソーシャルディスタンスが確保された観客席で相撲観戦に臨むことができた。

 両国国技館では、密にならないよう入退場が厳格にコントロールされ、観客席では水分補給以外の飲食は禁止、また、拍手以外の大声・歓声等による声援も禁止された。さらに、隣り合わせに座っているのが親子であっても、乳幼児以外の場合は即座に警戒係員が現れ、強制的に一席分空けさせられる徹底ぶりであった。

 コロナ禍にあって、行動が大きく制限された中での大相撲観戦であったが、参加者は、長年続いてきたわが国固有の相撲文化を、興味をもって会場で体感したようであった。

国技館エントランスホールの優勝ケース前にて集合写真
 
 
       観戦風景①
       観戦風景②
       観戦風景③
       観戦風景④
      幕内土俵入り
       幕内取組

大相撲観戦感想文

防衛研究所留学生

アメリカ合衆国 海兵隊中佐 ジョン・ファロン     防衛協会会報第154号(3.4.1)掲載


 2013年から2018年まで日本に住んでいて、たくさんの日本の経験をしたので私は幸運だと思います。私は日本のお祭り文化イベントとか娘の学校のイベントとかお寺への訪問を楽しみにしています。現在コロナウイルスの影響で日本の文化イベントに参加することは困難です。
   防衛協会は、今回の大相撲観戦を実施して下さり、非常に良かったと思います。両国国技館では観客はコロナウイルスの感染防止にとても気をつけていました。
   
防衛研究所の学生の富永さんが、私の隣に座って大相撲について説明してくれたり、防衛協会の方は、私たちの後ろの席から双眼鏡を貸して下さったりしたので、家族と一緒に楽しい時間を過ごせました。
   
私は大相撲を何度もテレビで見ていたので、大相撲の基本的なルールは理解しています。しかし、テレビでみる大相撲と直に見る大相撲とでは全く違いました。コロナウイルスの感染防止で、お酒や食べ物は禁止されていたと思います。コロナウイルスの感染防止のために、観客は大きい声で力士を応援できませんでした。今回の観戦は素晴らしい経験でしたが、典型的な観戦方法ではなかったと思います。
  帰りに力士を近くで見たかったので、両国国技館の外で待ちました。たくさんの観客が同じように待っていました。もちろんテレビで力士は大きく見えますが実際は思っていたよりちょっと小さかったです。
  
今回の大相撲観戦は素晴らしい経験でした。大相撲を観戦させていただきどうもありがとうございました

(防衛研究所留学生)

ジョン・ファロン一家

大韓民国 陸軍大佐  ゾ ゼボン

 東京の大相撲観戦にご招待していただき誠に有難うございます。 コロナの問題で計画通りに開催されるのかと心配しましたが、無事に観戦ができまして日本の伝統的な文化についてもっと理解が出来る機会になりました。
 韓国の場合も「シルム」という相撲と似たような競技があります。それは選手たちがお互いに相手の腰と太ももに巻いてあるひもを握って立ってから始まって、相手をいろんな技で倒す競技です。押し出しとかはないので選手たちは大相撲選手に比べると少しスリムですがかっちりした体格と迫力は大体同じです。
 実は私は韓国でも現場で「シルム」の競技を観戦したことはないですが、日本に来て大相撲を現場で観戦することができて嬉しかったです。このような貴重な機会をくださり、心からの感謝の気持ちを申し上げたいと思います。
 これから日本の歴史的な文化や習慣も強い力士と 同じように永遠に立ち続けますよう お祈りいたします。今回の相撲観戦に参加させていただき有難うございました。

インド 海軍大佐 サンディープ ライ

1 私と私の家族は、 2021年1月16日に私たちの人生で初めてライブ相撲大会を観戦しました。 私たちが日 
本に来る前に相撲を見ることは私たちの夢でした。 今回の観戦チケットについて、 NIDSの留学生ばかりでなく、幹部学校等の他の機関へ研修に来ている留学生にも手配していることを聞き、驚き、そして嬉しく思いました。チケットを手配してくれたことに心から感謝します。

2 イベント全体が非常によく組織されていて、 会場はユニークな装飾があり、相撲文化を感じることができ 
ました。また、コロナ下での観戦でしたが、 スタッフは非常に細心の注意を払い、 COVIDに関するすべての
予防措置が講じられておりました。 座席に関しても社会的距離が確保されており、安心して観戦することができました。

3 今回の観戦を通じ、プロの相撲のルールや習慣を理解することができ、併せて日本の伝統文化を知ること 
ができたと思います。 これらは、 私と私の家族にとってとても貴重な経験となりました。私たちの夢を叶え
ていただき 心から感謝します! 本当にありがとうございました。

大韓民国 空軍中佐 ラ ドンソプ

 一つの国を理解するためには、様々な要素が必要です。 最も重要なことはもちろん、言語です。しかし、言語だけでなく、その国固有の文化への理解も必要です。文化はその国の歴史、伝統、思想などから影響を受けて形成されたもので、生きて動く教科書です。
 そのような観点から相撲観戦は非常に貴重な経験だと思います。日本の伝統的なスポーツであり、世界で日本だけの唯一の固有の文化だからです。相撲は、単に面白いスポーツを越えて、日本文化の象徴の1つです。
 したがってこのような相撲を観戦する機会を提供してくれた協会に感謝します。 また、 自衛隊を後援する協会と交流する機会に参加することができて、さらに良かったです。
 コロナではなかった場合、さらに楽しく観覧することができたと思いますので、その点が少し残念でした。

改善意見

 相撲の理解を深める ために、歴史と競技方式についての説明があればと思います。観戦前に、時間的な余裕をもって集合し、 1階にある 相撲博物館を一緒に訪れたり解説者を招待して説明を聞くことができ ると、 相撲についてよりよく理解できるのではないかと思います。

統合幕僚学校留学生

オーストラリア海軍 海軍中佐 アンドリュー・ダフ   防衛協会会報第154号(3.4.1)掲載

私は、2020年10月に海上自衛隊の高級課程を修了し、現在、統合幕僚学校統合高級課程に在籍している学生です。

全国防衛協会連合会のご招待を受け、本年1月16日に両国国技館で開催された大相撲1月場所を観戦する機会を得ました。私をエスコートしてくださった同校教官の柳谷武志2等空佐は大相撲に関する造詣が深く、大相撲の伝統や慣習に関し大変勉強になりまし

た。

  今回の経験すべてが興味深く楽しいだけではなく、大いなる学びの機会ともなりました。日本人が世界に誇る勇気そして節度と同様に、横綱として頂点に君臨するためには技能を磨き厳格に規律を守ることが必須であることを知りました。 

今回の観戦は、新型コロナウイルスの影響により観客数の規模の縮小、ソーシャルディスタンスの維持 がありましたが、取り組み自体はとてもよく拝見できました。また、会場での声援や大声をあげること、飲食が規制されていたため、白熱したというよりやや抑え気味な雰囲気は否めなかったこと、例年ある全国防衛協会連合会の方々との観戦後の懇親の機会がなかったことは個人的に残念でした。しかし、こういったご時世であることを理解しております。

  大相撲観戦の機会を設けてくださった全国防衛協会連合会さま、サポートしてくださった統合幕僚学校に御礼申し上げます。このようなすばらしいイベントに参加できたことは光栄で、すばらしい経験となりました。

(統合幕僚学校留学生)

 

令和2年

外国軍人留学生文化研修支援(大相撲観戦招待)

 
 全国防衛協会連合会(佃和夫会長)は、令和2年1月18日(土)、防衛研究所・統幕学校・各自衛隊の幹部学校等に留学中の外国軍人及びその家族等43名を、大相撲初場所(両国国技館)に招待した。これは、外国軍人留学生文化研修支援事業として毎年行っているものである。
 各国から選抜派遣された留学生は、将来、国家・軍の枢要なポストに就き、国家間の橋渡し役としての役目を十分に担い得る、貴重な人材の集まりである。彼らの短い日本留学期間中に、日本の国技である大相撲観戦に招待し、日本文化への理解を深めてもらうことにより、国際親善の一助となることを目的としている。
 観戦当日、あいにく外はみぞれが降りしきり、この冬一番の寒さであった。対照的に、国技館内は贔屓力士・有力力士に対する声援が方々から飛び交い、熱気に包まれた中での観戦となった。
 留学生は家族ともども観客と一緒になって「エンドウ!」「タカケイショウ!」などと声援を送り、一番一番の取り組みを楽しんでいる様子がうかがえた。
みぞれの降りしきる中での記念写真
 
 
       観戦風景①
       観戦風景②
       観戦風景③
      幕内土俵入り
        熱戦

防衛研究所留学生所感文

オーストラリア連邦国防省職員 カレン・ラドフォードさん

 東京で相撲に招待してくれてありがとうございます。 この機会を通じて、私と息子は日本の伝統文化をよりよく理解できるようになったと思います。
 スポーツ外交は、両国間の文化的理解を深める非常に良い方法だと思います。相撲、その歴史と伝統、そして神道が相撲に与える影響についてさらに学ぶのは興味深いことでした。
 息子はスタジアムを見てとても興奮していました。彼はまた、相撲取りを見て観客と一緒に応援することに興奮していました。
 機会を下さりありがとうございます。とても感謝しています。

オーストラリア連邦海軍中佐  サイモン・ブラウンさん

 以下は、両国相撲ホールでの新年の相撲大会を見る週末の遠足に関する報告です。
 妻と私はこのイベントに参加する機会を非常に高く評価しました。私たちのどちらかが相撲のライブ試合を見たのは初めてでした。私は以前テレビで相撲の試合を見てきました。全体的な体験は非常に興味深いものでした。
 引率職員の金子さん、私たちのプロセスの理解を助け、試合の多くの側面を説明してくれたことに感謝します。
 シニアランキングに外国の相撲の出場者が非常に多かったのは非常に興味深いことがわかりました。
当日は雰囲気がとても静かだったことに非常に驚きました。ファンが声援を送ったり、お気に入りの選手を応援したりすることで、より大きな音になると期待していました。
 ホール自体が見どころでした。特にリングの上の伝統的な屋根が好きでした。それは確かに、全体的な体験を向上させる伝統と文化の要素を加えました。試合関係者の伝統的な衣装も非常に興味深い側面でした。
 試合前の準備よりも実際の試合のほうが一般にずっと短い時間しかかからなかったことは非常に興味深いことがわかりました。
私は妻と私がこの非常に伝統的な日本のスポーツを体験できたことを非常に嬉しく思います。将来また行けば、私たちは両方ともより良い経験に備えることができます。

インド陸軍大佐  シティジ・バルハラさん

 今回の相撲観戦は、詳細を職員と教育部がよく計画をしてくれて先行的に情報を共有してくれた。
 約3時間にわたり相撲競技を見てとても記憶に残る経験となった。相撲は日本の伝統的なスポーツと文化を象徴的に表現するものであり、外へ押し出されるところなどは強さを感じた。観戦では職員が競技の規則や習慣などをそばで教えてくれたのでより効果的であった。このような伝統スポーツを見る機会と日本文化の識見を与えてくれた防衛協会等にお礼を言いたい。
 なお提案として、相撲観戦は貴重な体験であるため、すべての留学生と家族が参加できるようにしてほしい。

統合幕僚学校留学生所感文

パキスタン空軍中佐 ナシール・アリさん

 私は2019年3月から、航空自衛隊幹部学校幹部高級課程、統合幕僚学校統合高級課程で学んでいます。2020年1月20日、全国防衛協会連合会からご招待頂き、統合幕僚学校の柳谷教官の引率により、大相撲初場所を観戦しました。土俵がよく見える席で、取り組みを大いに楽しむことができました。日本人のスポーツマン精神は海外でも有名ですが、実際に力士が果敢に取り組みに挑む勇敢な姿を目の当たりにし、感動しました。また、観客も力士と一体となっており、その雰囲気に圧倒されました。全国防衛協会連合会が用意してくださったお弁当もおいしく、楽しい1日を過ごすことができました。
 大相撲観戦は生涯忘れえぬ体験となりました。統合幕僚学校及び全国防衛協会連合会の皆さん、本当にありがとうございました。
 

陸上自衛隊教育訓練本部指揮幕僚課程留学生所感文

モンゴル陸軍中佐 バトサイハンさん

 
1 全 般
 日本自衛隊の各学校に入学している留学生と共に、日本の伝統文化である大相撲を観戦した。日本在学中ではめったにない機会だった。各国の留学生及びその家族に対して防衛省より機会をいただけたことに感謝を述べたい。
 
2 成果(特に印象の深かった事項)
 特に印象深かったのは、幕内力士と横綱の土俵入り式だった。また、相撲博物館において歴史、文化、神事、競技などの様々の側面から相撲を理解することが出来た。各国留学生とそれぞれの国の特技に関して、大相撲との相違について話し合うことも出来た。
 
3 じ後自学研鑽に努める事項
力士の口から精神全明、武道精神という言葉をよく聞く。自分の命をかけて国を守る軍人には必要な資質であると思う。また、一発勝負にかける強さや判断力が、我ら幹部にも必要な特質であると思う。これからの任務において是非とも実践して取り入れたいと考える。
 
4 要望(教育内容、管理事項等)
 入場時間を少し早めにしてもらいたい。相撲の取り組みが午前8時から始まっているのでTV中継では見らない、色々な体験が出来ると思う。
 
5 その他 
  相撲博物館、ちゃんこ試食体験、力士との振れ合う機会などを団体で実施すれば、留学生と家族にとって良
 い体験になると思う。 

韓国陸軍少佐 チョイさん

 相撲を見ることができてほんとに嬉しかったです。面白くて楽しかったです。妻にとっても良い経験になりました。日本の伝統的な運動を見て日本の文化の勉強になりました。ありがとうございました。
 

海上自衛隊幹部学校留学生所感文

インドネシア海軍少佐 ワヤン・マハルディカ・ウィジャヤさん

 私が大相撲観戦を観戦するのは、今回で2回目となった。はじめて観戦していた時にテレビで見るよりもはるかに面白かったと実感していたので、家族にもこのような経験をさせてあげたいと思っていた。つまり、日本の伝統的な文化の素晴らしさを家族に見せたかったのである。今回の大相撲観戦において、実際にこのような機会を頂いたのは本当に感謝の念に耐えないと思っていた。
 個人的に相撲というのは柔道や空手のように格闘技の一つだと思っており、大会で相手に勝つために、心・体・技という三つの要素を磨く必要がある。体が小さくても、心・技が強ければ、相撲関取が自分より大きいな相手に対しても勝つことが出来る。今週末の大相撲観戦において、盛り上がっていた大会場の中これの証拠を実際に観覧できた。また、この貴重な機会は自分一人のものだけではなく、家族や他の留学生とそのご家族も一緒に楽しむことが出来たのは特に喜びの週末だと思っていた。
 今回の大相撲観戦において、観客席の確保と観客席までの案内の他、我々外国人留学生が日本独特のお弁当まで準備して頂いたことは誠に完璧のおもてなしとも言えるであろう。
 結論として、今回の大相撲観戦は留学生にとって本当に貴重な価値のある行事である。次々の留学生にも同様の経験を与えるために来年度にも大相撲観戦行事を続ける必要があると思っている。

オーストラリア海軍少佐 マリオン・ドナルドソンさん

 2020年1月18日(土曜日)に私の家族と相撲大会を見に行きました。防衛協会から招待をもらいました。海上自衛隊の留学生以外、陸上自衛隊、航空自衛隊と防衛研究所の留学生も参加しました。
 家族にとって、相撲を見たのは初めてでした。私の子供達は、日本に来てから、テレビで相撲を見ていまして、とても興味があって、相撲の経験を楽しんでいました。
 記念写真を撮った後で伝統的な弁当ももらいました。弁当を食べながら相撲を見るのは素晴らしかったです。弁当はおいしかったです。
 4時間ぐらい、色々な試合を見まして、様々な関取がいることを知ることができました。
両国国会館の雰囲気はすばらしかったです。あの日は満席で、観客はとても賑やかで面白かったです。
 家族は本当にこの文化的経験を楽しんでいました。日本で過ごした時間のハイライトでした。この機会に全国防衛協会連合会に感謝します。

航空自衛隊幹部学校留学生所感文

パキスタン空軍大佐 サイード・ムハンマド・タリク・ジャウェドさん

 私は、2019年8月から、航空自衛隊幹部学校の幹部高級課程に、そしてそれに引き続き統合幕僚学校の統合高級課程に入校しています。
 2020年1月18日、両国国技館で大相撲大会を観戦する機会に恵まれました。この行事は、全国防衛協会連合会により主催されたものです。相撲観戦はとても貴重な体験でした。両国国技館の館内は素晴らしく、刺激的な雰囲気でした。その眺めは壮観でした。相撲観戦はとても楽しかったです。特に力士の土俵入りと呼出しが掲げる懸賞旗は印象的でした。取組の詳細に関する説明を受けました。力士の勝敗の記録はとても興味深いものでした。全日本防衛協会連合会の皆様には豪華なお弁当を準備していただいただけでなく、相撲についても解説をしていただきました。私は最初から最後まで取組を楽しむことができました。特に最後の取組は印象深いものでした。

インドネシア空軍少佐 アルラディクス・ディジャンセナさん

 相撲は伝統的な日本の武道であって、私を含め外国人にとってはめったにない機会のため、ぜひ観戦しなければならないスポーツです。私は今回を含め日本に留学するのは3回目ですが、相撲を観戦するのは初めてでした。
 私は防大時代には朝青龍、研究科時代には白鵬等をテレビや新聞で見ていましたが、実際の相撲の雰囲気は全く分かりませんでした。一度は観戦してみたいと思っていましたが、なかなか時間を作ることはできませんでした。
 今回相撲を観戦する機会をいただき、改めて相撲はただの武道大会ではなく、それ以上のものであるということを知りました。具体的には、日本らしい相撲の規則、伝統的な衣装、会場の雰囲気等です。実際観戦してみると、相撲に関する疑問が出てきて、引率教官に色々と教わりました。今回の行事を通じて、相撲に関する知識が増えました。私が新たに学んだ相撲の専門用語は、幕の内、十両、関脇、小結、前頭、土俵等です。また、会場の天井に貼られていた言葉も印象的でした。それは「満員御礼」という言葉で、来場客に対する相撲協会からの感謝の気持ちを表す言葉です。
 今回の相撲観戦はとても印象的で、日本文化の1つを楽しめたことは非常に貴重な経験となりました。このような日本文化を観戦する機会をくださいました全国防衛協会連合会の皆様に感謝申し上げます。

タイ空軍少佐 パンロップ・チョムチームさん

 令和2年1月18日、1月場所7日目の大相撲大会に参加させていただきました。
テレビで見るのではなく、両国国技館で実際に観戦できたことにとても感動しました。実際の取組だけではなく、様々な相撲に関するイベントやグッズに触れることができました。一人で観戦していても理解できないことが多いと思いますが、全国防衛協会連合会の皆様が、実際の取組を観戦しながら解説して下さったことにより、深く理解できるようになりました。
 相撲は単なるスポーツではなく、日本の伝統的な格闘技だと思います。他の格闘技は体重で階級分けされていますが、相撲は体重による階級分けがされていないため、自身の体を大きくする必要があります。しかし、必ずしも体の大きい力士が勝つわけではなく、体の小さい力士も勝つことがあります。様々な技があり、82の決まり手があることを学びました。
 幹部学校に留学している留学生だけでなく、その家族である私の妻もご招待いただきまして、ありがとうございました。私の妻は、相撲を観戦できたことをとても喜んでいました。改めまして、全国防衛協会連合会の皆様に感謝申し上げます。

ミャンマー空軍少佐 アウン・ライン・ウィンさん

 私は、中学生の頃映画で、そして高校生になってテレビで相撲を見たことがあるだけで、直接観戦できる機会に恵まれるとは夢にも思っていませんでした。ありがとうございました。
 体の大きな力士は動きがあまり速くないと思っていましたが、実際観戦してみると、その体の大きさの割には敏速で圧倒されました。取組前に四股を踏んでいるのを見られて良かったです。力士を間近に見て、改めて彼らが車やオートバイを運転するのは難しいのではと思いました。
 相撲は伝統的な日本文化で、世界的に皆が知る有名なスポーツで、日本のシンボルの一つです。日本人がこのような伝統的なスポーツを現代まで保持し続けていることに感銘を受けました。自国の文化を守ることは、自国を守ることと同じことなのではないでしょうか。
 私は白鵬を見てみたいと思っていましたが、残念ながら今場所には参加していませんでした。しかし、私の知っている2人の力士が参加していたため、とても楽しめました。その2人とは、貴景勝と栃ノ心です。
 ちゃんこ鍋という相撲部屋の料理を近くのレストランで見かけ、興味を持ちました。また、引率教官の解説により相撲のルールを知ることができ、知識が増えました。
 相撲を直接観戦できる機会をいただきまして、ありがとうございました。相撲について詳しい解説をして下さった引率教官、この行事を手配して下さった皆様、全国防衛協会連合会の皆様、改めまして感謝申し上げます。本当に楽しい行事でした。

韓国空軍中佐 イ・デギュ(李大揆)さん

 今までテレビでしか見たことのない相撲を、直接両国国技館に行って観戦できたことは今回が初めてであり、行く前からとても楽しみにしていました。雨が降り少し寒い日でしたが、両国国技館に向かう道中、一緒に参加した5歳の三男に対し、電車の中で相撲や力士について解説をしてあげました。聖書のダビデとゴリアテの物語をよく知っていた息子に「お相撲さんは、ゴリアテのように大きいよ!」と言ったら、両国駅の西口で歩いていた力士を見て、息子は「パパ、お相撲さんって本当に大きいよね!」と驚いていました。
 全国防衛協力連合会の皆様にご案内いただき両国国技館に入ると、テレビで見て想像したことよりも国技館は大きく、様々な人々が相撲を楽しんでいました。座席は二階の後方でしたが、取組はよく見え、息子と本場の相撲を楽しむことができました。力士たちは体が大きいにも関わらず動きは機敏で、素晴らしい技を使い、対戦相手を打ち負かしていました。取組が続く中、とても迫力がある動きに時々歓声をあげました。観戦中、息子と私は取組が始まる前に白星をあげそうな力士をお互いに選び、選んだ力士を応援し、賭けをしました。最後の取組まで続けた結果、残念ならが私は13対12で息子に負けてしまいました。父親に勝ったと三男は笑顔で、三男の楽しい姿を見て私も楽しい気持ちになりました。帰宅後、三男は兄たちに父親に勝ったとずっと自慢していたそうです。
 相撲というものを知ってはいましたが、直接国技館で取組を観戦したことはとても新鮮な経験であり、また、子供との楽しい思い出ができたことも有意義でした。このような機会を下さいました全国防衛協会連合会の皆様に改めまして感謝申し上げます。ありがとうございました。

平成31年/令和元年

外国軍人留学生を大相撲に招待

                                  防衛協会会報146号(31.4.1)掲載
 全国防衛協会連合会(佃和夫会長)は、平成31年1月19日、防衛研究所・統幕学校・各自衛隊の幹部学校等に留学中の外国軍人及びその家族56名を、大相撲初場所(両国国技館)に招待した。
 これは、国際親善事業として毎年行っているものである。短い日本留学期間中に、日本の国技である相撲観戦に招待することにより、日本文化への理解を深めてもらい、国際親善の一助となることを目的としている
 各国から選抜派遣された留学生は帰国後、軍の枢要なポストでの活躍が期待されており、国家間の橋渡し役としての役目を十分に担い得る、貴重な人材の集まりである。
 観戦後に寄せられた感想文を読むと、事前に相撲の知識を深く取り入れ、単なる勝敗を競うだけのレスリングのようなスポーツではなく、神聖な儀式であることを理解して観戦していた留学生もいた。「修祓(しゅばつ)」という言葉が出てきたのは驚きである。この留学生は、「日本人が伝統を大切にし、心から相撲を愛していることを目の当りにした」と結んでいる。
このように、相撲を通じて、日本人の精神構造にまで踏み込んで言及できる人材が留学してきているのである。
                                       (防衛協会広報担当)
国技館で記念撮影
特性幕の内弁当を食べながら相撲観戦

大相撲観戦感想文

タイ空軍少佐 ナッタチャイ・スアナーク
 今回の大相撲観戦は、私にとって初めてであり、非常に感動しました。なかなか見られない日本の伝統的な国技である大相撲観戦にご招待して下さった全国防衛協会連合会の皆様に心から感謝しております。 
 私自身は防衛大学校の学生時代から居合道をやっており、日本の格闘技に非常に興味がありました。今回、相撲を間近で観戦することができ、個人的には忘れられない経験となりました。また、私だけではなく、妻も息子も相撲に興味を持つようになりました。両国国技館で相撲を観戦した後も、毎日テレビで相撲を見ています。
今年3月末に航空自衛隊幹部学校を卒業してタイへ帰国しますが、皆様からいただきました貴重な経験を、日タイの友好関係に生かしていきたいと考えています。全国防衛協会連合会の皆様、本当にありがとうございました。
         (航空自衛隊幹部学校指揮幕僚課程留学生)
 
アメリカ合衆国空軍少佐 ダニエル・リチャード・トーマス
 2019年1月19日、妻のレイチェルと私は、東京で実施された大相撲大会に航空自衛隊幹部学校の指揮幕僚課程の学生として招待されました。相撲観戦は、妻と私が日本に住んでいる間に体験したかったものの一つです。 私たちは相撲観戦を非常に楽しみにしていました。
相撲を観戦するのは初めてだったので、それがどのようなものであるのかが全く想像がつきませんでした。両国国技館は米国の大きなスポーツアリーナと同じような作りをしていましたが、1点大きく違う点がありました。両国国技館の中央には、凝った作りの土俵があり、非常に美しく装飾されていました。座席に座り、相撲の取り組みを観戦しました。最初は、取り組みの流れがよく分かりませんでしたが、いくつかの取り組みを観戦し、その流れや手順が理解できるようになりました。5つの取り組みが終える頃には、私と妻はすっかり熱中していました。取り組みそのものだけでなく、取り組みが開始されるまでの一連の流れも楽しめるということに気づかされました。力士たちが戦いを挑み、様々な技が繰り広げられる相撲を楽しみました。直接自分たちの目で見て観戦する相撲は、テレビで見る相撲とは随分異なりました。
数時間にわたりいくつかの取り組みを観戦しましたが、最後の方に行われた取り組みは特に興奮しました。お弁当をいただきながら、勝利した力士たちを応援しました。全ての取り組みがあっという間に終わってしまい、残念に思いました。
今回相撲を観戦して、より日本文化への理解が深まり、なぜ相撲が人々に人気があるのかを改めて理解できました。私たちはまたいつか相撲を観戦し、その際には、子供たちも一緒に連れて行きたいと思っています。
私たち夫婦を大相撲観戦にご招待していただきまして本当にありがとうございました!
                                        (空幹校留学生) 
 
リチャード夫妻

平成30年

国際親善

全国防衛協会会報第142号(30.4.1)掲載
『国際親善』
外国軍人留学生を大相撲に招待
 
 防衛研究所、統幕学校及び陸海空の幹部学校に留学中の外国軍人とその家族(防研留学中のアンシュマン ナラング インド陸軍大佐他11か国37名)を国技館での大相撲初場所に招待した。 
 本事業は全国防衛協会連合会(佃和夫会長)が毎年恒例の事業として行っているもので、本年で20回目となった。
 外国人の相撲に対する関心は高く、特に初めて見学する外国人にとって興味津々で力士の動きに質問が集中した。
 留学生とその家族は各取組に大いなる好奇心で熱い視線を送り、大技で勝敗が決まると思わず歓声を上げていたのが印象的であった。 
 留学生は、短い日本での留学期間中に日本文化の理解を深めた体験としてこの大相撲見学を上げ、国際親善の一翼として「国家間の重要な橋渡しの役割になると信じている」と感想を述べている。 
インド陸軍大佐 アンシュマン ナラング
大相撲招待感想文
 
 このたび、全国防衛協会連合会のご厚意により、妻とともに日本の国技、相撲を観戦する機会を得ることができました。 
 両国国技館では、日本の古くからの慣習そのままに相撲が行われており、日本の古き良き文化と伝統を体感することができました。 
相撲では、体格に恵まれた腕力の強い力士が常に勝つとは限らず、体格に恵まれていなくても技術や勝利への執念が強い力士が勝つという点に共感を覚えるとともに、日本人の精神の底流に通じていることを理解することができました。 
 最後に、このような貴重な機会を与えていただいた全国防衛協会連合会に改めて御礼申し上げます。

平成29年

国際親善

事務局投稿(平成29年1月) (30.4.1)掲載
 
外国軍人留学生を大相撲に招待
国技館で記念撮影
 
防衛研究所、統幕学校及び陸海空の幹部学校に留学中の外国軍人とその家族(防研留学中のスーザン クレア ブッシュ オーストラリア陸軍大佐他10か国30名)を国技館での大相撲初場所に招待した。
 本事業は全国防衛協会連合会(佃和夫会長)が毎年恒例の事業として行っているもので、本年で19回目となった。外国人の相撲に対する関心は高く、特に初めて見学する外国人にとって興味津々で力士の動きに質問が集中した。留学生とその家族は各取組に大いなる好奇心で熱い視線を送り、大技で勝敗が決まると思わず歓声を上げていたのが印象的であった。
 大相撲見学終了後はグランドヒル市ヶ谷において全国防衛協会連合会主催の懇親会で役員と親しく相撲談義を交わした。
 留学生は、短い日本での留学期間中に日本文化の理解を深めた体験としてこの大相撲見学を上げ、国際親善の一翼として「国家間の重要な橋渡しの役割になると信じている」と感想を述べている。

外国軍人留学生感想文「大相撲を観戦して」

アメリカ合衆国 クリスタル・ウィルハイト 陸軍大尉(陸幹校)
 今回、私たち夫婦を全国防衛協会連合会から大相撲及びレセプションにご招待いただいたことは、大変、名誉なことだと思っております。 私たち夫婦は長年にわたり大相撲を観戦したいと思っておりました。
 今回、初めて大相撲を観戦したことは、すばらしい文化体験でした。今度は12歳の娘と一緒に、もう一度大相撲を観にいきたいと考えています。  
 また、レセプションでは楽しい時間をすごすことが出来ました。防衛協会の方々との会話で、私は何かインスピレーションを受けました。皆さんとても心がこもっており、私たち夫婦は、とても快適に感じました。お食事もとてもおいしく、皆さんのスピーチや最後のジャンケンポンも楽しかったです。  
 私たち夫婦にこのような機会を与えてくださった皆様に感謝するとともに、これを機に将来的に各国との関係を深めていこうと考えています。最後に、本初場所で横綱に昇進した稀勢の里関、おめでとうございます。
大韓民国 金 永建 空軍中領(統校)
 ある晴れた日、久し振りに妻と2人で外出した。子供達に留守番させることは心配であったが、2人でデートできるのは貴重な機会であり楽しく外出した。その日、私たちは大相撲観戦に招待されていた。
 相撲は、外国人である私たちには馴染みが薄いものだった。韓国にも日本の相撲に似た伝統的な韓国相撲があるが、私は興味を持っていなかったため、日本の相撲にもあまり関心がなく、大きな期待も抱いていなかった。ただ、日本の伝統文化の1つを経験する機会を得た程度に考えていた。
 当日、他の留学生と合流して国技館に入った瞬間、私は、その規模の大きさ、そして老若男女を問わず多くの観客がいることに大変驚いた。そして、自分も知らず知らずのうちに、相撲に引き込まれていった。
 私たちを案内してくれた引率者の方は、競技の間、相撲のルールや力士の履歴等について親切に説明してくれたので、より楽しく観戦することができた。全ての取組みが終わった時、私は大きな文化的衝撃を感じていた。これまで私は、大相撲に限らず伝統的なものはつまらないと思っていた。しかしそれは私の誤りだったことに気が付いた。それだけではなく、日本人の伝統文化を守って行こうという考えや姿勢に学ばなければならないと思うようになった。
  私の日本での留学生活は3回目だが、日本の伝統文化に触れる機会は限られていた。今回、全国防衛協会連合会のご配慮により、私たち留学生が日本の伝統文化を体験する機会を与えていただいた。このような行事を計画するには大きなご苦労があったと思われ、感謝の気持ちで一杯である。 繰り返しになるが、留学生向けの文化体験の機会と、多くの国からの留学生による交流機会を作って頂いた全国防衛協会連合会の皆様に感謝の気持ちを表したいと思います。このような機会は、日本に留学している軍人のみならず、これを超える国家間の重要な橋渡しの役割になると信じています。
未掲載分
オーストラリア連邦 スーザン クレア ブッシュ陸軍大佐(防研)
 先日は 自衛隊の学校の留学生のために大相撲初場所にお招き頂きありがとうございました。 日本の文化の一側面を知るいい機会となりました。大相撲の歴史や儀式を知ることができてよかったです。
 レセプションも素晴らしいイベントでした。とりわけ、レセプションで協会の皆様と他の留学生にお会いできて大変感謝しております。 食べ物とお酒もとても美味しかったです。また、綺麗なツボを頂きまして大変感激しました。
インド ウィシャル ラワル海軍大佐(防研)
 両国国技館の観覧席に向かうと、歓声と拍手が飛びかう中、2名の力士が相撲をしていました。このシーンは、私にとって、忘れられない大変貴重なものです。 相撲は、日本の豊かな文化、スポーツそして伝統、全ての要素が込められた大変素晴らしい競技であり、まさに、「日本の魂・精神の祝典」にふさわしいものだと思います。
 また、相撲は「困難に打ち勝つ心」を養うものだとも思います。なぜならば、試合においては、必ずしもに身体面においてより強靭な者ではなく、精神面においてより強靭な者が勝利を収めていたと感じたからです。
 また、相撲は、私の国の伝統的な格闘競技である「クシュティー」を思い起こさせてくれました。この「クシュティー」は相撲と類似している部分が多くあります。
 私のみならず、家内ともども、今般、日本の伝統、スポーツそして文化に触れることのできる、このような大変素晴らしい機会を設けていただき、全国防衛協会連合会(AJDA)に感謝申し上げます。
 また、競技観戦後のレセプションにおいては、AJDAのスタッフの方々との交流のみならず、在日本の各国軍留学生同士の親睦深化を図ることができましたが、こちらについても御礼申し上げる次第です。
 なお最後に、「稀勢の里」が今場所において優勝し、日本出身の力士として1998年から19年ぶりに横綱になったことを新聞で知りました。今回の観戦において実際に目にした力士の話ということもあり、大変うれしく思った次第です。
タイ王国 パンヤシリ・ミーソムソット海軍中佐(防研)
 日本の国技といわれる大相撲の観戦にご招待いただき誠に栄光に思いました。土俵の上で力士が真剣に組合って戦う姿は、今まで私が見たことのないもので、非常に面白く、感動的でした。
 その後、素晴らしい懇親会まで開いて頂いて、自衛隊のOBの方々と意見交換ができました。全国防衛協会連合会の皆様方に感謝申し上げます。 今後とも国際平和のために日本と共に頑張っていきたいと思います。皆様のご支援とご鞭撻をよろしくお願い致します。
アメリカ合衆国 デビッド バニング海兵隊中佐(防研)
 全国防衛協会連合会の皆様へ 平成29年初場所の相撲観戦にご招待いただきありがとうございます。 おかげさまで、妻と一緒に大相撲を初めて見ることができました。
別の留学生とも一緒だったので、とても楽しく忘れられない体験になりました。
 また、家族も、アメリカで、写真を見たので、相撲への理解が深くなりました。 楽しかっただけではなく、この経験を通じて、日本の伝統文化への理解にもつながりました。
 相撲観戦の後のレセプションでは、別の学生や全国防衛協会連合会員の方々とも話しをすることが出来て楽しかったです。 このような貴重な経験をさせていただいた全国防衛協会連合会の皆様に感謝申し上げます。
ミャンマー連邦共和国 ティン ソウ陸軍大佐(歩兵)(陸幹校)
 私は、日本に来る前から相撲に興味がありました。今回は、来日後、初めて生で相撲を見ました。相撲を見た後、私も少し強くなった気持 ちになりました。日本は、昔から今まで相撲を続けています。私は、その文化を尊敬します。
相撲からたくさんのエネルギーや強さをもらうことができました。1500年前から続けてこられた相撲の文化が、これから先の時代へも まもられ受継がれることを願っています。
この様なとても珍しく素晴らしいものを、生で見ることが出来たので、とてもうれしいです。機会があったら、また、見たいと思います。
タイ王国 サグァーンディー・サモーソン陸軍中佐(騎兵)(陸幹校)

 今回、大相撲を観戦するのは2回目です。昨年は大相撲のルールがあまりわかりませんで したが、今年はある程度、理解して観戦しました。
 日本に来る前は、大相撲は2人の太っちょが押したり倒したりで面白くないと思っていましたが、2回の観戦でとても興味がわきまし た。
 大相撲では、大きな力士と小さな力士でも対戦するので、小さな力士はテクニックを使って勝とうとしているところが面白かった。ま た、大相撲の力士は、伝統のとおり厳密に取組を実施するのは大変だと思いました。
 大相撲で一番難しいのは、横綱になることで、現在の横綱は全員がモンゴル人だというのびっくりしました。今後、日本人の横綱も誕生したらいいなと感じました。
モンゴル国 ゾリグトサイハン陸軍少佐(工兵)(陸幹校)
 今回、全国防衛協会連合会のご招待により、両国国技館において日本の伝統的な国技である大相撲を防衛研究所及び陸海空幹部学校の留学生と一緒に観戦するとともに、グランドヒル市ヶ谷においておいしい料理とお酒をいただきながら防衛協会の方々のお話を伺えたこ とは貴重で楽しい経験でした。
 本場所で日本人力士が優勝して第72代横綱になりました。モンゴル出身の三横綱と、新横綱稀勢の里関の今後の活躍を楽しみにして います。これから大相撲はさらに面白くなると思います。
 私は、今年の7月で陸上自衛隊幹部学校指揮幕僚課程を卒業して帰国する予定ですが、日本で得られた経験と知識を両国の友好関係に生 かしていきたいと考えています。
最後に全国防衛協会連合会の皆様にいつも支えていただいていることに深く感謝いたします。
ベトナム社会主義共和国 グェン・コク・ディン陸軍少佐(技術)(陸幹校)
 私は日本に来て11年目ですが、大相撲を直接観るのが初めてです。日本に来て、大相撲をテレビでよく見ました。
日本に来る前、「武士道の精神」と いう言葉を良く耳にしましたが、大相撲を見て、日本の「武士道の精神」が良く理解出来ました。力士は礼儀正しく精神的も強いと思っています。
こんなに強くなるために、どれだけ苦労して練習して来たのかを実感できました。
 相撲は日本の伝統的なスポーツですので、相撲をやっている人が多いと思いま すが、全国で選ばれた30人の試合を直接見ることができ、大変光栄です。
 また、大相撲観戦後、懇親会で防衛研究所、陸海空の幹部学校に留学している外国人留学生間の交流の場を作っていただき、大変嬉しく思っていま す。この機会に留学生間で交流ができ、さらに皆の自己紹介を通じて深く理解し合って、今後、世界の平和に繋がると思います。
 懇親会を通じて、元自衛 隊の偉い幹部の方々と交流・意見交換をすることにより、大いに勉強になりました。 今回、大相撲観戦、そして暖かい懇親会を開いて頂いた全国防衛協会連合会の方々に感謝致します。
大韓民国 金 熙聖 陸軍少佐(歩兵)(陸幹校)
 私は、長い間「日本」について勉強し、今回の陸上自衛隊指揮幕僚課程を含めて5回目の来日ですが、これまで直接、大相撲を観る機会はありませんでした。そのためこの度、大相撲を観戦する機会を いただき、大変光栄に思っております。
 まず、大相撲を観て一番驚いたことは、競技場の規模、満席の観衆の熱狂的な応援と歓呼でした。テ レビの画面では、小さな土俵上で大きな体の力士達が取組む映像しか映らないので国技館の規模はよ くわかりませんでした。実際に行ってみると両国国 技館の大きさに驚くばかりでした。
何より、観衆の歓声、立会いの前の力士同士がみせる心理戦等が大相撲の面白さを倍増させました。
 相撲のルールや歴史を調べながら観戦すること ができて日本文化を深く理解するきっかけになり ました。また、伝統文化を大事にし育成する日本と日本国民の姿を見て、これが本当の愛国心ではない かと考えました。
 最後に、このような素晴らしい機会を与えてくだ さった全国防衛協会連合会並びに同関係者の方々 に心から感謝の意を伝えたいと思います。
アメリカ合衆国 ウォーカー・コーリー海兵少佐(歩兵)(陸幹校)
 今回、両国国技館において大相撲初場所の招待を受け、十両と幕内の取組を観戦しました。 私は、いろいろな日本文化のイベントを観ることが好きなのですが、大相撲を生で観たことがなかったので、この大相撲観戦がとても楽しみ でした。  大相撲の力士達はみんなムキムキした体で、とても上手でした。
 私は、防衛研究所や他の留学生と美味しい和食を食べて、ビールを飲んで とても楽しかったです。  
相撲観戦の後の市ヶ谷でのレセプションでも、たくさんの美味しい食事を食べながら、私は、元将官の方々と一緒に長い時間、日米関係について話し合うことが出来ました。元将官の方々や他の留学生のスピーチも楽しかったです。
 私は、このイベントがとても楽しく面白かったです。私は、日本文化のイベントがとても大好きで、また、大切だと思います。最後にこの イベントを企画してくださった全国防衛協会連合会の皆様、ありがとうございました。
アメリカ合衆国 デビッド・ノートン陸軍大尉(機甲)(陸幹校)
 大相撲観戦は非常に面白く、日本の文化について少し学ぶことが出来ました。相撲は、いろいろな伝統や儀式が入っていることに気が付 きました。例えば、力士が土俵に入る前に塩を投げることや横綱の土俵入りなどで、これは素 晴らしいと思いました。
 しかしながら一番印象的であったのは、力士の冷静さだと思います。 私は、当然、負けた力士が怒ったりがっかりし ていると思いますが、全然そんな気持ちには見えませんでした。
勝った力士は悦に入らないで、お辞儀をして静かに土俵を出ているし、負けた力士もお辞儀をして静かに土俵を出ていました。
 私は、「偉いなあ、これが日本のスポーツなわけだ。」と思いました。大相撲観戦は楽しいだけでなく、相撲を通じ日本文化が明らかになると思います。
カンボジア王国 キュウ・セレイ・ロッター陸軍少佐(工兵)(陸幹校)
 私は、日本に来て最初に防衛大学校で勉強しました。日本語の勉強も含めて約5年かけて防衛大学校を卒業したのですが、卒業の直前にホストファミリーが大相撲に誘ってくれました。
しかし、その時は防衛大学校の試験がありましたので大相撲に行くことができませんでした ので、とても残念でした。
 幸運にも陸上自衛隊の幹部学校に入校するという機会を与えられ、 もう一度、日本で勉強することが出来たので、大相撲は、絶対に観にいきたいと思っていました。
 大相撲観戦では、懸賞金ののぼりを見て1本約6万円もすることを知り、大変興味深かった です。 私は、幹部学校を卒業したらカンボジアに帰りますが、日本文化や幹部学校で学んだことを 家族や後輩に伝えたいと思います。
 最後に、大相撲の初場所を観る機会を与えてくださった全国防衛協会連合会の皆様に心か ら感謝いたします。ありがとうございました。
インド ナンド・ゴパル・ヤダブ陸軍少佐(歩兵)(陸幹校)
 今回、両国国技館で大相撲観戦する機会をい ただきました。インドの伝統的なスポーツに、 レスリングと似ている「クシュティ」というも のがあり、相撲ともよく似ています。
 「クシュ ティ」は、体重別制でありフリースタイルやグ レコローマンといった2つのスタイルがあるところが相撲との大きな違いです。
相撲は「ク シュティ」のように体重制限等がなく、力士達は、「クシュティ」の選手よりも大きな体をしていました。
 大相撲観戦の経験は本当に素晴らしく貴重なものでした。国技館の雰囲気は刺激的で力士を応援するたくさんの観客がいまし た。国技館の情況は私の記憶にずっと残ってい ます。今後の人生においても確実に残るだろうと思います。
この上ない貴重な経験を与えてく ださった全国防衛協会連合会の方々に感謝し ます。
モンゴル国 セルチン・ビャンバオチル陸軍大尉(歩兵)(陸幹校)
 私は、日本に3度留学していますが、大相撲はテレビで観ることが出来るので、生で観戦することはありませんでしたが、今回、両国国技館で大相撲を観ることが出来て大変感動しました。
 力士の取組を生で観ると、何より迫力が違いました。特にテレビでは伝わらない力士同士がぶつかり合うときの音やお客さんの声援を肌で感じることができました。
 モンゴル人力士の取組は特にドキドキして 観戦しました。モンゴル人力士が頑張っている姿を見て、わたしも勉強を頑張らなければならないと思いました。
 両国国技館では、元関脇の旭天鵬をはじめとするモンゴル人力士達と何人かお会いするこ とができ、一緒に記念写真を撮ることができ、 貴重な体験をすることが出来ました。
 最後に、我々留学生に日本の伝統的な国技で ある大相撲の初場所を観る機会を与えてくだ さった全国防衛協会連合会の皆様に心から感 謝いたします。
パキスタン・イスラム共和国 サイヤッド・アリ・ラザ・ギラニ陸軍少佐(機甲) (陸幹校)
 私は、2回日本に留学することが出来て幸運だと思います。最初は、2011年に、6ヶ月間、陸上自衛隊富 士学校機甲科部の幹部上級課程に入校し、本当に素晴らしい経験が出来ました。富士学校で軍事に関する教育の みならず、日本の歴史と文化にふれることが出来ました。
 現在、陸上自衛隊幹部学校で学んでおりますが、ホストファミリーをはじめ日本の方々から、日本伝統の「おもてなし」を受け、私の留学生活は非常に充実しております。この場をおかりして、日本国政府並びに陸上自衛隊に感謝します。
 私は、大相撲を観ることは夢にも思わなかったので、今回の大相撲観戦は、大変嬉しい驚きでした。実際に観戦してみると、その素晴らしさは想像を超えていました。
国技館の環境は本当に感動的でした。また、土俵入りや弓取り式などの伝統的な場面を観ることが出来て、さらに感動しました。相撲の全ての取組は本当に面白く忘れられない経験となりました。
私は、大相撲観戦で日本文化や伝統をより身近に感じることが出来ました。防衛協会の皆様、ありがとうございました。
タイ王国 ウィティット・タウィスック陸軍少佐(砲兵)(陸幹校)
 今日は、大相撲を観ることが出来てうれしかったです。大相撲はタイ人にとって非常に有名な日本の伝統的なスポーツです。  大相撲は、江戸時代でもやっていたということで、日本の芸術や文化の美しさを表していると思います。
 私は、日本の陸上自衛隊指揮幕僚課程に留学していることを光栄に思うとともに、大相撲に招待してくださった全国防衛協会連合会のみなさまに感謝します。 どうもありがとうございました。
ミャンマー連邦共和国 ネ・アウン・ジョウ海軍中佐(海幹校)
 私は日本に来る前から、日本伝統の相撲というスポーツに興味がありました。私はミャンマーに住んでいるとき、相撲を日本のテレビ番組で見たことがあります。日本では相撲を見たいと考えていました。
 相撲は日本伝統のスポーツであり、初めて生で観戦し日本文化を体験するいい機会となりました。日本は150年以上の昔から今まで相撲というスポーツを伝承しています。相撲には力が大切なのだと分かりました。
 相撲を実際に見て、とても楽しかったです。日本は将来にわたって相撲を続けていくと確信しています。また機会があれば相撲観戦に行きたいと思いました。ありがとうございました。
ミャンマー連邦共和国 ラン・モウ空軍中佐(空幹校)
 私は子供の頃に日本の相撲の取り組みをテレビで見てから、是非、直接観戦したいと思っていました。今回、相撲を直接観戦させていただき、本当に感謝しております。
 相撲は伝統的な日本文化のひとつです。力、敏速さ、取り口、技術を使った取組を見ることができたのは素晴らしい経験でした。私は力士たちの体がとても大きいにも関わらず、動きがとても速いのに驚きました。
 また、私は力士たちの心と体の両面の強さを肌で感じることができました。力士たちが礼節とルールを守って取り組みをしていたのが非常に印象的でした。取組のルールはとても公正でした。取組に関連する飾りなどはとても立派でした。
 また、外国人の力士が大勢いることにも驚きました。相撲の取り組は外国人にとってもとても面白いと思います。私はこの素晴らしい日本の伝統を世界の人々に知ってもらいたいと思いました。
相撲を直接観戦することができて、素晴らしい時間を過ごすことができました。観客の方々は皆さん楽しそうに観戦しておりましたが、私も楽しかったです。
 最後に、相撲の取り組みを直接観戦する貴重な機会を設けていただいた全国防衛協会連合会の皆様にお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
インド ビカーシュ・クマール・サフー空軍中佐(空幹校)
 外国人が日本について考える時、心に思い浮かぶものがいくつかあります。例えば、ソニー、電化製品、着物、忍者、武道、そして日本の国技である相撲があります。
相撲は単なるスポーツではありません。規律、儀式、価値観、自国及び自国の文化への誇りといった日本文化の素晴らしい一面を具現化したものです。
 2017年1月9日、陸海空幹部学校の留学生及び家族は、日本の文化体験の一環として、全国防衛協会連合会より大相撲にご招待していただきました。初めて相撲を観戦しました。
以前テレビで相撲の取り組みを見たことはありましたが、力士の入場や土俵と去る時のお辞儀等の儀式を含め全てを見たのは初めてでした。
 相撲博物館では力士の生活の様子等に関する展示があり、非常に勉強になりました。
相撲には宗教的側面と宗教に関連した慣習があることを知りました。入場、土俵入り、化粧廻し、塩撒き、上部が神社のような土俵等、これら全てには何百年もの歴史があります。
人々は相撲の華やかな面にのみ注目しがちですが、力士が人々の尊敬や名声を得られるようになるまでには、何年も練習をし、厳しい生活を送る必要があります。
相撲とは何年もの努力とひたむきな思いが必要なスポーツです。伝統的なスポーツが消えていく今日、満席の両国国技館から分かるように、相撲は日本人の興味をかき立て、賞賛が与えられるスポーツであることが分かりました。
 相撲観戦の後、全国防衛協会連合会主催でレセプションが実施され、留学生及び家族が招待されました。退官された自衛官とお話できる貴重な機会となりました。彼らは現在の自衛隊を作り上げた方々です。彼らの経験やお話、そしてジョーク等を楽しみました。
全国防衛協会連合会の皆様には、相撲観戦の機会を下さったこと、相撲について学べたこと、そして、退官された自衛官の方々とお話できる機会を下さったことに感謝いたします。今後もこのような活動を継続して下さることを希望いたします。
アメリカ合衆国 ティモシー・ジェイソン・ローソン空軍少佐(空幹校)
 外国人が日本の文化や伝統を考える時、まず心に浮かぶものは相撲です。米国では相撲は有名なスポーツですが、多くの米国人は相撲の取り組みを観戦したことがないため、相撲のルールや手順を知りません。
 全国防衛協会連合会のご招待により、私と私の母はとても素晴らしい伝統を体験することができ、非常に幸運でした。
私たちは相撲の取り組み全般、懸賞旗、横綱の想定外の敗退により観客が土俵に座布団を投げたことが忘れられません。
全国防衛協会連合会の皆様、本当にありがとうございました!

平成28年

留学生大相撲観戦支援

(平成28年1月11日)
国技館で記念撮影
 
 防衛研究所及び陸海空の幹部学校に留学中の外国軍人とその家族(防研留学中のキム・ドンス陸軍大佐他33名)は国技館での大相撲初場所に招待され、日本文化の理解を深めた。初場所2日目は横綱が敗れる波乱の取り組みがあったが、留学生とその家族は各競技を大いなる好奇心で熱い視線を送っていた。
 この事業は全国防衛協会連合会(佃和夫会長)が毎年恒例の事業として行っているもので、本年で18回目となった。外国人の相撲に対する関心は高い。特に初め見学する外国人にとって興味津々で力士の動きに質問が集中した。それでも大技で勝敗が決まると思わず歓声を上げていたのが印象的であった。
 相撲見学終了後はグランドヒル市ヶ谷において全国防衛協会主催の懇親会で役員と親しく相撲談義を交わした。短い日本での留学期間中に体験した印象深いことの一つにこの相撲見学を上げている。
 こうした事業を通じて日本文化が世界へ伝わることは国際親善の大きな役割になっている。留学生とその家族は相撲見学の思い出を胸に帰路についた。
懇親会(グランドヒル市ヶ谷)

留学生感想

ドイツ連邦共和国陸軍中佐 マティアス・ライボルド(防研)
 私は家族とともに大相撲にご招待いただきました。大勢の観客、活気ある取組等、大相撲は、日本で最も魅力的なイベントであり、観戦の機会をいただき大変光栄でした。大相撲を通じて日本の文化と伝統に関する新たな一面について学ぶとともに、競技とその背景にある考え方に魅了されました。
 観戦後には、全国防衛協会連合会主催の懇親会にご招待いただき、和やかな雰囲気の中、活動内容や日本の防衛、文化等について会員の方々から学ぶことができ、大変有意義でした。
日本の伝統文化に触れ、素晴らしい一日を過ごすことができました。全国防衛協会連合会の皆様に感謝いたします。
インド陸軍大佐 バルジンダル・シン・ムルタニ(防研)
 今年の9月の訪日以来、大相撲観戦の日を心待ちにしていました。子供たちもいろいろと聞き及んでいた大相撲観戦、大興奮でした。  相撲は、日本はもとより、世界中で、特にインドでもスポーツとして認識されています。
 力士の心・技・体の精神は、インドでもレジェンドになっており、多くの若者が、力士からこの心・技・体の精神を学んでほしいと切に願っています。  
 心温まるご招待は、我々の家族にとって、日本滞在の最高の思い出になりました。 おもてなしの心、伝統的な暖かさ溢れた対応をしていただき、国技の豊かな伝統、歴史、風習等に触れることができましたし、力士の取組を間近で観戦することができたことは貴重な経験となりました。 満員御礼となるような中、相撲について多くを学ぶとても貴重な機会をありがとうございました。
 心温まるおもてなしに感謝いたしますとともに、大相撲の更なる発展を祈念いたします。
韓国陸軍大佐 金東洙(防研)
 日本に来て日本の伝統的な競技である大相撲を観戦することができていい思い出になりました。その服装や礼儀、そして試合ぶりはとても独特なものであったと思いました。
また、国でも似たような伝統的な競技がありまして、似ているところも、少し違ったところもあるかと思いました。
  試合を観戦した後は各国の留学生が集まって食事と感想を話し合う時間がありました。世界各国から来た留学生が初めてお会いして話し合えたのもよかったと思っております。
そしてご参加して下さった自衛官出身の方々から激励と友好のためのよいお話を聞かせていただきました。良い参考になったと思っております。
この紙面を借りて招待して下さった日本防衛協会連合会の皆さんに心から感謝のお礼を申し上げたいと思います。有り難う御座いました。
米国空軍中佐 コウジ・ギリス(防研)
 大相撲観戦に御招待して頂きまして誠に有難うございました。素晴らしい一日がすごすことができました。 ご家族4人で大相撲観戦が見る事ができまして、良い思い出になりました。
アメリカ人は大相撲観戦は滅多に見れない物で非常に良い経験でした。 そして、大相撲観戦は日本の伝統的文化を理解するうえで大変有意義でした。
 全国防衛協会連合会のスタフの皆さんもご親切に写真をとったり、大相撲観戦のご案内と説明してもらいました。 本当に心から全国防衛協会連合会の皆様に感謝いたします。
ベトナム社会主義共和国陸軍上級大佐 グエン・ドク・フェア(防研)
大相撲に招待いただき、感謝申し上げます。
  大相撲観戦を通じて、日本の歴史・文化を深く理解することができました。機会があれば、また大相撲観戦に行きたいと思っています。
タイ王国陸軍中佐 ナタポン・アリヤラッタナタム(陸幹校)
 全国防衛協力連合会による27年度留学生大相撲観戦に引き続き、28年度の留学生大相撲観戦にご招待をいただきまして、人生2度目の相撲観戦が実現しました。いつものように満員の国技館にて大相撲を楽しみながら、皆さんとお話をして相撲の更なる理解をしました。
  私自身は防衛大学校学生時代から合気道を稽古しており、現在も防衛省合気道連合会目黒支部の部員として稽古を続けていますが、いつも感じたことは日本の格闘技がすべて礼儀に対して非常に重視していることです。
国技館で見た相撲も同様に礼儀に対してとても厳しいと感じました。それらは日本の礼儀文化であり、現在の礼儀正しい日本社会のもとになっていると思います。  
 また、懇親会において去年お世話になった方々に再会できてうれしく思います。去年の延長線でいろいろなを話ができて貴重な思い出が得られました。
今年7月末に陸上自衛隊幹部学校から卒業してタイへ帰国しますが、皆さんから得られた経験を日タイの友好関係に活かしていきたい次第です。全国防衛協会連合会のさらなるご活躍を心から祈念し、御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
カンボジア国陸軍中佐 ペン・ラッターナ(陸幹校)
 2016年1月11日に両国の国技館で防衛協会の皆さんと他の国の留学生達と相撲を見にいった。昨年も同じ時期に見に行ったので、今回は2回目だった。
①相撲を見学することについて  座る席が少し遠くて、相撲の選手達の顔をはっきり見えなかったが、国技館の雰囲気 や相撲選手達の礼儀正しさなど見ることができて、とても面白かった。
また今回は2回だったので、相撲の選手達の名前も覚えるようになった。私のファンである福岡出身の 琴将菊和弘選手が最後最優秀賞をもらったのが本当に嬉しかった。
②相撲を見た後の懇親会について  防衛協会の皆様の日本語は難しくて、理解するのに苦労したが、手振り身振りなども見られて、なんとなく通じた。
美味しい料理やお酒をいただきながら、多くの方々とお話ができて、とてもいい交流会になったと思う。また各国の留学生達のスピーチも本当に面白かった。
私達留学生は一人一人では、なかなかこのような日本文化行事に触れ合うことが出来ないので、このようなプログラムに参加することがとてもいい体験だったと思う。
 防衛協会の皆様に心から感謝申し上げると共に皆様との出会いをずっと大切にしていきたいと思っている。カンボジアへ帰った後も、多くの友達たちにこの体験について話してあげようと考えている。防衛協会の皆様、本当にどうもありがとうございました。
米国海兵隊少佐 ポール・バートック(陸幹校)
 私にとって、今回の大相撲見学は四回目の観戦となりましたが、全国防衛協会連合会のおかげで留学生の皆さまと一緒に見ることができ、前回の見学より今回の方が充実して楽しかったです。
今回の大相撲見学のおかげで大相撲についてより理解が深まり、面白くなりました。特に、琴奨菊という力士の人気が最近急上昇しており、大勢の観客がにぎやかに応援していました。
私は、彼が日本人力士として十年ぶりに本場所で優勝したことについて喜びました。また、横綱が下級の力士に負けた場面を見たのは今回が初めてでした。更に、それを見た観客は土俵に座布団を投げ込んでいました。
 大相撲見学後、グランドヒルズ市ヶ谷ホテルにおいて歓迎レセプションを楽しむことができ、また協会の皆様と意見交換することができました。全国防衛協会連合会がいつも我々留学生を支えてくださっていることに深く感謝いたします。
米国陸軍少佐 マーカス・モーガン 少佐(陸幹校)
 冬日影が光り新成人が多く見られる中、平成28年1月11日に全国防衛協会連合会の皆様のお心遣いにより、大相撲初場所の観戦機会を頂けた事に御礼申し上げます。
また、大相撲観戦後のレセプションにもご招待頂いたことに重ねて感謝申し上げます。忘れがたい経験であったと感じます。
 本場所2日目、大関琴奨菊が小結勢に勝利しました。結果的に彼は、大方の予想に反して十年ぶりに日本出身の力士として優勝を果たしました。しかし、私は、彼の勝利を目の当たりにして、良い前兆を感じ取っていました。
本観戦は、私にとって初めての大相撲観戦でありました。その体験を通じて、長い歴史のある日本国技を理解することができました。特に、取り組み前の土俵入り、仕切り等の理解を深めることができ、印象に残るものとなりました。
 また、大相撲観戦後のレセプションにおいて、暖かいおもてなしを頂き大変嬉しく思いました。この際、様々な美味しい飲食物とともに、各テーブルにおける元総監の方や幹部学校で勤務を経験された方々との談笑により、最高の経験となりました。
最後に、このような機会を与えてくださった全国防衛協会連合会と陸上自衛隊幹部学校に篤く御礼申し上げます。
米国陸軍少佐 ジェフリー・ゴインズ(陸幹校)
 私は、この歴史的な出来事を見る機会を与えていただきまして感謝の意を申し上げたいと思います。長い間、大相撲については知ってはいましたが、本物を目の前にするとその迫力は、聞くのと見るのでは比較にならないほどでした。
この何世紀にもわたり受け継がれてきた伝統ある行事を見てから、新鮮で貴重な日本の文化に対する視点を得ることができました。儀式の機微や競争の迫力は本当に素晴らしかったです。率直に言って、力士の強さが観客の興奮と一致するように感じました。
 さらに、全国防衛協会連合会の会員にお会いする機会を設けていただけたことも、本当に良かったです。懇親会場で出会った方々の知識と経験がとても印象に残りました。
協会が、自衛隊と関係する国々の留学生を支えていただいていることに感謝しています。
 私は、自衛隊は協力会のような献身的かつ的確な支えに大きな影響を受けていると感じました。
私は将来、協会の皆さまから頂いたご親切を恩返しすることができますことを願っています。協会のおかげで私と妻は大相撲の大ファンになりました。
モンゴル国陸軍少佐 ダシジャムツゥ・ゾリグトサイハン(陸幹校)
 全国防衛協会連合会からのお招きにより、両国技館で大相撲初場所第2日目を見学する機会をいただきました。大相撲観戦は、私にとって2度目ですが新たな気持ちで見ました。今回の大相撲観戦を通じて日本の文化に対する理解を深めることができました。
大相撲は、モンゴル人にとって大変興味深いスポーツです。現在、多くのモンゴル人の力士が日本の大相撲の世界に挑戦しており、中には3名の横綱もいます。個人的に横綱日馬富士を応援していましたが、当日松鳳山に負けました。
 少し落ち込んでしまった私に、観戦後楽しい歓迎レセプションが待っていました。良かったです。
大相撲観戦後に市ヶ谷で実施された歓迎レセプションは、防衛省・自衛隊のOBの方々をはじめ各幹部学校の留学生たちと交流できる貴重な機会でした。
普段話してことがない他国の留学生ともこの歓迎レセプションを通じて仲良くなることができました。これも日本文化となる日本料理と日本酒があったからだと思います。
 最後になりますが、この様な機会を与えてくださった全国防衛協会連合会と陸上自衛隊幹部学校に心からお礼を申し上げます。
パキスタン国陸軍少佐 ムハマド・アキフ(陸幹校)
1 2016年1月11日に留学生は、両国国技館に行き、ホストファミリーと一緒に相撲 の試合を観戦しました。今回、初めて目の前で相撲を観戦しましたが、どの試合も興味深 く、非常に楽しむことが出来ました。  本経験を通じ、日本における相撲の伝統・歴史観を学ぶことが出来ました。本研修は、 情報量の面でも非常に有意義でした。
2 相撲観戦後、市ヶ谷駐屯地で開かれた懇親会に参加し、陸上自衛隊及び海上自衛隊の高 級幹部の方々とお会いする機会を頂きました。  自己紹介させて頂き、非常に有意義な懇親会となりました。  相撲研修及び懇親会ともに、良い経験となりました。
タイ王国陸軍中佐 サモーソン・サグァーンディー(陸幹校)
 相撲この言葉は子供の時から聞いた。相撲は大きくて太い男性が押しあうと考えたのが面白くなかった。ある日テレビにディスカバリー・ジャナルを見た。こんなに番組は相撲の事を理解した。大変な訓練なので相撲選手は太る人じゃなくて強いと理解した。
 陸上自衛隊幹部学校に入る前に10ヶ月間、豊島区で平日日本語を勉強していた。勉強した後で飲食店で食事していた。テレビに相撲試合をよく見ていた、お客様と店主皆は面白かった。この気持ちはタイボクシングを見るタイ人と同じだ。
 また、平成28年1月11日私は夢は現実になった、お相撲を見た。相撲選手は勝者になる為に集中しなければならない。少しでもうっかりすれば負けやすい。  現在は日本人相撲選手は少ないし、それで現在の横綱は3人で皆はモンゴル人だ。将来相撲があるが、日本人横綱があるか分からない。
フィリピン共和国海兵隊少佐  ロワン・リマス(海幹校)
●狭い世界の巨人たちと過ごして
 日本の幹部学校で学んでいると、本当に驚くことだらけです。学びの場は、東京の中心部にある安全性の高い庁舎の教室の中だけでなく、このような一種の稽古場の土台を築いた文化や伝統に係る豊かな歴史のあらゆる所にも広がっているのです。
 2015年1月11日は、新たな素晴らしい学習体験の日となりました。陸海空幹部学校の留学生が、全国防衛協会連合会の招待により、両国国技館において大相撲トーナメントを観戦したのです。相撲は日本の国技です。この格闘技は1500年以上に渡って形成され、かつては侍が戦闘技能を磨くためのものであったそうです。江戸時代以来、土俵入りや番付表のように、髪型、洗練された衣装及び化粧まわし又は儀式用の腰巻に至るまで、この人気スポーツの伝統は変わらないままなのです。今回、本物の巨人たちがこの世界で業績を上げるための献身や鍛錬を見ることができ、私にとって本当に衝撃でした。
●巨人たちとともに過ごす  
 初めて相撲を見ると、二人の巨人が大きな塊のように衝突するのを見ることになります。土俵と呼ばれる175フィート四方の狭い世界から外へ押し出そうと、二台の貨物列車が互いに車体を衝突させたようなとてつもなく大きな音が聞こえるでしょう。力士の巨体は、東京の最人気野球チームである巨人(ジャイアンツ)の一番大きな選手に比べ、体重が3倍もあります。しかし、その巨体を築くため、力士は極めて厳格かつ自制心の強い暮らしをしているそうです。彼らは共有の部屋と稽古場で生活せねばならず、食事から着こなしまで生活の全ての面が文化、信念及び伝統によって決められています。彼ら巨人たちは、横綱を目指して昇進に専念するのです。まさに私が注目している白鵬のように。彼は今や世界記録となる36回目の優勝を勝ち取ることに献身しています。
 巨人たちと過ごすということは、自衛隊の退役将軍と過ごすことをも意味します。相撲観戦中、幸いにも前自衛艦隊司令官の松下泰士元海将の右横に座ることができました。初めて会う人は、飾り気がなく謙虚な彼が退役将軍だとは気付かないでしょう。しかし、尊敬する海上自衛隊の指揮官でありリーダーから、十両と幕内の試合のときに見せた洞察力と集中力に加えて、その教訓と経験を直に学ぶことができたのです。松下海将は、自衛官時代とその後の人生について語って下さり、とりわけ1991年に卒業した海上自衛隊の指揮幕僚課程における体験についてのお話がありました。彼は、海自指揮幕僚課程で研究したことを自分だけのものとせず他のクラスメイトにも共有し、皆が成り得る最高の海上自衛隊幹部になることを願ったそうです。実際、クラス32名中8名が将官になり、日本の防衛と国家安全保障の部門に多大な影響力を及ぼしたのです。
●狭い世界
 全国防衛協会連合会は、毎年度、外国軍人の学生を大相撲観戦に招集して下さいます。今年度は12名の異なる出身国の学生を、相撲観戦と心温まるレセプションでもてなして下さいました。大相撲トーナメントを見て学びながら仲間の留学生とともに過ごす場は、楽しさで溢れていました。さらに、引き続く市ヶ谷における会合では、共通の趣味や経験を共有したり、冗談を言い合うことで、その関係と友情を強化しました。そしてまた、現役時代に将軍だった方と留学生が出会う機会にもなりました。話題が将軍と学生(まさに私のような)に共通する尊敬すべき友人にでも及ぶと、実際に私たちの住む世界がいかに狭いかということを否が応にも痛感します。
●持ち帰ったこと
 今回の催しを通じて新しい友人に巡り会いましたが、白鵬及び松下海将という二人の巨人からは多くのことを学びました。巨人とは、文字通り力士のように巨大な身体的特徴を意味するのではありません。その分野で成功を手にした人々、プロとしてとても大きな影響力を与えた人々を巨人と言います。
 白鵬は、献身と鍛錬をもって低い番付から昇進し、横綱として最も長く君臨しています。こうした業績は、決断力、信念そして献身なくして成し得なかったでしょう。また、松下海将については、防衛大学校学生から自衛艦隊司令官に登りつめるまでに先見と犠牲があったのです。そして、謙虚かつ意欲的で私心のない人物になられました。 この二人の人物は、成功に向けて献身し、周囲の人々に大いなる高みに到達する気を起こさせる影響力を持つ巨人となったのです。まさに、彼らがそれぞれの分野で巨人として残した遺産は、その狭い世界において永遠に刺激となり、お手本となるでしょう。
連合王国海軍少佐  アンドリュー・ノルゲート(海幹校)
 まる1年日本に住んでいますが、まだ相撲を見に行ったことがありませんでした。1月11日、全国防衛協会連合会が主催する行事の一部として相撲を観戦しました。この体験には、海、空、陸上自衛隊の指揮幕僚課程留学生が参加しました。
 私たち海軍の留学生を案内して下さったのは、全国防衛協会連合会の松下泰士元海将でした。松下海将とは、2006年に海上自衛隊の佐世保基地を訪問したカナダの軍艦の飛行甲板上で行われた公式レセプションにおいてお会いしたことがあります。10年近く経って相撲観戦の場で再開したのです。彼は、開口一番「ビール飲む?」と声をかけて下さり、たちどころに歳月の隔たりを埋めました。ビールが到着するとすぐに彼は案内を開始し、私たちが初めて相撲観戦を体験する間、ずっと案内して下さいました。これはまさに、どこに行っても「海軍は海軍」であり、私たちが今日出会った人々は一生を通じて友人であり続けることを体現しています。
この永続的に経験と友情を共有する感覚というのは、防衛外交の中核を成すものであり、私たちの海軍や国が友情の構築と維持に多大の努力を費やす必要性を浮き彫りにします。
 本当に海軍にとって世界は狭いのです、結局のところ…。 相撲に対する海外の共通認識は、それがスポーツと文化活動のどちらの範囲に収まるのか、まさに正確に何なのかが少しわかりにくい…ということです。
ところで、私は以前テレビで相撲を見て興味深いと思ったものの、日本における観光予定リストのうち、相撲観戦の優先度は高くありませんでした。しかし、両国国技館に入ると、雰囲気が素晴らしくて期待感もあらわになります。力士自体が信じられないほどの身体的存在感を持っているのです。すなわち、一見ゆったりして見える立ち会いに向け気持ちを高めていく調整段階と、一旦取り組みが開始されたときのスピード、パワー及び野蛮さは、はっきりと対照を成しているのです。生の相撲を見れば、全く違った経験ができます。
“生で新鮮な”相撲トーナメントを観戦でき、素晴らしい体験となりました。魅力的な文化イベントであり、スリル満点のスポーツ競技でもあり、あらゆる人に私は強くお勧めするでしょう。
インド空軍少佐 ヴィシャール・モハン(空幹校)
 外国人が日本を思い浮かべるとき、心に浮かぶものの1つに相撲があります。物事の移り変わりの早い、先進国である日本において、伝統的な文化である相撲が今なお変わらず存続していることに感銘を受けました。相撲観戦は私の長年の夢で、今回ご招待いただき、その夢が叶いました。
  相撲観戦を通じて見えてきた「規律」「マナーの遵守」「謙虚さ」「迅速性」は、日本文化及び日本人の気質そのものであると感じました。相撲を直接観戦することにより、なぜ相撲が日本の国技であるのかを理解できるようになりました。体の大きさやその重さにも関わらず、力士たちは柔軟にそして機敏に取り組みをしていたことに大変驚かされました。このような相撲観戦の機会を頂き、全国防衛協会連合会の方々に心から感謝いたします。幕内力士や横綱の入場、化粧回しのお披露目、両国国技館の雰囲気は、私の人生で忘れられない思い出となりました。
 全国防衛協会連合会が企画して下さいましたレセプションは、非常に楽しく、経験豊かな退役自衛官の方々と交流する素晴らしい機会となりました。本当にありがとうございました。
タイ王国空軍少佐 パユンサック・サヨムポーン(空幹校)
 全国防衛協会連合会のご招待により、私共夫婦は初めて相撲を観戦することができました。誠にありがとうございました。 私は防衛大学校に5年間留学しておりましたが、日本の伝統的な国技である相撲をテレビでしか観戦したことがありませんでした。防衛大学校時代、横須賀のホストファミリーといつもテレビで相撲を観戦していましたが、あまり興味を抱くこともなく、また、直接観戦する機会もありませんでした。
しかし、今回初めて両国国技館で相撲を観戦し、相撲に対する関心が大きく変わりました。取り組み中の観客の盛大な応援、力士の土俵に対する礼儀、取り組みに対する士気を見て、大変感動しました。相手より体が小さい力士が、自身の技で、体の大きい力士に対抗し、勝利する姿は大変興味深いものでした。
 全国防衛協会連合会の皆様から相撲の歴史やルール等をご説明いただき、私は相撲をより深く理解できるようになり、相撲観戦が興味深いものであることに改めて気づかされました。 今後も引き続き、留学生が日本の伝統と文化に触れ、防衛省・自衛隊と各国軍隊との友好関係をさらに発展させる活動及びご支援を賜りますようお願い申し上げます。
大韓民国空軍少佐 キム・ドン(空幹校)
 初めて相撲を直接観戦できる機会をいただき、本当にありがとうございました。 相撲を観戦する前に、インターネットで相撲に関する情報を収集しましたが、相撲とはどのようなものであるか実感を持って理解することはできませんでした。
 しかし、直接相撲を観戦し、ルール等を説明していただいたことにより、より深く理解することができるようになりました。相撲観戦の前、相撲のことをよく理解していなかったため、観戦中退屈するのではないかと心配していましたが、力士の力強さ、素早さに感動し、最後は、興奮しながら取り組みを観戦していました。
 力士にとり勝敗は重要な要素ではありますが、互いに礼節を守りながら取り組みをする姿に、改めて日本文化の素晴らしさを感じました。
 最後になりますが、このような貴重な機会を下さいました全国防衛協会連合会の皆様に心よりお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。

平成27年

大相撲観戦支援

(写真速報27.1.20)
国際親善
外国軍人留学生を大相撲に招待
 
 全国防衛協会連合会(佃和夫会長)は、平成27年1月17日、東京両国の国技館に防衛研究所、統幕学校、陸・海・空各自衛隊幹部学校に留学中の11か国24名の外国軍人及びそのご家族を招待した。
 留学生の国籍11か国は、フランス共和国、インド共和国、インドネシア共和国、米国、モンゴル国、カンボジア王国、パキスタン・イスラム共和国、大韓民国、シンガポール共和国、タイ王国及び豪州である。   
 留学生大相撲招待は、全国防衛協会連合会が国際親善事業として毎年行っているものであり、留学生の日本文化への理解を深めてもらう絶好の機会となっている。
 大相撲観戦後は、グランドヒル市ヶ谷(東京都新宿区)に場所を移し懇親会を行い相互に親善を深めた。

大相撲観戦(初場所:国技館)

国技館前での記念写真
 国技館前での記念写真
 大相撲観戦中の留学生
 大相撲観戦中の留学生
 大相撲観戦中の留学生
 大相撲観戦中の留学生
 大相撲観戦中の留学生
 大相撲観戦中の留学生
 大相撲観戦中の留学生
 大相撲観戦中の留学生
 大相撲観戦中の留学生

懇親会(GH市ヶ谷)

江間連合会理事長と留学生
山崎連合会常任理事と留学生
渡邊連合会常任理事と留学生
廣瀬連合会常任理事・山浦事務局員と留学生
廣瀬連合会常任理事・谷口女性部事務局長と留学生
松本連合会事務局次長と留学生

留学生所感

フランス海軍 クリストフ・ピポロ 大佐(防研)
 相撲は日本文化の本質であると思います。私は少年時代に柔道をしていたこともあり、日本の文化について長い間、興味がありました。相撲も時々テレビで観戦したことがあります。当時は、横綱曙関が有名な力士でした。その頃から、国技館で相撲を観戦することは長年の夢でした。 今回、その夢が現実となり一月十七日に初場所を観戦する機会を与えて頂きました。
 特に、国技館の独特な雰囲気、すなわち「強さ」と「繊細さ」が融合する空気の中で闘う力士達の姿にはとても興奮を覚え、忘れられない思い出を作ることが出来ました。この経験は相撲のみならず、日本の伝統的文化と日本人の心を理解する上で大変有意義でした。 最後に、このような貴重な機会を与えて下さった全国防衛協会連合会の皆様に深く感謝申し上げますとともに、皆様の益々のご発展をお祈り申し上げます。
 Merci à tous pour cette belle journée!(素晴らしい一日をありがとうございました。)
インド空軍 サティーシュ・バースカル 大佐(防研)
  2015年1月、全国防衛協会のご招待により、私は大喜びの妻と共に相撲の聖地である両国国技館を訪れました。  まず多彩な幟により熱狂的なムードが醸し出ていた両国駅では、大きな横綱の肖像画に圧倒されました。  
 テレビで相撲を見たことはありますが、実際に力士を観たのは初めてです。化粧廻しを身に着けた力士たちが、土俵を囲むシンプルな儀式は、伝統的かつ象徴的なものに感じました。
 取組前に「儀式」を行う巨大な力士からは、まるでシャーマンのような神秘的な力を感じました。試手を叩き、水で清め、塩を投げ、高々と足を振り上げ神を招き、力強く地面に下ろし邪を払いのけるかのようで非常に印象的でした。  
 取組自体は非常に俊敏で力強く、勝敗が決すると、敗者がお辞儀し潔く敗北を受け入れる姿を見てその謙虚さに感銘を受けました。 この経験は、生涯忘れることはないでしょう。
 力士の体の大きさ、俊敏性と力強さ、競技の奥深さと歴史の重さ、全て印象深いものでした。
 このような機会を与えてくれたこと、および取組中に相撲の歴史について丁寧に説明を頂き、全国防衛協会連合会の皆様には誠に感謝申し上げます。
アメリカ合衆国海兵隊 ジェイソン・ペリー 中佐(防研)
 全国防衛協会連合会のご招待で長男と一緒に平成27年初場所に出席させていただきました。私は3回目、9歳の長男は初めて大相撲を見ました。2人とも大変なおもてなしを頂いて印象に残る経験になりました。特に日本に来て子供に日本の文化を味わってもらいたいと強く感じます。
 初場所で日本の深い文化を目の前で見ることができました。土俵で日本の強さ、自制、単純さ、および素直さが見えます。同時に日本の心を代表する大相撲の長い伝統を楽しむことができました。
 なお、場所が終わってからの懇親会で気軽な雰囲気で多くの留学生と全国防衛協会連合会の皆様と一緒に楽しい時間を過ごすことができ日本のおもてなしを頂きました。 この一生忘れられない貴重な機会を作ってくださいました防衛協力連合会の皆様に感謝いたします。
インドネシア共和国空軍 ディア・ユグナルディ 大佐(防研)
 私はこれまでにテレビで大相撲を観たことはありましたが、直接、現地で観戦したことは初めてでした。力士のぶつかり合う音が私たちのいる席まで聞こえるほど大きく、大変迫力があり、興奮しました。  
 日本といえば相撲、相撲といえば日本というくらい、相撲は日本の伝統的なスポーツであることが今回の相撲観戦で理解できました。  
 相撲の勝敗は、大きな体や力が強いだけではなくルールや行司の決定の遵守によっても決まることを改めて理解しました。  
 今回の相撲観戦で、また一つ日本文化の一端に触れることができ、非常に有意義な時間を過ごすことができた。
 大相撲観戦は日本の伝統的文化を理解するうえで大変有意義でした。全国防衛協会連合会の皆様に感謝いたします。
大韓民国海軍 金 炳武 大領(統校)
 大相撲観戦は今回で2回目になります。前回は海自CSに入校した時に今回と同様、全国防衛協会連合会のご招待によるものでした。
 大相撲は単なるスポーツとは違い、日本の国技として日本の伝統文化の一つでもあります。高い精神性を求められることが特徴であると感じています。
 しかしながら、少し変に感じる事があります。それは、大相撲の力士にモンゴルを始めとする外人力士が非常に多いという事です。日本の伝統文化であるはずの大相撲の主要な力士が外国人だという事はあまり、望ましい事ではないのではないでしょうか。
 最後に、私を含めた留学生に対し、日本文化を理解し、留学生間の親睦を図る良い機会を提供していただいた全国防衛協会連合会に心から感謝致します。ありがとうございました。
大韓民国海軍 白 宗錫 少佐(統校)
 日本の国技である大相撲については日本のテレビやニュースを通じて時々見た程度だった。今回、防衛協会連合会の主催で大相撲を直接観覧させて頂いたことは良い経験だった。
 これまでは、単純に体格が大きい選手同士で相手を土俵の外へ押し出すだけだと思っていたが、実際に観覧した後は、大相撲という試合の中にいろいろな規則と伝統意識、マナーなどが存在していることが感じられた。
 大相撲のチャンピオンである横綱が登場する際は、それぞれの礼式を行い、試合の開始前はあらゆる選手を紹介し、勝利した際は定まった方式でセレモニーをすることでかなり礼節を重要に考えていることが感じられた。
 また、試合方式と特性についてもいろんなことを知ることができた。毎年6回ずつ2週間試合を開催し、選手の勝率によって等級が決まって、メイン選手といえる十両以上にならなければ、給料を貰い安定的な生活ができないということも驚くべきことだった。そして、試合中に各選手の等級が上がるごとに主審判(行司)の服装と扇子(軍配)がだんだん派手になることもめずらしかった。
  韓国にも、相撲と同じような伝統競技である「シルム」がある。試合の方式をシルムと比較して見ると、まずシルムは体級に従って‘ハルラ力士級’、‘ペクトゥ力士級’、‘天下力士級’などで分けて、3戦2先勝制のトーナメント方式で構成される。
 これは一日又は数日以内に優勝者が決まる側面から、緊張感と迫真感が高まる長所があるが、選手の側面からは、長期間準備したものの、試合日の調子が良くなければ一日だけでその期間中の努力が水の泡になる憂慮がある。
 また、韓国のシルムは試合場所の施設水準と大衆の関心度があまり高くないことが現実だ。一方で、日本の大相撲を経験した後は、試合施設がきれいであり、また観覧客の秩序意識、伝統文化に対する高い関心などが日本の伝統文化を持続させる原動力となっていると感じた。
 今回、大相撲の観覧というすばらしい機会を提供して下さった防衛協会連合会関係者の方々に心から感謝申し上げるとともに、今後も留学生たちが日本の伝統とその精神を体験できる機会を御用意して頂けたら幸いと思います。
モンゴル国陸軍 ハルタル・ヒシグスレン 少佐(陸幹校)
 ハルタル・ヒシグスレン 全国防衛協会連合会主催による大相撲見学及び懇親会に参加できたことに心から感謝しております。
 日本国技である大相撲観戦はこれで4回目です。私は大学生時代から大相撲に関心があり、NHKのテレビ放送等をできる限り見たり、知り合いの日本人の方々とも大相撲の話をするなど今でも好きです。本日も新たな気持ちで見ました。本当にありがとうございました。
 モンゴル相撲と日本の大相撲は基本的に似ているのですが、土俵というのがモンゴル相撲の場合ありません。しかし、技など似ている点からモンゴル出身の力士は大相撲に活躍できたと思われます。
 現在、大相撲の横綱は3人いますが、3人ともモンゴル人です。私はいつも応援しているのですが、日本人の横綱が生まれることを願っています。
 また、モンゴル・日本関係は大相撲以外にも日々発展しており、防衛交流の分野においても深まっています。これからは力の限り両国の防衛交流の架け橋の一つになれるよう頑張りたいと思います。
 最後になりますが、両国の友好関係が益々強固なものになることを祈るとともに、全国防衛協会連合会の皆様、陸上自衛隊幹部学校の関係者、その他関係するすべての方々に感謝いたします。ありがとうございました。
カンボジア王国陸軍 ペン・ラッターナ 中佐(陸幹校)
  留学生たちに相撲を見る機会を与えてくださった防衛協会の皆様に心から感謝を申し上げます。
 相撲はカンボジアにいた時にもテレビで見ていましたが、いつか本物の相撲を見たいとずっと思っていました。今回、実物の相撲を見られて本当に嬉しかったです。
 モンゴル国からの留学生に力士の友達がいたので私たちは力士と記念写真をとることができました。私は実物の力士に会うのは初めてなので、力士の大きな体と重さに非常に驚きました。
 相撲の試合の様子は私の席からもよく見ることができました。30秒もかからないうちに終わってしまったペアもいれば、1分以上もかかったペアもいました。より良い相撲選手を訓練するのに長い期間がかかっていると感じました。コーチは選手をよく観察していろいろ指導したと思います。
 相撲見学後のレセプションも最高でした。料理もいろいろあったし、何よりも大好物の刺身と日本酒もあったので、とても満足でした。私たち留学生は一人ずつ相撲を見た感想を発表したので、夕食会の雰囲気は和やかでした。
 私はこのプログラムに大変満足しています。なぜなら、プログラムを通じ日本の文化に触れ合うこともできるし、日本人と交流することできるからです。このような機会があれば是非また参加したいと思っています。 最後になりますが、この機会を与えてくださった全国防衛協会連合会と陸上自衛隊幹部学校に深く御礼を申し上げます。
インド陸軍 ニキル・カプール 少佐(陸幹校)
 去る1月17日(土)、全国防衛協会連合会の御招待により、大相撲初場所を観戦させていただきました。私自身、相撲に関する知識自体はありましたが、実際に観戦するのは初めてのことでありました。
 しかし、それが日本の誇りとする国技で、また、素晴らしい文化と歴史を有するものであるということを理解することができました。本当に素晴らしい経験でありました。
 相撲は、日本の伝統を代表するものであり、それを間近で見ることができたことは、日本に滞在して経験したことと比較しても、非常に感動的なものでありました。
 また、観戦後、同じく全国防衛協会連合会主催のレセプション行事に参加させていただきました。これも、様々な人々と交流することができる、素晴らしい夜となりました。
 この場をお借りして、このような機会を与えていただいた全国防衛協会連合会の皆様、そして、いつもお世話になっている陸上自衛隊幹部学校の皆様に、心よりのお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
モンゴル国陸軍 サンジミャタワ・トゥムルホヤグ 中佐(陸幹校)
  まず始めに、我々の留学生に対して、日本の国技である大相撲を観戦する機会を 与えてくださった全国防衛協会連合会の皆様に心から感謝しております。
 モンゴルには「耳で1000回の聞くよりも、目で1回の見る方が良い」という諺(ことわざ)があります。この諺のとおり、私たち留学生及びその家族を含めた参加者全員が、日本文化に対する理解を深めることができたと思います。
 モンゴルも伝統的にモンゴル相撲を行っています、また、たくさんのモンゴル人が日本の大相撲の世界に挑戦して、3名が横綱として頑張っていることから、日本の大相撲は、モンゴル人にとっても大変興味深いスポーツです。
 私にとって、今回が大相撲を直接観戦した初めての機会でした。旭天鵬関とは同じ地域の出身であり、旧知の仲であったことから、今機会を活用して写真撮影をお願いしました。突然の申し込みにも関わらず、快く応じてくれました。
 横綱白鵬関が優勝回数の記録を更新しました。このことはモンゴル人として大変誇りであり、喜ばしいことです。そして何より多くのモンゴル人力士達を、日本人の皆さんが受け入れてくれて、応援している姿を国技館で見たときに、日本とモンゴルの良好な関係を肌で感じることができたように思いました。
 改めて、日本の国技である大相撲の観戦に招待して頂き、本当にありがとうございました。今後も更なる日本文化への理解とCGSでの勉強を頑張っていきたいと思います。
パキスタン・イスラム共和国陸軍 グーラム・ムスタファ 少佐(陸幹校)
 平成27年1月17日(土)に他留学生とともに、全国防衛協会連合会主催で実施された本行事に参加しました。
 相撲見学は自分にとって初めての経験であり、とても楽しめました。 実際に試合を見るまでは、試合時間は長いものだと思っていましたが、実際にはあまり長くありませんでした。準備時間は長かったのに対し、試合の時間は5~10秒ほどのものもありました。
 パキスタンにも、相撲に似たスポーツがありますが、選手の体は日本の力士ほど大きくありません。私は、他の国にもこのような競技があることを知りませんでした。
 相撲は厳しいスポーツだと思います。力士たちの生活は厳しいことでしょう。  
 また、相撲見学後のレセプションもとても良いものでした。全国防衛協会連合会の方々とさまざまな話題についてお話をできたのがとても良い経験になりました。レセプションにおいては、日本語での自己紹介を実施する機会をいただき、語学と言う観点からも非常に良い経験になりました。このような機会を作っていただいた全国防衛協会連合会に感謝いたします。
大韓民国陸軍 パク・ホン 少領(陸幹校)
  日本に来てから一番興味深い研修でした。何故なら相撲というのは日本の伝統的なスポーツであり、それぞれの国から来た留学生と一緒に見学したことだけでも面白いのに、さらに陸海空の大佐から少佐までのいろいろな軍種・階級の人と相撲を見ながら友好が深まり本当に貴重な経験でした。
 相撲を見学して盛り上がった留学生達の心を知っているかのように、市ヶ谷で行われたレセプションも最高でした。日本の文化の理解はもちろんですが、レセプションは、異文化が交り合い、小さな世界を感じられて本当に光栄でした。それぞれの国の人から意見を伺いつつ、世界平和について皆で意見を交換し合うのは、軍人の基本的姿勢の理想ではないでしょうか。
 最後に、この素晴らしい経験ができて心から感謝しております。
シンガポール共和国陸軍 ゴー・エスモンド 少佐(陸幹校)
平成27年1月17日(土)に、全国防衛協会連合会主催で実施された留学生歓迎行事において、初めて相撲の試合を見ました。
 今回の歓迎行事に参加したことは、私が日本を理解するために非常に良い経験となりました。特に、日本の国技である大相撲を直接見ることができたことは、すばらしい経験になりました。
  私はこれまで、日本の人気のあるスポーツ(野球、2014サッカーワールドカップ、2014世界卓球試合等)をほとんど見ましたが、大相撲を間近で見たことがありませんでした。
  8年前に東京に来て旅行した時、大相撲を見てみたいと思っていましたが、入場券が売り切れで残念ながら見ることができませんでした。 今回ご招待いただいた全国防衛協会連合会の皆さんのおかげで、日本の伝統的な文化にやっと触れることができ、願いが叶いました。
  テレビで見るのと比べて、やはり生の試合はより迫力ある雰囲気を感じました。    試合を見た後、グランドヒル市ヶ谷での歓迎レセプションに参加しました。非常に親切な人々や他の機関の留学生と出会えることができ、また、おいしい料理を楽しむことができました。
  本機会により、日本の文化、伝統に対する理解をより深めることができました。 今回の歓迎レセプションに参加させていただくとともに、このような機会を作っていただいた全国防衛協会連合会に感謝いたします。大変親切に対応して下さりありがとうございました。
タイ王国陸軍 ナタポン・アリヤラッタナタム 中佐(陸幹校)
 平成27年1月17日(土)、全国防衛協会連合会からのお招きにより、大相撲初場所第7日目を見学する機会をいただきました。  国技館は、当日も満員御礼であり、日本の国技としての大相撲が、大変人気のある競技であることを肌で感じることができました。
 私は、今回初めて大相撲を観戦しましたが、各取組が、非常に短いものであることを知りました。しかし、この短い競技のために、力士たちは長い時間をかけて、稽古をしなければなりません。そして、土俵においては、これまで積み重ねた稽古の成果を発揮し、相手のことを研究して作戦を練り、集中力を高めて勝負を決めます。まさに、本物の戦いだと思いました。  
 また、大相撲観戦後に市ヶ谷で実施された歓迎レセプションでは、多くの防衛省・自衛隊のOBの方々と意見交換をすることができました。全国防衛協会連合会が、種々の活動を通じて、防衛省と協力しながら、国民の国防意識の向上に寄与していることを知ることができました。
 本レセプションは、防衛研究所と陸海空の各幹部学校の留学生が交流できる貴重な機会でもあるため、今後もぜひ続けていただきたいと思います。
 今回の行事への参加を通じて、私自身、日本とタイ王国との友好関係のさらなる発展のために、引き続き努力していかなければならないとの決意を新たにしました。 全国防衛協会連合会の今後のさらなるご活躍を祈念し、御礼の言葉とさせていただきます。本当にありがとうございました。
アメリカ合衆国海兵隊 トーマス・スモレンスキー 中佐(陸幹校)
 私は子供の時にテレビで相撲を見たことはありました。しかし、正確なことはわからず、相手を押し出したほうが勝つということぐらいしか知りませんでした。
 今回東京の国技館で相撲を研修させていただきましたが、本当に貴重な経験でした。 相撲は、押し出しや張り手など様々な技を使って相手のバランスを崩したりミスを誘ったり、スポーツの醍醐味が含まれていて大変素晴らしいものだと感じました。また、ほとんど10秒以内の短い間に、2人のパワーが激しくぶつかり合うというのはとても印象的なものでした。  
 さらには、塩を撒いて道場を清めるといったような、昔から続く相撲の中の伝統的な所作も、見ていて大変興味深いものでした。  
今回の機会を与えて下さったことに大変感謝しています。どうもありがとうございました。
アメリカ合衆国陸軍 ケント・ジャスティス 少佐(陸幹校)
  まずは、大相撲初場所を観戦する機会を与えてくださったことに御礼申し上げます。また、相撲観戦後に開いていただいたレセプションに対しても御礼申し上げます。我々留学生に対する皆様のおもてなしの心を肌で感じ感動しました。
 相撲観戦は私にとって3度目ですが、観る度に相撲に関して更に多くの事を知りたくなりますし、楽しさが増してきます。今回の相撲観戦を通じて、このスポーツと文化の両面を有する立派な国技に対して理解を深め、賞玩する事ができました。
 特に、力士達がほんの数秒だけの取り組みのために、準備や練習を怠らないことが印象に残っています。 私も10代の頃、テコンドーの黒帯を取りました。その体験もあって、力士たちの努力と苦しみを理解する事ができます。
 この素敵な機会のおかげで日本に対する理解を深める事ができました。将来、きっと素晴らしい思い出となることでしょう。招待してくださり本当にありがとうございました。
アメリカ合衆国海兵隊 クリストファー・ニール 少佐(陸幹校)
  私にとって、今回の見学は二回目の大相撲を観戦する経験でした。工藤教官と他の留学生と一緒に見ることができ、前回の見学より今回はすごく楽しかったです。
 まず、相撲道場に到着した直後に、国際関係の重要さをすぐに理解することができました。それは、友達のモンゴル陸軍のトゥムルホヤグ中佐がモンゴル国を代表する力士と会う機会を調整してくれました。彼のおかげで、実際の力士と会うことができ、記念の写真を撮影しました。
 その後、満席の相撲道場で、3時間の取り組みを楽しみました。全部の取り組みは非常にエキサイティングであり、観戦しながら少しお酒を楽しむことができるものでした。
 相撲が終わった後で、気分良く皆でホテルまで電車で行き、そこでは、おどろくほど素敵な準備がなされていました。美味しい食べ物と飲み物が用意され、協会の皆様方の貴重なお話を拝聴してたくさんの乾杯をしました。大変楽しい時間でした。
 廣瀬様と山浦様に心から感謝を言いたいです。全国防衛協会連合会の方々本当に有難うございました。
タイ王国陸軍 ウィーラユット・ノムシリ 少佐(陸幹校)
  大相撲観戦の前にエントランスロビーや相撲博物館などの見学により、大相撲の伝統を感じることができました。エントランスロビーには優勝旗や賜杯をはじめ、優勝力士に贈られる賞品の数々が展示されています。普段はなかなか見ることができない貴重なものばかりです。
 また、相撲博物館に入ってみると、江戸時代から現在までの横綱の写真や貴重な資料が展示されています。
 国技館で行ったため、会場は満席で外国人のお客さんもたくさんいました。2階席でも、テレビで見る以上の臨場感がありました。会場には一体感があったし、国技だけあり格式高いスポーツでした。
 外国人の私にとっては初めての相撲観戦だったため、なぜ廻しをつけるのか、なぜしこを踏むのか、なぜ東西で戦うのか、国技となった経緯など、事前に相撲について学んでおくと、もっと試合を満喫できたかと思います。
 力士や土俵など、普段見ることのないものがたくさんあり、いろんな意味でドキドキしました。みんなで写真撮影も楽しみました。これからもテレビで見ることにより、大相撲がもっと好きになると感じます。
 全国防衛協会連合会には、今回の大相撲観戦を通して普段教室では学べないことをたくさん勉強させていただき、私にとってとても貴重な体験をさせていただきました。本当にありがとうございました。
アメリカ合衆国海軍 カルロス・ポージー 少佐(海幹校)
 今年1月生まれて初めて相撲場所を見学しました。この競技にまつわる極めて詳細なしきたりの数々を生で見たいと思っていました。精巧な衣装から伝統の儀礼作法まで、相撲とは歴史が染み込んだ競技です。
 見学前に日本人の級友達に話したところ、相撲場所を実際に見たことのある人がごく少数であったことに驚きました。理由を尋ねると、観戦チケットが高額であり、早々に完売してしまうと彼らの多くが答えました。
 準備から実際の取り組みにかけての一連の作法を非常に興味深く観賞しました。力士が土俵に近づいた時は、その体の大きさに圧倒されたものです。どの作法も興味深いものでしたが、唯一の難点は待ち時間でした。
 時には、実際の取り組みが始まるまで何度となく立合いが試みられました。もう一つ気づいたことは、他のスポーツ競技と異なり、相撲の勝負を左右する決め手は一点で十分だということです。
 それが当初私には不思議でしたが、よく考えてみると、実生活での戦いを連想させるのが意図かも知れないことに気づきました。たいてい動き一つで結果が出るからです。   
 もう一点、私にとって大変意外な発見がありました。それは、ほぼ全員が日本人力士で占められ、おそらくハワイ出身の力士がせいぜい一人か二人いる程度だろうと想像していたのです。
 ところが、様々な国や背景出身の力士がいました。中でも、エジプト人力士に感心しました。他の力士ほど大柄でないにもかかわらず、その力士は楽々と勝利を収めました。対戦後に相撲について読んだ内容では、報酬の仕組みについても驚かされました。
 基本的に、力士の労働量や肉体が受ける重圧の割には彼らの給与は微々たるもののようです。しかし、スポンサーの後援について読み、報酬の仕組みが納得できるものだとわかりました。
 人気が高い力士ほど、懸賞金が上がるわけです。確か、私が見た最後の取り組みは39件のスポンサーが後援しており、勝ち力士はかなり高額の懸賞金を獲得したはずです。  
 この相撲見学は私にとって絶好の機会となり、級友達と共に出席できて大変良かったと思います。できれば交換留学生仲間だけでなく、全学生と見て、皆さんの相撲についての観点も聞きたかったと思います。相撲と歌舞伎は、間違いなく私の日本の文化教育のハイライトとなりました。
大韓民国空軍 林 澤柱(イム・テクジュ)少佐(空幹校)
 これまで相撲をテレビで見たことはあるが、直接目の前で見たのは今回が初めてであった。思ったよりずっとおもしろくて時間がどのように過ぎ去ったのか分からないほど楽しかった。
 韓国にも相撲と似た伝統競技があって、規則は違っても興味深く日本の伝統試合を見ました。今回は日本の文化を体験できる良い機会だったと思います。
 特に私たちの子供は相撲を見た後にそのまま真似をしたり、テレビで相撲を放送する度に相撲を直接見たと話をしたりして、良い経験をしたと思います。
 正直に言うと有名な選手の名前もよく知らないし、試合のルールもよく知らないが、選手らのパフォーマンスや迫力あふれる競技の様子は面白く強い印象を受けました。
 最後に、このように日本文化を体験する機会をくださった全国防衛協会連合会の方々に感謝申し上げます。
インド空軍 パンカジ・カンダパル 中佐(空幹校)
 外国人が日本を思い浮かべるとき、すぐ心に浮かぶものがいくつかあります。例を挙げると、ソニーや日本製電子機器、着物、忍者、武道、そしてもちろん日本の国技である相撲です。相撲は単なるスポーツではなく、規律、しきたり、価値観、そしてなによりも自国とその文化への限りない誇りなど、日本文化と結びついた多くの素晴らしい価値や美徳の体現といえます。
 観衆は相撲の輝かしい面にのみ目が行きがちですが、それぞれの力士は尊敬と威信を集めるその位置までたどり着くのに何年もの訓練と規律正しい生活を要します。多くの伝統競技が廃れゆく今日、両国国技館に集まる多くの観客が示すとおり、相撲が未だに日本人の興味と賞賛を引き起こすということは心強い限りです。
 相撲観戦のあと、全国防衛協会連合会が留学生とその家族のためにレセプションを企画してくださいました。この素晴らしいスポーツを観戦し、学び、退役自衛官の方々と交流する機会を頂き、全国防衛協会連合会の方々に感謝いたします。
米国空軍少佐 ジョン・ダビット(空幹校)
 今回の相撲観戦は素晴らしい経験になりました。テレビで相撲を見たことがありましたが、目の前で試合を見るのは今回が初めてでした。試合の前は相撲のことをあまり知りませんでした。しかし、試合を見ながら相撲の規則と歴史と習慣を習いました。
 行く前に友達が迫力満点と言う言葉の意味を私に説明してくれましたが、そのとき私は理解することができませんでした。ところが、間近で猛烈な力士の戦いを見たらその言葉の意味が分かりました。各力士の戦術を見ることも面白かったです。
 少し驚いたのは国技館がとても静かなことでした。もっと賑やかだと思っていました。けれども、アナウンサー、行司、力士、聴衆は皆静かに参加していました。普通のスポーツに比べ、相撲は半分儀式で半分競争だと思いました。 いい思い出となり、全国防衛協会連合会の皆さまに感謝いたします。
タイ王国空軍 ナッタポン・ガンタノン 少佐(空幹校)
 全国防衛協会連合会から大相撲と懇親会に招待して頂き、誠にありがとうございました。私は何度か相撲をテレビで見たことがありましたが、今回初めて国技館で見ることができ、すごく感動しました。
 大相撲は日本の伝統的な武道であり、昔からのやり方が続いています。短い期間で勝負を決めることにより、お互いに気を抜くことができず、集中力、精神力がとても大事ではないかと感じました。大相撲を見ることで、今回より深く日本文化を理解できたと思います。
 また、懇親会に招待して頂き、大先輩と話す機会が得られました。意見交換及び先輩の経験のアドバイスなどの話ができ、とても良い交流、深い連携が図れたと思います。今回のイベントは、私にとってとても良い体験となり、防衛協会連合会の皆さんに心から感謝しております。

平成26年

大相撲観戦支援

全国防衛協会連合会会報第126号(26.4.1)掲載
 
国際親善
 外国軍人留学生を大相撲に招待
 
 全国防衛協会連合会(佃和夫会長)は、国際親善事業として、防衛研究所、統幕学校、陸・海・空の自衛隊幹部学校に留学中の外国軍人及び夫人29名を平成26年1月19日に大相撲に招待し、日本文化への理解を深めてもらうとともに、懇親会を行って相互親善を深めた。2面に掲載。
 
国技館で記念撮影
懇親会(グランドヒル市ヶ谷)

大相撲招待留学生所感

アメリカ合衆国陸軍大佐 マイケル D.ワイズ
 私はこれまで何度もテレビで大相撲を見る機会がありましたが、現地で観戦する機会は叶っていませんでした。伝統的なスポーツと最先端のスタジアムとの融合はすばらしく、感激しました。
 観戦中、取り組みの勝敗を予測しようと試みましたが、相撲において勝利を獲得する方法は一つではなく、それぞれの力士にそれぞれのスタイルがあるので難しいと感じました。
 体格に恵まれた力士が常に勝利するものではないことも理解できました。
 今回の大相撲観戦は、防衛研究所の留学生にとって日本文化を 理解し、全国防衛協会の方々との交流を通じて知識を得るなど、大変素晴らしい機会でした。
 大相撲は、日本を訪れる外国人に是非見てもらいたい価値あるものです。 最後に、このような素晴らしい機会を与えていただいた全国防衛協会に感謝します。マハロ!(ハワイ語で「ありがとうございます」)
インドネシア共和国海軍大佐  ジョコ・エディ・スプリヤント
 私が小中学生の頃、ニュースや新聞を通じて相撲を知ってはいましたが、その時頭によぎったのは「相撲プレーヤーはとても強く、大きい」という程度で、私の想像にすぎないものでした。
 今回、日本の最も古い伝統的なスポーツを「ライブ」で見る機会を与えていただきました。それまでの私の相撲に対する印象は、過酷で人間離れしたものといったものでしたが、この機会を通じて、それは単なるスポーツではなく、芸術、文化、伝統を含み、さらには日本国民の誇りの現れであると理解するに至りました。
 これらは子供から高齢者に至る両国国技館の熱狂的な観客の反応からも見ることができました。素晴らしいことに、私の相撲観はもはや当初のものと全く異なるものとなりました。
 相撲は日本の人々だけのものではなく、共に保存されるべき世界の遺産であると思います。
 今回、このような日本の文化を理解する機会を与えていただいた防衛協会の皆様に感謝申し上げます。
オーストラリア連邦空軍中佐 ソニアC・ハロラン
 今回、大相撲を観戦できる機会は6年ぶりでした。残念なことは、単身赴任中で軍人の主人はオーストラリアの勤務の都合で今回のチャンスがなかったことです。
 初めての大相撲観戦は、日本の幹部学校の学生時でした。その後、豪大使館付として3年間勤務している頃には大相撲の大ファンとなっていました。
 今回の全国防衛協会からのご招待は、10歳の娘が特に楽しみにしていました。両国駅に到着すると一人のお相撲さんが駅前にいました。お相撲さんの存在でその場の雰囲気が独特なものとなり、ワクワクしてきました。
 国技館に入ると周りが伝統的であり、格別の雰囲気でした。
 勝負が始まってからでは、エンドウと言うちょんまげを結えていない若い力士がとても人気があり、期待されていたことが印象に残りました。
 この日の取り組みでは、エンドウ選手は残念ながら負けてしまいましたが、今後の活躍を期待しています。
 このような伝統的な大相撲観戦に招待して頂き、日本の文化をより深く理解できたことに感謝いたします。
タイ王国陸軍中佐  ナッタウット・ウィチェンワン
 タイの人々が日本のことを話す際に、最初に浮かぶものが相撲です。なぜなら、相撲はその衣装や作法が独特だからです。
 タイにもムエタイという伝統的な競技があり、戦いの前に独特の舞を踊って自己の競争心を高めますが、相撲においても、立会いで力士の闘争心が高まっているのを感じ取ることができました。
 高まる緊張感の中での迫力があるぶつかり合いに、思わず感嘆の声をあげてしまいました。相撲には厳しいルールがあるように感じましたが、これは日本の厳格な伝統を反映したものであると思います。相撲の勝負には技術が大きく影響すると感じましたが、それ以上に精神的な要素も大きく影響すると思いました。
 この相撲観戦を通じ、日本文化の一端を感じ取ることが出来たように思います。
 また、相撲観戦後のレセプションは我々留学生にとってとても温かいものであり、防衛協会の方々や他の留学生とも交流でき、大変良い経験となりました。貴重な機会を与えていただいたことに感謝いたします。
カンボジア王国陸軍中佐  スーイ・リャン
 まずは、我々留学生に日本の国技である大相撲を観戦する機会を与えてくださり感謝致します。大変良い経験をさせて頂き、何よりも家族を含めて日本について理解を深めることができ、相互の信頼関係の構築に大きな手助けとなったと感じています。
 相撲は日本の伝統的スポーツであり、かつ私を含め、外国人にとっても大変興味深い競技です。私にとって相撲を直接観戦したのは今回が初めてでしたが、大変感動しました。
 私は今回の相撲観戦をカンボジアの伝統的スポーツであるキックボクシングと比較しながら観戦していました。相撲での立ち会いの前に、お互いの力士が2、3回塩をまく動作はとても興味深かったです。
 また、キックボクシングでは、1ラウンド5分で5ラウンドありますが、相撲は、数秒で決着がつくので目が離せません。
 同じ伝統的スポーツでもこのような違いを発見でき、日本の文化とカンボジアの文化との比較を通して、日本文化を学んでいます。今回の相撲観戦により、もっと日本について学びたいと思いました。
 最後に、相撲観戦に招待して頂き、本当にありがとうございました。
インド空軍中佐  アミット・ライナ

 相撲の取組を生で観戦するのは私にとって素晴らしい経験となりました。相撲の取組を見て、私は相撲と日本の歴史文化との深いつながりを感じました。様式化された儀式と伝統的な礼儀作法は今なお完全なまま残り、それゆえすべてのスポーツのなかでもとりわけユニークな存在です。
 力士の伝統的な衣装、土俵入りの儀式、取組の合間に力士が行う儀式、有名な力士の取組、とりわけ横綱白鵬の取組など、すべてがエキサイティングで素晴らしいものでした。
 相撲で勝利するには力だけではなく、テクニックが大きな役割を果たしているということを私は理解しました。
 防衛協会主催のレセプシ ョンでは、防衛協会理事を始め、事務局員の方々と交流し、協会の様々な活動について知る機会を得ることができました。さらに、おいしい料理を堪能させて頂 きました。
 私は相撲観戦とレセプシ ョンを大いに楽しみました。私の日本滞在は、相撲観戦なしでは完成しなかったでしょう。全国防衛協会に対し、このすばらしい機会を提供いただいたことに感謝いたします。
パキスタン・イスラム共和国陸軍少佐  ザファル・イクバル
 皆さんこんにちは。パキスタン陸軍少佐のザファル・イクバルです。日本に来たのは今回が初めてですが、日本に来てからというもの、私は日本の文化・伝統に非常に感銘を受けております。というのは、日本の文化・伝統は世界のものと全く異なったものであるからです。
 日本以外の国は、他国の影響から免れることは困難であり、その文化も徐々に変質しているように感じます。ところが日本は西洋等からの影響を受けつつも、独自の文化・伝統を維持しているように思えます。
 今回大相撲を観戦する機会に恵まれましたが、相撲は決して単なるスポーツではなく、日本の文化・伝統を反映したものであるとの印象を受けました。
 本機会により、日本の文化・伝統に対する理解をより深めることができました。 このような貴重な機会を与えていただき、また我々留学生のためにレセプションを開催していただいた防衛協力会の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
<韓国空軍少佐  全 大萬>
 防衛協会の主催により、日本の伝統的なスポーツである相撲と懇親会にご招待頂き誠にありがとうございました。
 日本の伝統スポーツである相撲は、韓国と日本のテレビを通して見たことがありました。率直に言うと、その時はあまり興味を持ちませんでしたが、国技館で直接見たときは本当に新鮮に感じました。
 さらに、多くの外国人選手が参加しており、また外国の観客も多数いたことから、相撲が本当に世界的なスポーツとして大きく発展していることを感じました。日本人が一番好きな伝統的なスポーツである相撲を直接観戦することができ、本当に良い機会となりました。
 また、最後まで留学生のために懇親会を準備してくださった防衛協会の関係者の方々に心から感謝しています。

懇親会の風景

江間理事長歓迎挨拶
懇親会の風景
懇親会の風景
懇親会の風景
 留学生の挨拶
 留学生の挨拶
 留学生の挨拶
 留学生の挨拶
千葉理事乾杯音頭
記念集合写真

平成25年

大相撲観戦支援

全国防衛協会連合会会報第122号(25.4.1)掲載
 
留学生を大相撲に招待
全勝優勝した日馬富士の土俵入り
観戦中の留学生
中入り後の土俵入り
 全国防衛協会連合会(佃和夫会長)は防衛研究所並びに統幕及び陸空幹部学校に留学している外国軍人及び家族約60名を平成25年1月19日両国国技館(東京都墨田区)に招待し大相撲を観戦した。
 夫人とともに参加した留学生達は、テレビで観た大相撲を目の当たりにし、折から満員御礼となった7日目の国技館の雰囲気を楽しんでいた。外国人の観客も多く、偶然旧知の友人に出会った留学生もいた。
 本行事は、各学校長等に代わって、留学生と家族に日本文化を紹介し、留学間のぶりよう無聊を慰めるため恒例として行っているものである。
 終了後GH市ヶ谷での懇親会は、常任理事との交流は勿論、留学生同士も貴重な交流の場となったようであった。 なお所見は、掲載分の他、インド、インドネシア、モンゴル、カンボジア、パキスタン、オーストラリアからの留学生からも寄せられた。

留学生の所見

<タイ王国陸軍 バンナシリ ブアファン大佐>
 生の大相撲を見るのは初めてで、テレビで見るより断然迫力があり他の観客と一緒に応援することは雰囲気が格別違っています。相撲は結構国際的な競技で、世界中の様々な国の選手がいます。防具なしの裸の姿で格闘するのは、世界中でも珍しいスポーツです。
 タイには、モウイタイという国技がありますが、相撲とかなり違います。相撲の勝負は速く、勝敗がいつ決まるか分からず目が離せません。力士は強い精神力を持っていると思います。体重別でない相撲で、重い体で素早く動いて技をかけるのは、よく練習して鍛えているからでしょう。 江戸時代からはほとんど変わっていないと聞いて大変驚きました。よく伝統文化を守ってきたと思います。
 最近、最上位の横綱は、日本出身ではなくて残念でした。日本各地の出身者を期待します。 国技館で座布団に座って観戦するマス席は、日本的です。
 土俵にはかなりひびが入っていて、最後まで耐えられるかと懸念します。なぜ毎日、土俵の修理しないのか疑問です。
 また、姿勢を正している行司もとっても印象的です。派手な着物を着こなし団扇を持っています。両者の勝敗を見つつ邪魔しないように適切な位置に移動していました。
 貴重な機会を大変感謝いたします。日本の文化をより深く理解できました。また、観戦後の懇親会において防衛協会の役員や他学校の留学生と話しができ、もっと幅広い交流もできました。
米合衆国海兵隊 トーマス・K.ホッブス中佐
 私は子供の頃日本に住んでおり、千代の富士が盛りの頃でした。彼は強さそのもので、静かで、どっしりとし、力強くそして威圧的で私は肉体的にも精神的にも千代の富士のようになりたいと思っていました。 
  相撲が好きで、半分は日本人のような私は、体も大きく、海兵隊の友人からは「すもう」のニックネームを付けられていました。それに配属されていた部隊には何時も相撲のラジオ放送があり、千代の富士の名前は電波に乗って沖縄や韓国からコソボやイラクに届いていました。
  多くの外国人力士がトーナメントに参加しています。私が最初に相撲に触れた70年代には、高見山一人でした。今日ではブラジル、蒙古、エストニア、ブルガリアやチェコ共和国などの様々な国から十人前後が来ています。 しかし、この外国人達の流れにもかかわらず、相撲の伝統と文化は否定的な影響を受けていません。これが日本が将来の流れに生き残るサンプルであると信じます。
 日本は急速な人口高齢化からの脱出の手段として移民の受け入れを恐れるべきでない。 日本文化は十分に古く強いので決して消え去ることはない。他国からの新たな市民の流入にも、竹のようにしなやか曲がり、決して折れることはないでしょう。
 変化は必然で、順応性は強さのキーである。システムを閉ざすことは混乱と停滞をもたらす。 相撲は環境の変化へ対応する能力の故に、将来も競争的で健康的に存在し続けるであろう。変化しても、その文化的遺産の最も重要一面を維持するであろう、それらは余りにユニークで日本的であるだから。
ドイツ連邦共和国空軍 カースティン・ブッシュ大佐
 ドイツでは多くの人が相撲について知らず、スポーツというよりむしろ日本の伝統的な催し物だと考えています。 間違った先入観の故か、ドイツでは相撲がそれほどポピュラーではありません。外国人にとって日本文化についての知識は、日本と日本人をより良く理解するために重要なことです。
 そして相撲は日本文化の本来的な部分なのです。それ故相撲を実際に観ることはとても意味があります。相撲をほんの少し垣間見た過ぎませんが、相撲はもっと奥深いものであると知っており、単なるスポーツに留まらず伝統だと思います。
 相撲は独特で、どの西洋スタイルのレスリングとも比較出来ません。その上、レセプションは日本の他の方々に会ったり、他の外国人学生と経験を分かち合ったり、新たに知り合ったりするとても良い機会を与えてくれました。
韓国陸軍 少佐 金 榮律
 初めて見た大相撲はテレビと全然違いました。力士たちの鍛えられた体、勝負に対する執念、観衆たちの歓呼は、実際に見た人にしか感じられなと思いました。
 取り組みを始めるの前まるで神聖な儀式のような選手たちの仕草、勝った選手と負けた選手間の礼等はこれがただのスポーツではなく、日本の武士道精神が入っているのだと感じました。
 韓国にもシルムという大相撲みたいなゲームがあります。選手の体の大きさは同じくらいですが、そのルールは大分違います。
 レセプションも印象的でした。防衛協会の方々の暖かい歓迎を受けるとともに、軍人の先輩としての色々な珠玉のような経験談を話してくださったのは非常によい体験になったと思います。 また、今回他の機関の留学生と交流できたことで、お互いに知り合えて本当に良かったと思います。素晴らしい機会を与えて下さったことに感謝します。

懇親会

歓迎のあいさつをする江間理事長と留学生
各学校の留学生の記念写真

平成24年

大相撲観戦支援

全国防衛協会連合会会報第118号(24.4.1)掲載
 
外国人留学生ら大相撲観戦
 

 全国防衛協会連合会(佃和夫会長)は防衛研究所並びに統幕及び陸海空幹部学校に留学している外国軍人及び家族約60名を平成24年1月14日両国国技館(東京都墨田区)に招待し、大相撲7日目を観戦した。
 家族連れで参加した留学生達は、テレビで観た大相撲を目の当たりにし、折から全勝街道を驀進中の把瑠都人気で盛り上がった国技館の雰囲気に驚きながら観戦を楽しんでいた。
 本行事は、各学校長等に代わって、留学生と家族に日本文化を紹介し、留学間の無聊を慰めるため恒例として行っているものである。終了後、学校長からの礼状と留学生からの所見が寄せられた。
全勝街道を邁進中の把瑠都

留学生の所見

アメリカ合衆国陸軍少佐 マーティン オカダ
 外人力士も増え世界からの親近感も増した相撲ですが、難しくなるの日本文化への理解度です。
 朝青龍の土俵でのガッツポーズ、外国人からすると素直な意思表示、何が悪いのか分からなかった。
 初めて国技館に足を踏み入れ、率直に厳かな空気に感激しました。相撲は日本の国技だということが強く印象付けられた。土俵での行いもスポーツとしての捉え方では理解できない。
 友人が「終わりにつれて試合が面白くなってきた」と話していたが、大関、横綱の取り組みは何も分からない人でも感じる迫力ある試合であった。私の日本人妻も初めて観戦する相撲に日本の文化を再確認できて感動しておりました。  
 息子も雨の日には最近幼稚園で相撲をとって遊んでいるようで、早速帰りの駅のホームで四股踏みをやってみせていました。相撲愛好家ではない家族が国技館での相撲観戦できたことに感謝しています。全国防衛協会のご配慮ありがとうございました。
<インドネシア共和国陸軍大佐 M・ヘンリー>
 今まではテレビで見るだけだった相撲レスリングを生で直接見るのは初めての経験でした。競技はとても楽しく大変興味深く、ゲームに直接巻き込まれるように感じました。観戦中は思わず身体が動いてしまいました。相撲は大変興味深い伝統的ゲームで、大変美しいと感じました。観戦した場所も素晴らしく、そのうえ設備も良くプロフェッショナルなサービスでした。その上、珍しい力士の手形のお土産も貰いました。
インド空軍大佐 フィリップ・トーマス
 相撲のイベントはそれ自体大変魅惑的で心を奪うものでした。
 偉大な相撲のチャンピオンの実際の動作を目撃するという経験は刺激的できっと生涯ただ一度の経験だと思います。それは又日本の文化と伝統に対する非常に重要な視点を与えてくれました。
 この機会を与えてくれた関係者に最大限の感謝を申し上げたい。
 そして、もし可能であれば席がもっとリングに近ければ更に楽しめたであろう。日本語に精通している訳ではないので、パンフレットやチラシを英語に翻訳してくれると良かったと思います。

学校長礼状(要旨)
  厳寒の候、統合幕僚学校及び当校留学生に対しましてご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。 さて、1月14日に行われました大相撲観戦への留学生軍人及び家族の招待につきましては、格別なご高配を賜りまして誠にありがとうございました。
 皆様にご尽力いただきましたお蔭で留学生及びその家族は、大相撲観戦という大変貴重な体験ができ、喜びとともに感謝の気持ちを述べておりました。留学生と家族がともに楽しい時間を過ごせたと確信しております。また、彼等の日本文化に対する理解と興味を促進するためのよい機会であったことと思います。
 今後とも、統合学校のみならず、防衛省・自衛隊の各学校への留学生に対し、ご支援、ご高配を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。また、本行事の細部に関しましては、事務局の皆様にお世話になったと聞いております。くれぐれもよろしくお伝え下さいますようお願い申し上げます。
 末筆ながら、理事長はじめ全国防衛協会連合会の皆様の益々のご健勝と連合会の益々のご発展を祈念いたします。 
 統合幕僚学校長 陸将 林 一也

平成23年

大相撲観戦支援

全国防衛協会連合会会報114号(23.4.1)掲載
 
外国軍人留学生ら大相撲観戦
熱心に観戦する留学生と家族
留学生に人気の土俵入り
 全国防衛協会連合会(佃和夫会長)は防衛研究所並びに統幕及び陸海幹部学校に留学している外国軍人及び家族約60名を平成23年1月15日、両国国技館(東京都墨田区)に招待し、大相撲7日目を観戦した。
 家族連れで参加した留学生たちは、テレビで観た大相撲を目の当たりにし、国技館の雰囲気とも相俟って長時間の観戦を楽しんだ。
 留学生達は、単に勝敗を楽しんだだけでなく、伝統文化に感動したり、それでいて力士や観客に外国人が多いことなどにに驚いていた。
 本行事は、各学校長等に代わって、留学生等に日本文化を紹介し、留学間の無聊を慰めるため恒例として行っているものである。  終了後、各学校長等からの礼状と留学生からの所見が寄せられた。

留学生の感想

韓国海軍少佐 柳 在学
 相撲は韓国にとって日本を象徴する一つの文化として受け止めている。衛星テレビで相撲を目にする機会は多いが、今回はより親密感を感じることが出来た。  無言ながら威圧感を感じさせる闘志、喜びを内に秘め謙虚に振る舞う勝者には感心した。  ただ行事義礼に時間を消費し、実際に相撲を取る時間が僅かだが観客がうんざりしていないことが不思議であった。観客は進行者や選手とともに伝統文化を創造しているのだろうか。  相撲観戦は日本の文化に親しむ切っ掛けとなったが、その代わり日本の理解に新たな疑問を抱くこととなった。
<インド空軍大佐 シーブ・シン>
 ここ数年インド国内でもテレビで大相撲を観てましたが、今回実際に見る機会が得られました。
 特に、横綱白鵬の相撲を見られ有意義でした。  立ち会いからの動きがとても勉強になりました。それは精神、身体、タイミングの戦いです。動きのタイミングが大切で、心理的なファクターも重要です。
 立会では「あたる」のが基本ですが、まわしを掴んでの押し出しやバランスを崩す戦法に繋がり、これらを組み合わせることが非常に重要です。  家族共々相撲観戦が出来き篤く御礼申し上げます。
<タイ王国空軍大佐 ワンロップ・ティエンカウ>
 日本人の友人も羨むような、相撲観戦という機会を頂きました。  テレビとは全然雰囲気が違いました。折角の機会なので観戦前に相撲博物館を一回りしました。
 会場はとても広く、観客の多いことに驚きました。 席は土俵からちょっと離れていてましたが、全体の様子が見られて楽しかったです。双眼鏡を持って行けばもっと楽しく観られたと思います。
 我々留学生に日本国のスポーツを知るいい機会をくれた皆様に感謝します。
<中華人民共和国人民解放軍海軍大佐 謝 東暁>
 中国で大相撲は、とても有名で人気があります。随分以前から相撲や横綱について知っていましたが観覧する機会がありませんでした。
 この度、防衛協会の招待で両国国技館で大相撲を観覧できましたことにお礼を申し上げます。  力士達の体は大きいだけでなくとても柔軟でした。太っているだけでは役に立たないのです。またまわししか着けていませんが、礼儀作法に則って行われる競技だと知りました。
 この楽しかった日に撮影した写真をいつでも思い出せるように部屋に飾っておくつもりです。
<パキスタン・イスラム共和国陸軍少佐 ムハンマド・ワシ・ウディン>
 外国人学生は揃って相撲を見て来ました。相撲のライブショーは初めての経験で、適切な案内で迷うことなく国技館に着き、席を見つけることが出来ました。
 大相撲は全くファンタスティックな経験で、最高に楽しむことが出来ました。私は3時間も見物し大いに楽しみました。私の子供も全く初めての経験でしたがとても楽しい夕べだったようです。私達は大いに食べ沢山の力士を見ました。
 私は伝統に裏打ちされた土俵の配置や力士の振る舞いに大変感銘を受けました。疑いなく日本は長い伝統と豊かな文化に恵まれた国です。  この素晴らしい機会を設けて頂いたことに深い感謝を捧げます。
<アメリカ合衆国陸軍少佐 トーマス・スコット>
 このような機会を得られたことに心から感謝します。
 陸上自衛隊幹部学校の外国交換学生として、この経験は学生としてのみならず日本における外国人としての生活で間違いなくハイライトと言えるものです。
 世界の多くの人たちにとって大相撲を直接見る機会は少なく、それだけにこの切符の贈り物は喜びでした。  私は力士達の技術と練度に深い感銘を受けました。機会さえあればきっとテレビで相撲を観ることでしょう。
<アメリカ合衆国陸軍少佐ジャズミンS・チョウ少佐>
 初めて日本の伝統的なスポーツ、相撲を見る機会を得て、とってもワクワクしていました。テレビは実際見るほどエクサイティングではありません。  国技館では試合以外にも観客の反応が見られます。相撲を見ながら盛り上がっている観客を見ていると、いつの間にか自分も同じく盛り上がっていました。
 印象に残ったのは相撲は意外と「国際的なスポーツ」であったことです。
 選手も、観客達も皆いろんな国から来ています。これからもどんどん増えていくでしょう。
 ルールをあまり分からない私でも楽しく見られたのは、相撲がそれほど複雑では無かったからです。誰が見ても理解しやすいスポーツであることが、国際化の一因かも知れません。

平成22年

大相撲観戦支援

 全国防衛協会連合会会報第110号(22.4.1)掲載
恒例の国際親善活動
国技館で大相撲観戦
外国軍人留学生らを招待
 
 全国防衛協会連合会(山口信夫会長)は、防衛研究所、統幕及び陸海空幹部学校に留学している外国軍人及び家族約60名を、平成22年1月16日、両国国技館(東京都墨田区)に招待、大相撲初場所7日目を観戦した。
 全勝の横綱白鵬が把留都に負ける番狂わせがあり、留学生たちは国技を堪能した。その後、場所を会食場に移し懇親を深めた。
 防衛研究所長、統幕・陸海空各学校長からの礼状と留学生の所見が寄せられた。

礼状
全国防衛協会連合会 会長 山口信夫 殿
(前略)
この度は留学生に対しましてご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。皆様の多大なご尽力により留学生一同、国技「大相撲」観戦という貴重な体験をさせて頂いたことにより、日本文化への理解を一層深めることができたと感激しております。真の「親日家の育成」に多大なご助力を賜りましたことを重ねてお礼申し上げます。
(後略)
平成22年1月吉日

所見

<防衛研究所 ドイツ海軍中佐 ヨアヒム・グトウ >
 テレビで観たことはありましたが、実際の観戦と大きな違いがあります。最初に、伝統的な作りの屋根の巨大な国技館に圧倒されました。対戦間の「呼出」と「行司」の所作が印象的です。また、外国人力士が上位にいることに驚きました。日本固有の「道」が世界に広まり、すぐれた規律をもたらしてくれればいいと思いました。
統幕学校 インド海軍大佐 スニル・スリバスタバ
両国国技館では国民的人気があり、日本古来の文化である相撲を観るまたとない機会となり、多くを学ぶことが出来ました。
陸自幹部学校、タイ陸軍中佐 ポンサック・キューナン
 通算9年日本にいますが、これまで観戦の機会はありませんでした。土俵に上がって僅かな時間で技術わざ、頭脳を使って勝負を決める大相撲に大人も子供も興奮し、魅力を感じることができました。また力士の睨み合いの迫力に驚きました。
 国技は大変重要で、子供から大人まで親しみが持てるように伝統を引き継いでもらいたいと思います。
海自幹部学校、インド海軍少佐 ラビ・クマール
 短時間でこれほど大きな興奮、感激を与え、興味をそそるものはない。相撲の持つ文化的要素に関する知識を持っていなかったが、取組を目の前にして、相撲は単なるスポーツでなく、国民的娯楽、文化的、かつ洗練されたショー、素晴らしいパフォーマンスが一つに組み合わさったものであることが分かった。
 期待と興奮が取組前後の儀式を通じて高まっていく。ゆっくりとした間は、勝敗という短く劇的な絶頂を少しずつ作り出している。帰国後も相撲を真剣に見守り続けようと思っている。
空自幹部学校、韓国空軍少領 パク・ヨンジェ
 相撲を間近に観て、日本人が楽しみ続ける理由が分かりました。1階の升席では4人が弁当や酒を飲み、歓談しながら観戦しています。このようにリラックスできる席は相撲を楽しむうえでとても素晴らしい仕組みで、劇場や演奏の場では見られない風景です。
 また土俵入り、行司や呼出しの声、高度な技、力士の階級制度など、外国人にとっても非常に興味深い要素が沢山あります。

平成21年

大相撲観戦支援

全国防衛協会連合会会報第106号(21.4.1)掲載
留学生激励大相撲観戦
 
全国防衛協会連合会は、防衛研究所や統幕学校、陸・海・空自の幹部学校に留学している外国軍人及び家族を平成21年1月17日、大相撲初場所観戦に招待した。留学生招待は連合会の恒例行事。
日本に留学中の外国軍人・家族にとっては日本文化を知り、併せて日本で学んでいる留学生相互の親睦を高める絶好の機会で、連合会の活動には年を追うごとに期待が高まっている。
今年は、留学生たちを支えているホストファミリーにも参加してもらった。
防研所長・各学校長からの礼状と共に、留学生からも所見が寄せられた。
白鳳の土俵入り
観戦中の留学生等
留学生・家族との懇親

大相撲観戦所感(大意抜粋)

防衛研究所・仏海軍 ヤン・マルブフ大佐
  初場所観戦の招待が来たのは、私と息子が東京に来てから数ヶ月がたった時でした。十両の取り組みが終わる頃、入場しました。
 幕内力士の土俵入り、続いて横綱(と随行者)の土俵入りは大変印象的でした。
 取り組みが始まってからは、多くの疑問が湧いてきました。なぜ、手のひらを打ち合わせるのか? なぜ、塩を撒くのか? 誰が試合開始を決めたのか?  引率教官の説明を受け、理解することができました。
 力士は技量を磨き、厳しいトレーニングを積むなど、偉大なスポーツマンであることは間違いありません。
 琴欧州と把瑠都は、日本と欧州を新しい共通の関心で結んでいます。土俵の上で素晴らしいことは勿論ですが、より大切なことは、日本古代の神道と深く関係している相撲の精神をよく理解していることです。
 私たちにとって、この日は新たな発見の日でした。
<統合幕僚学校・韓国空軍 洪俊杓中領>
 興味があった相撲を自分の目で観覧し、横綱や外国人力士も近くで見ることが出来て嬉しかったです。また、子供にも日本の伝統を説明することが出来ました。 相撲は白黒テレビ時代から好きでしたが、本場で見たのは初めてです。 その後の懇親会で他校の留学生や防衛協会の退役将官方とも交歓することが出来有益でした。関係者の皆さんに心から感の言葉を申し上げます。
陸自幹部学校・タイ陸軍 ノッパドン・タナボディン中佐
 力士たちの真剣勝負を目の当たりにして大変興奮しました。力士が繰り出す技は巧妙で、非常に興味深く観ることができました。  我が国にはムエタイという伝統的な格闘技がありますが、同じくらい大変面白い格闘技だと感じました。 力士が試合前にやる動作や行事の動作など独特なもので、日本の文化・伝統を感じることができました。
陸自幹部学校・シンガポール陸軍 ゴー・ベンジャミン少佐
 国技館で実際に観ると刺激的で、雰囲気が全然違ったので、テレビで見るのに比べてとても面白かった。外国人の私にとって相撲は分かりにくいと思っていましたが、英語版のパンフレットで相撲の歴史や階級構造、規則などがよく分かりました。
 私は日本の文化に関心を持っていますので、日本文化の大切な一つである相撲に興味がありました。相撲は世界でもっとも伝統的なスポーツの一つです。 来日前に、妻と必ず国技館で相撲を見ようと話し合っていましたので、夢がかない感謝しています。
海自幹部学校・米海軍 ケリー・ティン少佐
 国技館に着いた時は、すでに入り口は混雑していて活気がありました。
 館内には過去の優勝力士の絵32枚が掛けてありました。殆どモンゴル人力士でしたので「いつ日本人力士が横綱になって優勝するのかなあ」と思いました。 後日、新大関の日馬富士が白鳳に勝ったので、次の横綱もモンゴル人かもしれないと思うと、日本相撲界の将来が心配です。
 「ロボコップ」のあだ名で人気のある高見盛は観客を盛り上げましたが、あっさり負けてしまいました。
 朝青竜が「まわし」を思いっきり叩く音が2階席にも雷鳴のように聞こえました。「仕切り」で静止していた位置エネルギーがいきなり運動エネルギーに変わり、両者がぶつかりました。
 帰りには日本太鼓が私たちに「さよなら」を言っていました。懇親会では他の留学生とも会話ができ、一生忘れられない充実した一日となりました。
空自幹部学校・パキスタン空軍 シャバーズ大佐次女

 大相撲観戦の朝、浮き浮きした気分で目覚め、時間が来るのを待ちきれなく感じていました。 1時30分に家を出て両国駅で降り、待ち合わせの場所に着くと大相撲の巨大な肖像画を目にし、大きな幟旗が沢山立ち、数え切れない人々でひしめき合っていました。
 人波の中をゆっくりと歩いて行き、入場券を受け取り、美しい国技館の中へ入ると、館内はとても大きく、観客が沢山入っていました。 中央には、神社に似た、屋根の形をしたものが吊下げられ、真下には、土俵と呼ばれる小さな円形の競技場がありました。土俵上にはレフェリーがいて、周りには審判員たちが座っていました。
 レフェリーは着物を着ていて、手には扇のようなものを持っていました。
 観客たちは皆マナーがよく、会場はとても快適に感じました。力士たちは宗教の儀式のような動きをし、タオルで顔や体を拭いていました。一番息を飲んだ部分は、白鳳が土俵に入ってきた時で、技を尽くして戦っていました。
 観戦後は素晴らしい夕食会の会場へ移動しました。目の覚めるようなごちそうを用意して下さっていました。心の底から大相撲と夕食会を楽しみました。故国に帰ってからもいつまでも心に残るものになると思います。

平成20年

大相撲観戦支援

全国防衛協会連合会会報第102号(20.4.1)掲載
 
留学生を大相撲に招待
 
 全国防衛協会連合会(山口信夫会長)は平成20年1月19日、防研、統幕及び陸・海・空幹部学校に留学中の外国軍人を、両国国技館で開催中の大相撲初場所7日目に招待した。
 被招待者は米韓中印パ及びタイからの留学軍人18名、家族27名及び引率者で、在京常任理事等が参加した。
 留学生にとっては日本の文化や伝統を知る絶好の機会であり、また初日から満員御礼が続いていることもあって期待が大きく、人気力士や自国出身力士が登場すると盛んに拍手を送り、写真を撮ってい た。
 本事業は連合会の恒例行事。観戦後の懇親会では留学生の自国自慢などで、相互理解と親睦を深めた。

大相撲観戦等所感

中国陸軍大佐 林 東(防研)
 私は10歳の時、テレビで初めて大相撲を見ましたが、今回はそれを国技館で観戦することができてとても印象深かったです。多くの家族がお弁当を食べながら観戦している姿を目の当たりにして、日本の人々がいかに相撲を愛し、熱中しているかがよくわかりました。  また、国技館の建物には、随所に日本の伝統的な装飾や意匠が見られ、日本の伝統や文化を継承している様子が解りました。
 一方、力士の国際化も進んでおり、いつかはオリンピック種目になるのではないかとも思いました。
 この度は、大相撲観戦及び懇親会本当にありがとうございました。
米国海軍中佐 ケネス スパーロック(防研)
 ナマで見る大相撲は、テレビでは伝えることのできない熱気で溢れていました。今回、私はラジオガイドサービスを利用したので、取組みの背景や実況を聞くことができました。どの取組みも熱が入り、中には物言いがついたものや取直しになったものもありました。  以前活躍したハワイ出身力士は、日本の伝統文化に溶け込もうと努力しつつ、相撲にも精進していたので、彼らは外国人と日本人の両方の特性を持っていたように思います。  しかし、今では日本式の文化やものの考え方に対する完全な理解がない外国人力士もおり、スポーツマンシップに則った行動というより単なるお金稼ぎで相撲をとっているような気がします。  今回、大相撲観戦という貴重な機会を頂きありがとうございました。また、懇親会も家族共々とても楽しいひと時を過ごすことができて思い出深いものとなりました。重ねて御礼申し上げます。
タイ王国空軍中佐 サーティット・サーアッドスッド(統幕)
 「桜」「富士山」「着物」などの他、大相撲も一つの日本のシンボルだと思います。今回の大相撲観戦は、ただ、昔から現代に受け継がれる日本式の格闘技という面だけでなく、伝統的な宗教儀式、伝統文化など、沢山の日本の文化に触れるとても良い機会になりました。その意味で、両国国技館で生の大相撲を観戦できたのは、非常に印象に残りました。
 また、観戦後の懇親会で自衛隊OB方、他の留学生及び家族に会えるよい機会であり、文化交換、意見交換などを通じて相互理解と親睦を深めることができたと思います。
パキスタン陸軍少佐 アドナン アバシ(陸幹校)
 日本の大相撲を生で見ることができたのは、私にとっても家族にとっても大変貴重な経験でした。実際にテレビでは何度か見たことはありましたが、国技館で相撲競技会を直接観たのは初めての機会でした。
 伝統のオーラのようなものを直接感ずることができ、本当に印象深く思います。お相撲さんの機敏な動きは本当に驚くべきことでした。「ドスコイ」という掛け声も印象に残り、特に最後の横綱の相撲は印象的でした。
インド海軍少佐 ヌルタヌ グル(海幹校)
 私は相撲が日本の伝統的な象徴の一つであることは知っていました。子供の頃、TVで見て以来、ルール、組織及びその精神などを知りたいと思っていましたので、連合会から招待を受けた時は夢が叶ったかのようでした。
 ウィキペディアやパンフレットを読み、またTV中継を見て、相撲の歴史・伝統、慣行、相撲協会、力士の生活、給料、苦労、序列などについて勉強をしました。
 今日の変動する社会において、相撲協会は政府と連携して、関心を維持させるだけでなく、世界のスポーツコミュニティに広める素晴らしい仕事をしています。(原文英語)
大韓民国空軍大尉 キム キョンホン(空幹校)
 懇親会で留学生が紹介されたとき、感謝の心を伝えたかったのですが、まだ日本語が乏しくて、胸の奥にある気持ちを表現することができませんでしたが、文章で感謝の心を伝えられ幸いです。
 相撲という日本の伝統文化を見て、昔のものを大切に保ちながら世界で伸びていく日本の姿を同時に感じることができました。そして、韓国でも、「悪い気」をなくすために塩を使いますが、相撲でも同じ理由で塩を撒くのを見て、韓国と日本が距離的に近いだけでなく、風習も似たところがあると思いました。
 相撲観戦後の懇親会は世界各国の留学生が集まり、このような機会こそが世界平和の礎になっていくと考えます。

防衛研究所長・幹部学校長等からの礼状
(前略) 過日は休日にもかかわりませず、弊所(弊校)留学生及びその家族を大相撲初場所観戦にご招待頂きまして、誠に有難うございました。
 国技の大相撲を聖地の両国国技館で観戦し、日本の伝統文化の一端を肌で感じ理解すると共に、日本留学の良き思い出になったと一同大いに喜んでおりました。
 また、貴防衛協会の方々及び他校の留学生との懇親会も計画して頂き、貴重な意見を拝聴し、また新たな交流の輪を広げることもでき、今後の修学意欲を高める上でも極めて有意義でありました。
 ここに厚くお礼を申し上げますと共に、貴連合会の益々のご発展を祈念致します。
 

平成19年

大相撲観戦支援

全国防衛協会連合会会報第98号(19.4.1)掲載
 
 全国防衛協会連合会は、防衛研修所及び陸・海・空の各幹部学校に在学している外国人留学生らを平成19年1月13日、東京・両国国技館で開催中の大相撲初場所に招待し、相互の交流親睦を図った。

観戦記

 在日留学生の日本理解を支援 全国防衛協会連合会は、防衛研究所や幹部学校に在学している外国人留学生及びその家族を1月13日、東京・両国国技館で開催中の大相撲初場所に招待した。
 
 この催しは留学生に日本の文化・伝統に対する理解を高めてもらうと共に、激励を兼ねて連合会が行っている恒例行事である。 当日は、米中韓等の8ヵ国から51名の将校・家族とホスト役の連合会役員ら総勢60余名が参加。土曜日7日目の国技館は満員御礼の盛況で、招待された軍人らのほとんどが初めての見学とあって、古式豊かな日本文化の一端に身を乗り出して観戦していた。
  観戦後の懇親会ではお国の文化や伝統に話題の花が咲き、相互理解と親睦を深めた。
学校長等のお礼状
 全国防衛協会連合会が防衛研究所、陸海空自衛隊幹部学校へ留学中の外国軍人を1月13日、両国国技館で開催中の大相撲へ招待したことに対し、礼状と観戦記が寄せられた。
全国防衛協会連合会御中
謹啓 (前略)過日、弊所(校)留学生及び家族を大相撲初場所にご招待いただきまして、誠に有難うございました。 お陰様をもちまして、留学生及びその家族一同、日本の国技である大相撲を生で観戦し、日本の伝統文化に接するとともに、日本留学のよき思い出になったと大変喜んでおりました。 また、他校を含めた留学生同士の懇親も計画していただき、新たな交流の輪を広げることもでき、今後の修学意欲を高める上でも大変有意義でありました。 ここに厚く御礼を申し上げますとともに、貴会の益々のご発展を祈念いたします。 謹言
  平成19年1月吉日  防衛研究所長・各幹部学校長
 

外国人留学生の所感

<防衛研修所中国 張ジャン鋭ルイ 海軍大佐>
私が日本に留学している目的は、主として日本の防衛政策に関する知識の吸収ですが、同時に日本の伝統的な文化や芸術も知りたいと思っています。
 大相撲で、沢山の観衆を目にして吃驚しました。
 日本人がどのように西洋文明を輸入し消化したか、伝統文化の維持とどう両立させているかは、私にとって一番興味深いところです。連合会の皆さんとの懇談を通じて、日本についての認識が更に深くなりました。
 アジア地域の両大国―日中間には軍事交流がまだ少ないので、貴会のご努力で両軍の交流を深くすれば、地域の平和にとって幸いなことだと思います。
<防衛研究所インド  アジャット・ シャンカラオ・ ボンスレ 空軍大佐>
私はインドのコルハプールという町の出身ですが、この町はインド式相撲で有名なところです。インド式相撲は「クシティ」と呼ばれ、日本の相撲よく似て、投げ等多くの攻め手があり、相手の背中を地面につけた方が勝者となります。  しかし、インド式相撲は若い世代で人気を失いつつあります。日本の相撲が若い人達に人気があり、伝統が継承されている事について驚くとともに、嬉しく思いました。
<統幕学校タイ王国  パイトウーン・ ムーンピニット 空軍大佐>
 相撲は日本式の格闘技で、日本の伝統的な国技です。相撲は、古代からの神道の神々に捧げる興行としての起源を有しており、宗教的な背景を持つ様々な儀式が現代に受け継がれて極めて興味深いものです。
 今回、両国国技館で大相撲を観戦させて頂きましたが、実に奥の深いもので、勝つための技術は勿論、日本の文化が凝縮されており深遠です。
 私は毎日、家族とテレビの相撲中継を見ますが、実際の勝負にかかる時間はとても短いにも拘らず、そこに至る「間」がとても興味深いと思います。
<陸自 幹部学校韓国 朴宗ジョン根グン 陸軍少領>
 今回の大相撲観戦は、日本の伝統的な文化を知る貴重な機会になりました。日本の相撲は韓国でもテレビ中継しておりますが、実際に見たのは初めてです。韓国出身の春日王が勝ち、嬉しく思いました。
 韓国にも「シルム」という相撲がありますが、日本の相撲と比較でき興味深かったです。
<海自 幹部学校米国 マーク・ディター 海軍少佐>
  17年前、初めて相撲を見たときは、大男が体をぶっつけあっているだけという感じで、さほど感動しませんでした。日本に来て相撲をしっかり観はじめると、相手を負かす色んな技があることを知り、贔屓の力士もできました。
 曙や小錦は大きな身体を生かして一気に押し出し、若貴兄弟は相手のバランスを壊す、より洗礼された技を使っていました。  今日では、大きな体のハワイ人に代わって朝青龍や白鳳などのモンゴル人力士、琴欧州や黒海などのヨーロッパ人力士が上位を占めています。
 今回のような行事は幹部学校での勉強の枠を超え、日本の文化や歴史に全留学生を親しませる点で歓迎すべきことです。

注:空自幹校留学生は授業のため不参加

平成18年

大相撲観戦支援

全国防衛協会連合会会報第94号(18.4.1)掲載
 
 全国防衛協会連合会は、防衛研修所及び陸・海・空の各幹部学校に在学している外国人留学生らを平成18年1月14日、東京・両国国技館で開催中の大相撲初場所に招待し、相互の交流親睦を図った。

観戦記

 当日は、米国、中国、韓国、タイ国など10カ国から日本に留学してきている陸・海・空軍の将校とその家族にホスト役の当連合会の役員ら総勢69人参加した。
 初場所七日目の国技館は土曜日とあって満員御礼の盛況で、招待された軍人らの多くが初めての大相撲見学で、人気力士や自国出身の力士に声援を送りながらも古式豊かな日本文化の一端に触れ感激していた。
 観戦後の懇談会では、大相撲の話のほか、出身国の伝統・文化や在日間の苦労話などで盛り上がり、相互の親睦を深めた。

各学校長からのお礼状
 
 全国防衛協会連合会 理事長 日吉 章様  
 謹啓   この度は、当校在学中の留学生と家族共々、大相撲観覧にご招待頂き眞に有難うございました。
 (中略)大相撲の見学は我が国の伝統文化を理解するうえでまたとない機会となりました。 (後略)  謹白
           
                   平成18年1月某日   各学校長
 

外国人留学生の所感

<防衛研修所米国陸軍 マークA.ブレア 中佐>
「我々海外から日本に来た者の間では、日本の三つの「S」即ち、「sushi」、「shinkansen」及び「sumo」は、日本の文化として非常に有名です。
 今回、はからずも全国防衛協会連合会のお招きで、その一つである大相撲観戦の機会を得たことは非常にありがたく感謝に堪えません。加えて家族共々のご招待に、妻は大喜びで、お陰であの日以来、妻は相撲ファンになり千秋楽までテレビで観戦していたほどです。
<陸自 幹部学校タイ國陸軍 ユッタプム ブンヤリット 中佐>
 「相撲は日本の国技で、古代から神道の神々に捧げる興行としての起源を有しています。宗教的背景を持つ多くの儀式が現在に受け継がれ、表面的にも内面的にも、他の格闘技と異なっています。ほとんどの格闘技は経験と技量により階級を付与され、例え試合において負けても降格されないが、相撲は二ヶ月ごとの場所の成績で番付が上下する純粋に実力主義です。各場所でよい成績をあげなければ全ての利益を失うことになるので、力士にとっては緊張感の高い環境となります。
 もう一つ顕著な特徴は、取り組みの短さです。多くの格闘技は幾つかのラウンドか制限時間で行われ、獲得ポイントや審判の判定で決まりますが、相撲は短い時間で終わるので力士には非常に高い精神の集中が求められます。
<海自 幹部学校インド海軍 Rビノード クマール 中佐> 
 「私は日本に来る前にテレビで相撲を観たし、インドのレスリングとも似ているので観戦したいと思っていたところ、夢がかないこんな嬉しいことはない。番組編成や試合運びがなどから学ぶことは色々あるし、国技館の雰囲気もよい。
 日本は近代的で開発も進んでいるが、相撲のように古くて伝統的な文化を保存し続けている所がすばらしい。国技の相撲で、活躍している上位力士が外国人とはちょっぴり情けないが、初場所の優勝者が日本人でよかった。     (原文英語・編集子翻訳)
<空自 幹部学校 豪州空軍 ソニア ハロラン 少佐>
 「両国国技館で大相撲を見る機会に恵まれ、楽しく過ごしました。私は21年前から日本で色々な文化に接してきましたが、相撲は今回始めて観ました。初来日の主人は、昨年から切符を買おうと努力しましたが、なかなか取れませんでした。今回は主人に加え、日本を訪問していた両親も一緒に観戦でき、以前よりも深く日本文化が理解できるようになりました。
 その後のパーティでは普段お会いしていない高級課程の学生や自衛隊OBにお会いすることが出来、貴重な機会となりました。 (注:少佐は高校時代日本に留学。主人は豪海軍少佐で夫人の留学を支援するため休業して来日中)
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