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定期総会

令和8年                 防衛協会会報第175号(8.7.1)掲載

全国防衛協会連合会 第37回定期総会

大宮会長退任、新会長に泉澤清次氏を選任

  全国防衛協会連合会(大宮英明会長)は6月1日、ホテルグランドヒル市ヶ谷(東京都新宿区)において第37回定期総会を開催した。総会には連合会役員のほか、都道府県防衛協会および自衛隊協力会等の会長を中心に、約50名が全国各地より参集し、和やかな雰囲気の中にも充実した議論が交わされた。

 本総会では、3年間にわたり連合会の発展に尽力された大宮英明会長が退任した。その後任として、大宮会長と同じ出身母体を有する泉澤清次氏(三菱重工業株式会社取締役会長)が新会長に選任された。

 また、総会に先立って表彰式が行われ、総会後には講演会と懇親会が続けて開催されるなど、一連の行事は円滑に進められた。 


定期総会

 総会では次の6項目の議案が審議され、全て原案通り承認された。

1 令和7年度事業報告

2 令和7年度収支決算書

3 令和8年度事業計画(案)

4 令和8年度収支予算書(案)

5 役員人事(案)

   新任として23名の役員を新たに選任(会長、特別顧問、副会長5名、常任理事5名、理事11名)

 【新体制は本ホームページの役員欄参照】 

6 「令和8年度防衛問題に関する要望書」(案)

 【下に全文掲載】

令和8年度防衛問題に関する要望書 

 

全国防衛協会連合会は、各都道府県防衛協会の連合体として「防衛意識の高揚」と「自衛隊への支援・協力」を目的に活動しています。共通の目的を持つ民間有志の集まりとして、国民としての目線から、防衛問題に関して要望するものです。


第一点  憲法改正

 我が国を取り巻く安全保障環境が近年一層厳しさを増す中、国民の国防意識や自衛隊に対する理解は高まりつつあります。

 そのため、国防に関する記述が欠落している憲法をできるだけすみやかに改正して、国防の中核たる自衛隊の位置づけを明確化することは喫緊の課題であり、国会における早期かつ最優先での発議を要望します。憲法改正により、国民の自らの国を守るとの国防意識をより高め、自衛隊に対する理解が格段に進むものと確信します。

 第二点  国防意識の高揚を図るための各種施策の充実

 憲法改正と同様に、国防のさらなる充実を図る上で、国民一人一人が、国家に対する誇りと国防に取り組むことの重要性について、正しく理解することは、極めて重要です。

最新の世論調査では9割の国民が、国の防衛について教育の場で取り上げる必要があると答えており、国民の意識に沿った教育行政の見直しを要望します。未だ、自衛官に対する敬意と尊敬ではなく、心無い発言や行動が行われていることは極めて残念であり、国民が国防について正しく理解することこそ、国防意識の高揚につながると確信します。


第三点 自衛官の処遇の適正化


自衛官の処遇改善に向けた施策が政府全体として推進されており、関係各位のご努力に  深甚なる敬意を表します。しかしながら、大変なご努力にもかかわらず、諸外国軍人の処遇との比較では、有事を含めた自衛官の責任・使命に国家として十分に応えきれていないと言わざるを得ません。防衛力の抜本的強化の中核的措置として、自衛官に対する叙勲は、現行の退官後の叙勲を見直し、退官時の叙勲を要望します。さらには恩給制度の実現について要望します。これらは、自衛官の誇りと名誉に応え、また、安んじて任務に邁進するための制度であり、自衛官の処遇の適正化に他ならないと確信します。            

 

以上、要望します

令和八年六月一日                                             全国防衛協会連合会

(別紙 都道府県防衛協会等会長連名一覧)

別紙 都道府県防衛協会等会長連名一覧

講演会


 総会後、当会常任理事4氏(進行:伊藤俊幸元海将、パネリスト:小川清史元陸将、湯浅秀樹元海将、山田真史元空将)によるパネルディスカッション「変わる戦争、問われる日本の備え―陸・海・空将が語る『令和の防衛』」が行われた。

 現下の安全保障環境を踏まえた時宜を得たテーマで、専門的かつ熱のこもった議論が展開され、参加者は高い関心をもって聴講した。【下記に概要掲載】


懇親会

  

  講演会終了後、懇親会が催された。小泉防衛大臣、宮﨑防衛副大臣、若林防衛政務官をはじめ、松永統幕副長、荒井陸幕長、齋藤海幕長、森田空幕長等の防衛省・自衛隊の幹部、友好団体等の来賓、及び特別会員など多数が参集し、100名を大きく上回る出席者を得て、大盛会であった。。

 懇親会冒頭、大宮前会長が退任の挨拶を述べ、続いて全国防衛協会連合会を代表し、女性部会・衛藤会長から、大宮前会長に対し在任中のご功績への感謝の意を込めて花束が贈呈された。

その後、小泉大臣の祝辞、宮﨑副大臣・若林政務官の挨拶、来賓・表彰者紹介、齋藤海幕長の乾杯で歓談が始まった。宴もたけなわとなる中、青年部会・溝渕会長の万歳三唱の音頭をもって閉会した。

大宮前会長に対し、全国女性部会・衛藤まり子会長から花束贈呈

大宮英明会長挨拶

 本日は、ご多忙の中、第37回定期総会に全国各地からご出席頂き誠にありがとうございます。

 平素よりに多大なご支援・ご協力を賜り、衷心より敬意と感謝を申し上げます。 

 本日は、令和7年度の事業報告と収支決算報告、令和8年度の事業計画(案)と収支予算(案)、役員人事(案)及び防衛問題に関する要望書(案)についてご審議頂きますのでよろしくお願い致します。

 さて、国際社会は戦後最大の試練のときを迎え、新たな危機の時代に突入しつつあります。グローバルなパワーバランスが大きく変化し、政治・経済・軍事などにわたる国家間の競争が顕在化しており、我が国を取り巻く安全保障環境は、戦後最も厳しく複雑なものとなっています。 

 自衛隊の皆様は、日夜我が国の防衛という重大任務に精励されるとともに、国内外において様々な活動を行っており、国民の自衛隊に対する信頼と期待は一段と高まっています。

 ウクライナ侵略が長期化する中で、国民一人一人が「自分の国は自分で守る」という気概を強く保持することの重要性が改めて求められています。

 当連合会としても、その目的とする「防衛意識の高揚」と「自衛隊への支援・協力」を進めるためには、自衛隊を取り巻く環境の変化と会員の皆様のご意見を踏まえて事業を推進していくことが肝要と考えています。

 そして、連合会としてのあるべき姿に思いを致し、会員皆様との連携を更に深めるとともに、会勢拡大、特に特別会員・法人の加入促進を図って参りたいと思いますので、引き続きご支援・ご協力の程お願い申し上げます。

 本日は、この後、講演会として、当協会の常任理事4氏による「戦争の変化と日本防衛―陸海空の視点から―」というテーマでパネルディスカッションを予定しています。

 また、講演会に引き続き、懇親会を予定していますので、小泉防衛大臣はじめ防衛省・自衛隊の高級幹部の方々と懇親を深めていただければ幸いです。

 私ごとですが、本日をもって全国防衛協会連合会会長の職を辞することとなりました。会長としての3年間、皆様からいただきましたご指導・ご協力に対しましてこの場をお借りして心から御礼申し上げます。

 今後は、三菱重工業株式会社取締役会長である泉澤清次新会長にバトンタッチしますが、引き続きご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 最後に、全国防衛協会連合会に対するさらなるご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、各防衛協会等の益々のご発展を祈念申し上げ、挨拶といたします。 

 3年間、誠にありがとうございました。

講演会(パネルディスカッション)

テーマ「戦争の変化と日本防衛―陸海空の視点から―」

左から進行役:伊藤俊幸元海将、パネリスト:小川清史元陸将・湯浅秀樹元海将・山田真史元空将

 戦争の様相が激変する中、日本の防衛の在り方を問うパネルディスカッションが行われた。陸・海・空の元将官が登壇し、現場のリアリズムから「令和の防衛」を語った。 

第一部では「現代戦の常識の崩壊」をテーマに、ウクライナや中東の戦闘を例に議論が展開された。小川氏は、ドローンと衛星通信により戦場が可視化され、従来の機動戦が困難になった現実を指摘。湯浅氏は、黒海や紅海・ホルムズ海峡での非対称戦に触れ、安価な無人機が高価な艦艇を脅かす構図を示した。山田氏は、制空権が奪えない膠着状態や飽和攻撃の脅威を挙げ、航空優勢の概念の崩壊を語った。三者の発言から、戦争の「常識」が根底から覆されていることが浮き彫りとなった。 


第二部では「防衛三文書の改定ポイントと抑止力」を取り上げた。山田氏は、相手の射程外から叩く「反撃能力」の意義を説明し、湯浅氏は、常設の「統合作戦司令部」による統合運用が抑止力強化に不可欠と述べた。小川氏は、防衛費増額の真意が新兵器購入だけでなく、弾薬備蓄や基地強靭化など「打たれ強い組織づくり」にあると強調した。各発言から、政策の裏にある現場の論理が明確に示された。 


第三部では「総合力としての防衛」をテーマに、軍事だけでなく国家全体の継戦能力が問われる現実を議論。湯浅氏は、シーレーンの重要性、弾薬保管の課題を解決する動く洋上補給基地構想、有事急増に対応できる製造基盤を指摘。山田氏は、AIやドローンなど民間技術の防衛転用(デュアルユース)の遅れを課題とし、小川氏は、国民の理解と社会全体のレジリエンス(強靭性)こそ最大の抑止力と訴えた。 


最後に三氏がそれぞれ「これからの日本の備えに最も必要なこと」を一言述べ、進行役の伊藤氏が「防衛は自衛隊だけの問題ではなく、国民一人ひとりの未来に関わる課題である」と締めくくった。

熱気に満ちた議論は、参加者に深い示唆と行動への気付きを与え、今後の防衛論議の方向性を照らすものとなった。

表彰式

 栄えある表彰状受賞おめでとうございます!  

表彰式に出席された受賞者の集合写真。左から垣内猛様(鹿児島県)、勝亦政文様(静岡県)、髙橋祐二様(愛媛県)、大宮会長、北川義信様(石川県)、加藤良子様(埼玉県)、小林要一様(群馬県)、髙澤雅哉様(宮城県)。

全国防衛協会連合会は、当連合会の目的達成に率先尽力するとともに組織の拡大強化に努め、当連合会の使命達成と発展に尽力され、その功績顕著な17名と1団体に表彰状を授与した。表彰式には、7名が出席された。

受賞者(敬称略) 

【表彰状:個人】

新谷龍一郎(北海道)

 岩田 圭剛(北海道)

 竹中 善之(北海道)

 髙澤 雅哉(宮 城)

 小林 要一(群 馬)

 加藤 良子(埼 玉)

 北川 義信(石 川)

 山田 彰一(長 野)

 勝亦 政文(静 岡)

(故)河本英典(滋 賀)

 青山 恭久(徳 島)

 久保 智彦(香 川)

 髙橋 祐二(愛 媛)

 永江 正澄(長 崎)

 本部 雅裕(宮 崎)

 垣内  猛(鹿児島)

 新里 英正(沖 縄)

【表彰状:団体】

宮崎県防衛協会

都城支部(宮 崎)

青字は表彰式出席者 

石川県防衛協会 会長 北川義信 様

愛媛県防衛協会 会長 髙橋祐二 様

宮城県防衛協会 髙澤雅哉 様

群馬県防衛協会 小林要一 様

埼玉県防衛協会 加藤良子 様

静岡県防衛協会 勝亦政文 様

鹿児島県防衛協会 垣内 猛 様

定期総会関連行事トピックス

第36回定期総会

大宮会長挨拶
定期総会の議長:町田副会長(群馬県防衛協会 会長)
定期総会における審議の様子1
定期総会における審議の様子2
溝渕青年部会長の発表
衛藤女性部会長の発表

講演会【パネルディスカッション】

講演会場を埋め尽くした聴衆
登壇した陸海空の元将官4名
伊藤俊幸元海将・呉地方総監(左端)の進行でスタート
発言する小川清史元陸将・西部方面総監(左から2人目)
発言する湯浅秀樹元海将・自衛艦隊司令官(中央)
発言する山田真史元空将・航空支援集団司令官(右端)

懇親会

総会で退任した大宮前会長の挨拶
全国女性部会・衛藤会長から大宮前会長に花束贈呈
小泉防衛大臣祝辞
宮﨑防衛副大臣挨拶
若林防衛大臣政務官挨拶
受章者紹介:左から垣内氏、髙橋氏、勝亦氏、加藤氏、小林氏、高澤氏
齋藤海幕長の乾杯挨拶
メインテーブルのVIP:左から若林政務官、町田副会長、小泉防衛大臣、大宮前会長、宮﨑政務官、増田家族会会長
溝渕青年部会長による万歳三唱
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