離島住民の命綱となって活動
第15旅団 新型コロナ陽性者の急患空輸 防衛協会会報第154号(3.4.1)掲載
離島住民の命綱となって活動
第15ヘリコプター隊
沖縄県那覇市に司令部を置く第15旅団(旅団長:佐藤真陸将補)所属の第15ヘリコプター隊(隊長:後村幸治一等陸佐)は、沖縄県からの要請を受け、令和3年1月29日(金)及び2月4日(木)の2日間で計3回、宮古空港から那覇基地へ輸送ヘリコプター(CH―47JA)により、新型コロナウイルス陽性者の緊急患者空輸を行った。
万全の感染防止対策をとって空輸任務を完遂
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、機内の養生作業が第15ヘリコプター隊の整備員によって離陸前に徹底して行われた。さらに、現地に向かう機長、副操縦手及びクルーチーフは、防護服を着用する等の感染防止に努め、万全の体制をとって空輸任務に当たった。
患者を宮古空港から空輸し、那覇基地において消防に引き渡した後、那覇保健所職員によるヘリコプター機内の消毒が行われた。また、緊急患者空輸任務に従事した機長等の搭乗員に対しては、第15ヘリコプター隊の隊員が消毒を行い、安全に緊急患者空輸任務を完遂した。
即応体制を維持する第15ヘリコプター隊
第15ヘリコプター隊は、沖縄全域及び奄美大島以南の鹿児島県を担任区域とし、航空機の常時待機と、隊員10名の24時間交代待機により、緊急患者空輸のための即応体制を維持している。
同隊の前身は、昭和47年5月の沖縄返還に伴って編成された第101飛行隊で、この年の12月に粟国島へ初の緊急患者空輸を行って以来、昼夜・天候の如何を問わず、年間約200回もの空輸を行っている。部隊創設以来およそ半世紀にわたり、担任区域の離島住民の命綱となって活動し、安心・安全を提供し続けている。
令和3年3月23日現在の緊急患者空輸の通算は、9,833件、10,196名となっている。
(出典:第15旅団広報資料)