外国軍人文化研修支援
令和5年
令和5年1月14日(土) 外国軍人留学生文化研修支援(大相撲初場所観戦)
これは、「外国軍人留学生文化研修支援」事業の一環として、平成11年度に開始して以来、ほぼ毎年行っているものである。
防衛研究所等の教育機関には、将来、国家・軍の枢要なポストに就き、国家間の橋渡し役を担い得る有為な人材が、各国から軍人留学生として選抜派遣されている。
彼らの短い日本留学期間中に、日本の国技である大相撲観戦に招待することにより、日本文化への理解を深めてもらい、防衛省・自衛隊が推し進める国際交流の一助となることを目的としている。
初場所から新型コロナウイルス対策の観戦ルールが一部緩和され、マスク越しでの声援が可能になり、「
満員御礼」の垂れ幕が下がる両国国技館は、力士らを呼ぶファンの声で盛り上がっていた。
家族ともども観客と一体となって声援を送っていた軍人留学生の様子から、長年続いてきたわが国固有の相撲文化を肌で感じ取り、興味が一層深まったようである。
大相撲観戦感想文
パキスタン空軍大佐 ウマル・アラム
私は、パキスタン空軍から、軍事的教養だけではなく、日本の伝統文化も学ぶために日本に留学しております。
2023年1月14日、私たち家族は、大相撲観戦の機会をいただきました。このイベントは、日本の神道に通ずる歴史を学ぶ機会となりました。また、力士の日々のルーティーン、技量習得のための鍛錬について説明を受けました。 なんと並外れた努力でしょう。楽しく勉強になるイベントであることはもちろん、私と 家族は全国防衛協会連合会から来てくださった方に温かく接していただきまし
た。
まず、両国国技館の相撲博物館にて、歴代の横綱について研修後、15の取り組みを観戦しました。国技館全体に満ちたユニークな一体感は、地元の観客だけでなく国際色豊かな観客を大いに沸かせました。相撲独特の戦い、筋肉の動き、探り合いを間近に観戦し、250年の歴史の一部になったように感じました。このようなユニークなスポー ツは日本でしか体現できないだろうと感じました。
最後に、このような素晴らしいイベントにご招待いただきました全国防衛協会連合会に感謝いたします。行き届いた計画のおかげで私たち留学生と家族は有意義な時間を過ごせました。
ありがとうございます。
インドネシア陸軍少佐 スジャディ・スティヤント
相撲観戦は今回が2回目です。最初の観戦は、私が防衛大学校の日本語研修生の頃(2000年)でした。当時は、私の日本語能力の低さとルールの無知さゆえに、あまり相撲を楽しむことがでず、飽きっぽい私には3時間がとても長く感じられました。
しかし、今回の相撲観戦の体験は、まったく違っており、大変面白かったと感じています。家族と一緒に相撲を見られたことで、より楽しく感じられ、相撲への理解も一層深めることができました。そのおかげで、とても面白い試合だと感じました。過去の試合結果を見て、誰が勝つか分析したり、戦術や技を見たり、試合の前中後の手順を見たりすることは、私にとって、とても楽しい日本文化の体験となりました。
相撲観戦がこんなに楽しかったのは以下の点があったからだと考えます。ぜひ次回も続けてほしいとお勧めします。
1.家族の関与
相撲観戦に限らず、学生が参加する文化活動には、家族も参加することで、より興味深く、楽しく感じると考えます。
2.情報・知識の提供
観戦前にガイドブックを提供することで、学生たちはより深く理解し、イベントをより楽しむことができると考えます。
私たち家族は、自衛隊や防衛協会連合会が提供してくださった大相撲観戦機会にとても感謝しています。とても楽しくて、日本の文化がより一層好きになりました。機会があれば、来日する家族にも両国国技館で相撲を観戦させてあげたいと考えています。
ありがとうございます。
(陸自教育訓練研究本部第68期指揮幕僚課程)