外国軍人文化研修支援
令和7年
令和7年1月18日(土) 外国軍人留学生文化研修支援(大相撲初場所観戦)
防衛研究所等の自衛隊の幹部教育機関には、将来、国家・軍の枢要なポストに就き、国家間の橋渡し役を担い得る有為な人材が、各国から軍人留学生として選抜派遣されている。
彼らの短い日本留学期間中に、日本の国技である大相撲観戦に招待することにより、日本文化への関心と理解を深めてもらい、防衛省・自衛隊が推し進める国際交流の一助となることを目的としている。
「満員御礼」の垂れ幕が下がる両国国技館は、贔屓力士・郷土力士らに対するファンの声援で大盛り上がりであった。
観客と一体となって家族で声援を送っていた軍人留学生の様子からは、日本文化に深く根ざし、いつも人々の生活ともにあった相撲文化を実際に肌で感じ取り、大相撲に対する関心・興味が一層高まり、理解も深まったようである。
大相撲観戦感想文
インドネシア陸軍 アルファン・ヨハン・ウイハナント大佐
第88期幹部高級課程留学生として、また、私の家族を代表して、全国防衛協会連合会及び関係者の方々に対し、2025年1月18日(土)午後3時~6時の間、大相撲観戦の機会を与えてくださり、忘れがたい思い出を得ることができたことを感謝致します。 私はこの度、普段では経験できない貴重な機会を通じ、日本人の日本文化に対する情熱と敬意を感じることができました。
力士の取組の動作は、身体的な強さを表すだけでなく、スポーツマンシップ、規律、そして何世紀にもわたり守られてきた伝統の証だと思いました。
両国国技館の壮大さは、日本の伝統武道である大相撲の良さを、観客に対して一層引き立てています。
大相撲の取組は、ただの競技ではなく、日本固有の伝統を理解することを通じて、日本中の絆を強くする文化的儀式でもあると思いました。相撲の伝統は発展し続け、日本だけでなく世界中の若い人たちを刺激すると思います。私たちもこのような楽しいだけでなく、献身、尊敬、忍耐力といった価値を生み出すイベントを支援し続けたいと思います。
このイベントを華々しく成功に導き、忘れがたい経験を与えてくださった全ての関係者の方々に心から感謝致します。
私は、さらに多くの日本の文化や伝統に触れる機会を持つことにより、理解と知識を深めるとともに、教育や文化的イベントへの参加を通じて、日本とインドネシア両国の関係深化に繋げたいと思います。
(陸自教育訓練研究本部第88期幹部高級課程留学生)
アメリカ合衆国空軍 マイケル・ベンジャミン・オルティガ中佐
この度は本当に貴重な機会を頂きました。全国防衛協会連合会が、航空自衛隊幹部学校の留学生とその家族を大相撲観戦に招待してくださいました。私は以前に一度だけ相撲を見たことがありますが、妻と娘二人は今回が初めてです。
今回参加しての第一印象は、相撲はとても人気のスポーツだということです。 会場には、日本人だけでなく多くの外国人観光客がいてとても驚き、海外の人にも相撲人気が高いのだと気づきました。力士の皆さんは、思っていたよりも大きな筋肉質の体で、かなり鍛錬をしている強そうな体だなと思いました。肉体勝負のスポーツだと思っていた相撲が、戦略的なスポーツだということに試合を観戦して気づき、心理的な部分も大事だと感じました。
テレビで見るのとは異なり、生でみる相撲観戦でしか感じ取れないこともありました。たとえば、私は2階席でしたが力士の体同士がぶつかる音がよく聞こえました。ほかの観客の感情が、歓声や嘆声を通して自分の胸の中に響いてきたし、会場の一体感も感じました。普段は集中力が散漫になってしまう娘も、夢中になって試合を静かに見ていました。妻も楽しそうに試合を観戦し、周囲にいた観客から相撲のルールを詳細に教えてもらっていました。私の後部座席にいた日本人の観客の方が、塩を撒く意味は何か、懸賞旗の数は何を表しているのかなど、相撲について詳しく説明してくれました。これまでは相撲のルールがよくわからなかったため、テレビであまり見ていなかったのですが、これからはもっと見て相撲のことをもっと知りたくなりました。
このような機会を設けていただいたことに感謝申し上げます。
(空自幹部学校第72期指揮幕僚課程留学生)