全国防衛協会連合会30年の歩み
防衛協会会報第147号(1.7.1)掲載
主要事業の変遷
国民の防衛意識の高揚
当面する内外情勢及び防衛問題について、会員の理解・認識を深めるとともに、世論を啓発し、国民の防衛に関する意識を更に高める活動を実施している。
①防衛講演会の開催等
設立年度の定期総会及び理事会・評議員会時に講演会を開催して以来、毎年継続して行っている。
平成26年度から、安全保障関連の基礎知識普及や防衛意識の高揚のため、従来よりも積極的に自衛隊OB等の常任理事を活用することとし、その一環として各県等の防衛協会等で開催される総会等に合わせて実施される講演会等に要請に応じて常任理事を講師として派遣している。
◇講師登録の常任理事
・廣瀨清一(元陸幹校長)
・千葉德次郎(元北方総監)
・松下泰士(元自艦隊司令官)
・石野次男(元統幕学校長)
・伊藤俊幸(元呉総監)
・小川清史(元西方総監)
・吉田浩介(元空補給本部長)
・伊藤盛夫(元経理装備局長)
②防衛大学校教授による現代の安全保障講座
自衛隊創設40周年となる平成6年に、防衛大学校の協力を得て公開開催し、以後、継続して行っている。
本講座は、会員のみならず現役自衛官や一般市民も対象にしているほか、講演内容を小冊子に纏め各協会・自衛隊の部隊等及び関係団体に配布している。
③防衛研修会の開催
平成19年から、連合会として特別会員及び各協会代表者による、陸海空自衛隊部隊や在日米軍基地等を研修して、第一線部隊等の現況認識を深めている。
④女性部会・青年部会の研修等
女性部会の前身である婦人部は、平成7年度から発表検討会及び講演会を実施しており、平成13年から女性部会として、総会、また音楽まつりに合わせて全国研修大会を行っている。
青年部会は、平成7年から青年部として、討議及び講演会を行っている。
平成13年からは青年部会として全国青年部研修大会を各地域持ち回りで開催する際に、米軍基地を含む現地部隊研修や防衛講演会を行っている。
⑤機関紙「防衛協会報」の発刊
本会が創設された平成元年12月以来、国際情勢や防衛問題、自衛隊の活動状況や主要行事並びに本会及び各協会の活動状況のほか、有識者及び会員からの投稿記事等を掲載した防衛協会報を、四半期毎に大判4面(年2回は特集記事掲載の6面)で年間約7万部を標準として発刊している。
会報は、各協会始め、特別会員、防衛省、自衛隊各部隊・機関、友好団体等関係先に配布している。
⑥ホームページ(以下、HP)の運営
HPは、平成19年度に廣瀬紀雄常任理事(当時)の献身的努力で開設、運営されてきたが、平成31年4月1日をもってリニューアルした。
⑦防衛関係資料の作成・配布
本会創設当時から、会員に対する安全保障関係の知識・意識の涵養と自衛隊広報を支援するため、本会で作成した「防衛大学校教授による現代の安全保障講座」講演記録、調査研究の成果物のほか、防衛省等が作成した防衛白書、防衛ハンドブック等各種資料を各協会及び特別会員等に配布している。
⑧国民運動への参加
建国記念日祝賀行事、北方領土返還要求国民大会及び千鳥ヶ淵墓苑慰霊祭等、国家的な行事に参加している。なお、平成21年3月27日、北方領土返還要求国民運動への積極的参加等に対し、国務大臣表彰を受けている。
⑨政府・政党への要望
年度ごと重要な防衛及び自衛隊関係の問題点を抽出し、政府及び政党等の関係者に要望してきた。令和元年度の要望は、本紙2面に掲載している。
自衛隊への支援・協力及び自衛隊と国民の一体感の醸成
①自衛隊行事支援
自衛隊中央行事及び各部隊等行事に際して、それぞれの特性に合わせて支援している。
②任務派遣部隊等への激励
大規模災害派遣、国際平和協力活動派遣、国際緊急援助活動派遣等に際し、部隊・隊員を激励している。
③募集支援、就職援護協力
防衛大臣から表彰された優秀地方協力本部に各協会を通じて記念品を贈呈。また、各協会は各地方協力本部の募集支援及び就職援護活動に協力している。
④殉職隊員の慰霊・顕彰
中央及び各部隊殉職隊員追悼行事に参加している。また、各協会を通じて殉職隊員家族に弔意を表している。
⑤自衛隊と国民との一体感の醸成
富士総合火力演習、中央観閲式、観艦式、航空観閲式、音楽まつり及び各部隊行事に参加し、自衛隊と国民との一体感の醸成に貢献している。
⑥部隊との連携強化
総会や自衛隊の各種記念行事、防衛問題に関する要望、激励等を通じ、防衛省首脳、自衛隊関係幹部との連携強化に努めているほか、毎年1回、内局及び各幕の広報責任者と情報交換を行い、緊密化を図っている。
また、二木会(内局、各幕、郷友連盟、家族会、隊友会、援護協会及び防衛協会で構成)に出席し、情報交換等を実施している。
国際親善
①外国軍人留学生支援
平成4年から、防衛研究所、統合幕僚学校及び・陸・海・空幹部学校に留学中の軍人及びその家族に対し、日本文化への理解促進を狙いとして、大相撲等に招待している。
過去10年間の招待者は引率者を含め約500名である。
②在日米軍訪問
連合会主催の国内部隊研修及び青年部研修に併せて、三沢基地、横須賀基地、岩国基地等の在日米軍基地を訪問し、在日米軍の実情を理解するとともに、平和維持のための貢献に対する謝意を表している。
調査研究
平成4年度から本事業に取り組み、その時々のわが国の安全保障に関わる重要な問題について、防衛法学会等の専門家に委嘱あるいは本会役員によって調査研究し、その成果を小冊子として会員のみならず関係各方面に配布している。