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図書紹介

令和8年

防衛協会会報第174号(8.4.1)掲載

 

「合憲自衛隊」

新自衛隊法-九条のままでも戦える組織に

小川清史、倉山満、横山健司   

 

 高市自民党の圧勝により、憲法改正が現実味を帯びてきた。

 今では、自衛隊の存在意義について多くの国民が理解しているはずである。安全保障は最大の福祉であり、憲法改正により自衛隊の存在と国防の意義を明記するのは当然といえる。

 しかし、憲法改正だけでは、自衛隊は他国の一般的な軍隊とは似て非なる「異質」な存在だと著者は指摘する。最大のポイントは、他国の軍隊が原則無制限に行動できる(国際法などにより例外的に制限されることはある)のに対し、自衛隊は国内法により行動を制限されている点にある。 

 そう聞くと「やはり憲法9条が自衛隊の手足を縛っている」と誤解されがちだが、実は憲法以前の問題である。自衛隊の組織・任務・行動・隊員の身分などを定めた自衛隊法そのものに課題がある。自衛官の生命を守り、任務を円滑に遂行するためにも、自衛隊法の改正は急務である。

 本書は憲政史家・倉山満、弁護士・横山賢司の協力を得て、元陸将・西部方面総監であり救国シンクタンク研究員でもある小川清史氏が執筆。新たに提言された新自衛隊法の全文と現行法との比較も掲載されており、全国民が安全保障の現実に向き合うため、ぜひ手に取っていただきたい必読の書である。

発行:(株)ワニブックス

定価:1870円(税込)

■著者略歴

上田篤盛(うえだ・あつもり) 元防衛省情報分析

官。株式会社ラック「ナショナルセキュリティ研究所」客員研究員、(一社)日本カウンターインテリジェンス協会顧問。1960年生まれ。防衛大学校(国際関係論)卒業後、1984年に陸上自衛隊に入隊。幹部レンジャー課程を修了後、情報業務に従事。1993年から96年にかけて在バングラデシュ日本国大使館に警備官として勤務し、危機管理、邦人安全対策などを担当。帰国後、防衛省情報分析官および陸上自衛隊情報教官として勤務。2015年に定年退官。現在はインテリジェンス、防諜、サイバーセキュリティーに関する啓発活動を行っている。著書に『武器になる情報分析力』『戦略的インテリジェンス入門』(以上並木書房)、『未来予測入門』(講談社現代新書)、『情報戦の日本史』『カウンターインテリジェンス―防諜論』(稲村悠氏との共著)以上育鵬社)など多数。



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