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一筆防衛論

令和3年

常任理事 山田 真史                防衛協会会報第156号(3.10.1)掲載

         「安心・安全」

最近、「安心・安全を…」という言葉を耳にする。「安心」とは人の心が安らいでいる事であり主観的なもの。対して「安全」とは客観的なものであり「受容できないリスクがない」状態を意味する。

「安全」であれば「安心」なのか?「安心」であれば「安全」なのか?禅問答の様だが、「安全」は「安心」の必要な条件であることは間違いない。

「安全」に対する捉え方には日本と欧米では違いがあると言われている。我が国における「安全」は危険なものは一切存在せず、いわゆる「絶対安全(ゼロリスク)」の傾向が強い。また、人への対策を優先、教育を重視し対策にコストをかけない傾向にある。一方、欧米では利便性のあるモノには必ず危険性がありその度合いが問題と考え、技術的対策を優先し対策にコストをかける傾向にある。

さて、安全保障においてはどうであろう。2018年内閣府が行った世論調査では、【日本が戦争に巻

き込まれる危険性がある】:85.5%、【日本を守るための方法は現状どおり日米の安全保障体制と自衛隊で日本の安全を守る】:81.9%となっている。一方、【自衛隊の防衛力は今の程度でよい】:60.1%と過半数の国民は自衛隊の現状で「安心」と感じており、安全保障の面ではゼロリスク思考から既に脱却している様にも見受けられる。

2021年春、いくつかの報道機関が行った意識調査によると【中国の軍事力に脅威を感じる】が8割を超えた。また、防衛費を抑制する意味で設けられたGDP1%枠に対しては、その枠に「こだわらない」とする防衛大臣の発言もあった。

将来の我が国にとって「安心」できる「安全」な防衛力(抑止力)がどの様な規模になるのか議論に注

目したい。

(元空自航空支援集団司令官)




常任理事 伊藤 敏幸                防衛協会会報第155号(3.7.1)掲載

      「経済安全保障」
 
 最近「経済安全保障」という言葉をよく聞くようになりました。「経済をテコに国益を追究する手段」という意味で使われています。
 トランプ前大統領が、中国製品に高い関税をかけ、ファーウェイなど中国のハイテク企業に制裁したため、先にアメリカが中国に「経済安全保障」を仕掛けたように見えます。しかし実際には、中国が「超限戦」の一部として1998年にこれを定義し、実際に行使してきたのです。借金漬けにして他国の港湾使用権を強奪し、尖閣沖で海保巡視船に体当たりした船長を日本が逮捕した際「レアアース」を輸出禁止にしたのは、まさにこの「経済安全保障」だったのです。
 遅れること20年。トランプ政権は、その多くを依存している米中経済関係の一部を断ち切り(デカップリング)、従来から持っている外交・軍事力に加えて「経済安保保障」も交渉の武器とし、中国が仕掛ける覇権争いに正面から向き合うことを決めたのです。
 昨年4月、日本も国家安全保障局に「経済班」を開設しました。先日行われた日米首脳会談では、「半導体を含む機微なサプライチェーンについても連携する」と共同声明を出しました。「経済安全保障」も加えた新たな日米同盟で中国に対抗すると日本も旗幟を鮮明にしたのです。
                                        (元海自呉地方総監)




常任理事 山下 万喜                防衛協会会報第154号(3.4.1)掲載

      「いずも」型護衛艦の改修
 
 STOVL機の運用を目的とした「いずも」型護衛艦の改修が間もなく終わる。今回の改修内容は、甲板の耐熱対策や標識の塗装、防音対策など戦闘機の発着艦に関わる部分的なものである。改修後は10機程度のF―35Bを運用できるとされているが、F―35Bの作戦を支援するための作戦室や弾薬庫等は増設されず、戦闘機としての能力を遺憾なく発揮させることは難しい。当面は、改修後の「いずも」や、次にほぼ同様の改修が予定されている「かが」を用いて、F―35Bを各種任務で継続的に運用するため態勢強化を図るとされており、今後はその具体的内容が問われることになる。
 今回の改修は、その性能上攻撃型空母ではなく憲法や専守防衛の方針に反するものではないと安倍前首相が国会で答弁されている。このため、改修後の「いずも」の運用は、平素からの抑止効果の向上を主たる目的としたものとなるであろう。具体的には、戦闘機の発着艦に必要な機能の充実と練度の向上を図りつつ、洋上からの警戒監視や対領空侵犯対処など平素の任務を遂行するための態勢強化が当面の課題となる。もちろん、安全保障環境は常に変化しており、同盟国との共同や現中期防にある「水陸両用作戦等の円滑な実施に必要な新たな艦艇」への搭載など、洋上において戦闘機が果たし得る役割は様々であり、今回の改修を出発点として次の段階に向けた検討を継続させるべきである。

                                    (元海自自衛艦隊司令官)




 

常任理事 吉田 浩介                防衛協会会報第153号(3.1.1)掲載

 
国防に対する熱き想い
 
 山本五十六元帥が旧海軍において装備品の国産化を推進したことを知る人は少ないと思います。山本元帥が旧海軍省で装備・補給部門で勤務していた頃、航空事故により多くの操縦士が失われました。粗悪なネジ(螺子、らし)が原因の一つだったのですが、当時、航空機に使用されるネジやリベット等は全て輸入されており、航空事故の原因を特定する、あるいは適切な対策を適時に講ずることができなかったそうです。山本元帥は郷里である新潟県長岡市の技術者にビス等の国産化を依頼。依頼を受けた技術者達は、「若くて優秀な操縦者の命を救いたい」との熱い想いから、戦闘機が製造されていた中部地域に工場を建設、国産ビス等の開発・製造が開始されたのです。その会社は名古屋螺子製作所、現在の株式会社メイラです。
 メイラに代表されるように、自衛隊の装備品を製造・維持している企業にあっては、利益以上に国防を担っているとの誇りとプライドで各自衛隊の運用を支えていただいています。
 同様に、全国の駐屯地等にあっても、それぞれの県や地域に所在する防衛協会をはじめとする各種団体の支援なくして駐屯地等を維持し、部隊が活動することはできません。
 今も昔も国防を支える、あるいは国家、国民のため真摯に任務に携わっている自衛官を応援したいという、多くの日本人の熱き想いに防衛省・自衛隊は支えられていることを新年の始めにあたり噛み締めておきたいと思います。
(元空自補給本部長)
 

過去の一筆防衛論(一筆防衛論:平成27年~、ひとりごと:平成18年~27年)

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