一筆防衛論
令和5年
常任理事 岸川 公彦 防衛協会会報第162号(5.4.1)掲載
「国を守る覚悟と気概が試される年」
~自分の国は自分で守ろう~
いよいよ令和5年度がスタートしました。本年度は、昨年末に策定された日本の安全保障政策にとって歴史的な転換点とも言える「安保3文書」に基づき、政府そして防衛省・自衛隊が一体となって、我が国の防衛力の充実に実質的に着手する年であり、我が国の行く末を大きく左右するまさにその真価が問われる年になると思われます。
より具体的には、防衛省・自衛隊が真に我が国に対する侵略行為に対し、抑止そして対処できる部隊の練度を含む実効的な態勢を構築できるのか、そして政府として、防衛省・自衛隊が実効的に行動できる基盤(予算や制度)を整えることができるのかにかかっていると思います。
そのような中にあって、これまでの一連の国内議論そして世論の動向を見ていて、実はもう一つ重要なものが欠けているように思えてなりません。それは、まさに我々国民一人ひとりの「自分の国は自分らの力で守る」という覚悟と気概であると思っています。
「自分の国は自分で守る」という覚悟と気概を国民一人ひとりが保持することこそもっとも大切なことであり、それらを国民の皆さんに普及することこそ、我々全国防衛協会連合会の責務であると思います。この新しい年は、我々にとってもその真価が問われる年となると思っています。
全国防衛協会連合会の皆さん、今こそ立ち上がりそして行動しよう!
(元陸自中部方面総監)