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一筆防衛論

「非公開」総火演の意義

常任理事 武内 誠一
防衛協会会報第151号(2.7.1)掲載
 
 富士総合火力演習(総火演)を初めてライブ配信で観ました。大変鮮明な画像で、隊員個々の動作や砲弾の破片効果まで観ることができ、スタンドから観るのとは違う楽しみ方ができました。コロナ禍のいい副作用かも知れません。
 ところで一般公開せずに演習を実施することに違和感を覚えた方もいると思います。歴史を紐解きますと、総火演は「富士学校の学生に対し、各種火器の効果と火力戦闘の様相を認識させる」ことを目的として昭和36年に「総合展示演習」の名前で開始されました。5年後の昭和41年「国民への陸上自衛隊の理解を得る」ため一般公開が始まりました。
 そもそもの目的は、学生教育だった訳です。今年も富士学校、情報学校の学生等の教育を目的に土曜日に実施されました。その名も「教育演習」です。これは毎年同様であり、日曜日の演習は「公開演習」としております。
 総火演を実施するもう一つの重要な点は、演習部隊の主体をなす富士教導団の練度向上にあります。同部隊は、全国の部隊の「指標部隊」であることを誇りとし、富士学校学生の教育において「本物を見せる」ことに心血を注いでいます。富士教導団の練度向上なくして、陸自部隊の練度向上はないとも言えます。
 参加部隊が制約され見学者も限定されるなかでも総火演を実施する意義は、一般公開以前から変わるものではありません。
(元陸自富士学校長)

命令の第1条「状況」について

 常任理事 小川清史
防衛協会報第150号(2.4.1)掲載
 指揮官は、命令によって部下部隊を指揮します。命令の第1条には「状況」を示します。第2条以下では指揮官の構想、各部隊の任務等を示します。
 第1条の「状況」では、気象地形、敵、上級部隊の構想及び隣接協力部隊等など、命令の前提となる事項を示さなければなりません。
 第1条について、敵を例にとって、考えてみます。
自衛隊の演習等では、ある特定の敵に対しての攻撃や防御の演練では、あらかじめ敵の勢力や企図を想定します。この場合、敵は不変です。
 しかし、敵の情報を収集する訓練や現実の防衛出動では、敵の勢力・企図などの判定は極めて困難です。この場合には、事前に情報見積もりをして、予測するのです。
 我が部隊の正面に予想される敵が1個大隊(約500名規模)から1個連隊(約3000名規模)までの幅がある場合について第1条にはどのように記述するかを考えてみます。我が部隊は、上級司令部から先遣され、より積極的な行動をすることが求められています。  
 そこで、敵の勢力が一個大隊であれば攻撃、二個大隊以上であれば、攻撃でなく、防御により敵を阻止することと決心しました。敵は一個大隊以下の可能性が高いため、攻撃命令を下しました。もしも敵が二個大隊以上と判明した場合は、ただちに命令を変更して、防御の命令を下すこととしました。
よって、攻撃命令における第1条で「敵は1個大隊と予測する。」を示します。二個大隊以上の敵である場合には、防御命令への変更を準備します。
 この際、敵の勢力が判明してから、我の対応を都度案出し、部下に命令すると、当然我の対応は後手後手に回り、敵に主導権を取られてしまいます。
 逆に、第1条を明確にしなかったり、「敵は1個大隊から1個連隊規模までが予測される」と見積のままを示したりすると、敵の勢力にかかわらず、攻撃命令の効力が継続してしまいます。ガダルカナル島における一木支隊は、予測した敵1個米海兵大隊ではなく師団規模の敵が侵攻してきたにもかかわらず、攻撃してほぼ全滅してしまいました。
 ここで強調したいことは、命令における第1条の前提とは、命令が効力を発するための条件設定ということです。見積をそのまま示したり、不明瞭なまま示したりすると、第2条以下を変更する条件がなくなるのです。
 指揮官は、第一条と異なる状況になれば、命令の修正変更を直ちに決心し、新たな命令を遂行させなければなりません。部下は第1条が明確に理解できていれば、第1条と異なる状況の変化に対して、別の命令が下されることを予測できます。第1条を明確に設定することが、まずは組織的行動の第一歩となります。
 命令のフォーマットは、永年使用されてきた貴重なツールです。災害対策でも災害の規模や被害規模が計画の第1条と異なれば、第2条以下を修正して対応しなければなりません。この貴重なツールを適切に使えるように習熟しておくことはリーダーとしての基礎動作です。
 (元陸自西部方面総監)

自衛隊が主たる任務に邁進できる民間態勢の整備

常任理事 伊藤盛夫
防衛協会会報第149号(2.1.1)掲載
 昨年も台風等の自然災害は、甚大で、自衛隊は災害派遣に大変な労力を割いた。被災者の方にはお見舞い申し上げたい。
 災害派遣には、陸・海・空ともにファスト・フォースを指定、迅速な初動対応に万全の態勢をとっている。被害地域が拡大すると遠隔地の部隊からも機動展開して対応しているし、予備自衛官まで招集する。この活動に被災者の方々からは感謝のメッセージが寄せられている。隊員の働きには国民の一人として誠に頭が下がる。
 また、防疫に関する災害出動もあった。愛知県等に発生した「豚コレラ」の対応で各県知事からの要請により自衛隊は豚の殺処分をした。「豚コレラ」は、人には感染しないということであり、また、警察や消防等が対応することはない。
 他方、自衛官の現員数は、平成元年度は、24万6千余であったが、平成29年度は、22万6千余と約2万人減っている。災害派遣を含め様々な任務のため隊員は大変忙しく、部隊の錬度向上のための訓練日数を確保することが大変だとも聞く。
 言うまでもなく、自衛隊の主たる任務は「我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、我が国を防衛すること」である。我が国を取り巻く国際情勢は、これまでになく厳しい。政府は周辺国の軍事動向について、中国は安全保障上の強い懸念、北朝鮮はわが国の安全に対する重大かつ差し迫った脅威、ロシアは極東においても軍事活動を活発化させ、注視が必要という。
 令和に入り、自治体等は、地域住民を自力で守るために必要な防災、防疫施策等の態勢整備に、本腰を入れて取り組む時期に来ているのではないだろうか?これにより住民も安心、自衛隊も主たる任務に邁進でき、国の平和と独立も保持できよう。
(元防衛省経理装備局長)
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