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全国防衛協会連合会は、防衛意識の高揚を図り、防衛基盤の育成強化に寄与するとともに、自衛隊の活動の支援協力することを目的とする民間の全国組織です。

TEL. 03-5579-8348

〒162-0844東京都新宿区市谷八幡町13東京洋服会館9階

会報最新号 第138号(29.7.1)

 防衛協会会報の最新号掲載記事を紙面ごとに紹介します。第125号(26.1.1)から新規にPDF版を掲載しました。なお、既発行分の記事は、カテゴリーごとにアーカイブとして保存します。
第139号(29.7.1)PDF版      第138号 第137号
第136号 第135号 第134号 第133号 第132号 第131号
第130号 第129号 第128号 第127号 第126号 第125号

●1面 定期総会(29.6.22)

     国民の防衛意識の高揚
              防衛基盤の育成強化に寄与
        全国防衛協会連合会第28回定期総会開催

 全国防衛協会連合会(佃和夫会長)は、6月22日グランドヒル市ヶ谷(東京都新宿区)において第28回定期総会を開催した。 総会に先立ち、陸上自衛隊第8師団に感謝状が贈られ、18名及び2団体が表彰された。
 総会では、佃会長の力強い挨拶のあと、平成28年度事業報告及び同収支決算書並びに平成29年度事業計画及び同収支予算書が審議され原案通り承認された。 役員人事では8名の理事が退任し、新たに11名の理事が選任された。
 席上「平成二十九年度防衛問題に関する要望書(本会報2面に全文掲載)」、冊子「防衛大学校教授による現代の安全保障講座(第23回)」及び「まんがで読む防衛白書(防衛省発行)」が配布された。
 総会終了後、副会長1名の退任及び選任、常任理事2名の退任及び選任が報告された。  
 その後、在日米軍第5空軍参謀長ジーン・喜恵子・アイゼンハット大佐による『日米同盟について』の講演が行われ、約130名の聴講者で満席となった。
 懇親会では、宮澤博行防衛大臣政務官の祝辞、安倍晋三内閣総理大臣、稲田朋美防衛大臣、中曽根康弘元総理大臣の祝電が披露された。

       
                  力強く挨拶する佃 和夫会長

                【安倍内閣総理大臣祝電】
お祝い 全国防衛協会連合会の第二十八回定期総会のご盛会を心よりお慶び申し上げます。 創立以降、自衛隊に対する支援・協力、また、国民の安全保障に対する意識の高揚のため、日々ご尽力されてこられたご関係者の皆様方に深く敬意を表させていただきます。 今日の我が国を取り巻く安全保障環境は、一層厳しさを増しています。 自衛隊の活動が多様化する中で、日本の防衛努力が極めて重要であり、今後とも皆様のご理解とご支援を賜りますようにお願い申し上げます。 この節目を礎に、貴協会が益々のご発展をされますよう、また本日ご出席の皆様方のさらなるご活躍を祈念いたします 内閣総理大臣 安倍 晋三 

                  【佃 和夫会長挨拶】
 本日は、ご多忙の中、第28回定期総会に全国各地からご出席頂き誠にありがとうございます。  ご出席の皆様方には、平素より防衛協会の目的達成のためご尽力を頂き、心からお礼申し上げるとともに、防衛協会の事業・活動に多大のご支援・ご協力を賜り、感謝申し上げます。
 本日は、平成28年度の事業報告と収支決算報告、平成29年度の事業計画(案)と収支予算(案)、役員人事(案)等についてご審議頂きますので、宜しくお願い致します。
 世界各地ではテロが頻発し、中東での紛争も解決の兆しが見えない中、トランプ大統領の安全保障政策も現実を見据えたものになりつつあると感じております。
 我が国周辺では、ロシア、中国の活発な軍事活動への対応に加えて、北朝鮮の核開発の進展と度重なる弾道ミサイル発射は、国民に身近な脅威を感じさせる事態となってきています。 「国を守る」ことを国民一人一人が真剣に考えなければいけない時代となってまいりました。
 このような中、安倍総理は憲法改正の2020年度施行を目指し、9条に自衛隊の存在を明記すべきとの考えを表明したことで我々が望んでいた「論議の活性化」が期待されます。
 自衛隊の皆様は、日夜我が国の安全保障という重大任務に精励されるとともに、国内外においてPKO活動や災害・救難への対応等、様々な活動を行っておられます。  
 全国防衛協会連合会は、その設立当初から、国民の防衛意識の高揚を図り防衛基盤の育成強化に寄与するとともに、自衛隊を支援・協力してその発展に寄与すべく活動してまいりました。その目的とするところは、国の安全保障に対する様々な考え方、価値観を持つ人々に対して、「自分の国は自分で守る」という国民として当然の気概を醸成することにあり、またその発露が自衛隊を感謝の気持ちをもって支援・協力する活動として具現化されているものと考えます。
 当連合会は、純粋で素朴な民間の集まりであり、広く各種防衛政策を取り上げ、世論をリードするための旗振り役を務める政策集団といったものではなく、規約に定める各種事業を地道に推進することにより、広く国民の理解と共感を得ることを目指した集団と考えております。この基本的立場を踏まえた上で、各都道府県防衛協会と全国防衛協会連合会の連携のもと、会勢拡大を含め各種事業をより一層推進して参りたいと考えておりますので、皆様の御協力をお願い申し上げます。
 本日は、総会の後に在日第5空軍の参謀長 アイゼンハット大佐より「日米同盟の強い絆」と題してご講演頂きますので、どのようなお話を伺えるのかとても楽しみにしています。
 最後になりますが、各協会の今後益々のご活躍とご発展を心から祈念申し上げご挨拶と致します。

                 表彰おめでとうございます

 防衛意識の高揚と自衛隊への支援協力に率先尽力するとともに、組織の拡大強化につとめ当会の使命達成とその発展に貢献した功績により、全国防衛協会連合会の次の方々が佃和夫会長から表彰 されました。

       

上野 正三     北海道自衛隊協力会連合会
山本 邦夫     北海道自衛隊協力会連合会
竹内 守      北海道自衛隊協力会連合会
小笠原和夫          宮城県防衛協会
北爪 隆江          群馬県防衛協会
三原 宏治          埼玉県防衛協会
根守 洋子     千葉県自衛隊協力会連合会
井草 忠夫          静岡県防衛協会
竹田 德文          石川県防衛協会
神谷ますみ          石川県防衛協会
大橋 忠晴          兵庫県防衛協会
梯  学           徳島県防衛協会
安友 定吉          香川県防衛協会
横田 弘之          愛媛県防衛協会
青木 章泰          高知県防衛協会
田口 峰子          佐賀県防衛協会
與縄 義昭          熊本県防衛協会
糸魚川市自衛隊協力会   新潟県自衛隊協力会
与那国防衛協会        沖縄県防衛協会
(順不同)

                    【講演会・懇親会】

    
(写真左)講演終了後、講師のアイゼンハット米空軍大佐へ佃会長より全国防衛協会連合会記念盾の贈呈が行われた
                               (写真右)祝辞を述べる宮澤防衛大臣政務官

●1面 自衛隊紹介(29.3.8)

               海自護衛艦、初の米艦防護

「米艦防護」は、「武器等防護のための武器使用」という、自衛官の「平時の権限」が規定された自衛隊法第95条に、その2として加えられた任務・権限をいう。
 国有財産である装備品や弾薬を使う立場にある自衛官は、これを守る責任があり、に必要な場合「武器の使用」(警察官職務執行法7条)ができる。因みにこれは「武力の行使」(破壊・殺傷が目的の武器の使用)とは別の概念である。
 平和安全法制の議論により、この対象が一緒に訓練している「米軍その他の外国の軍隊」にまで広げられた。つまり米軍などを警護(escort)し、テロ等の犯罪行為から防護(protect)できる権限で、正しくは、「米艦などの警護」というべきであろう。
 また、「米軍等から要請」があり「防衛大臣が認めるときに限り」適用される。つまり警護を依頼した外国との関係があるため、公表されることのない任務となった。               (全国防衛協会連合会)

  
   本年5月上旬、米艦防護の初任務についたと報道された護衛艦「いずも」(上)と「さざなみ」(下)

●1面 青年部会総会(29.6.22)

                47都道府県に組織拡大を
     全国防衛協会連合会青年部会  平成29年度定期総会開催

 全国防衛協会連合会青年部会(三原宏治会長)は、平成28年6月22日グランドヒル市ヶ谷(東京都新宿区)、において平成29年度定期総会を開催した。
 会長挨拶では、三原会長が「自衛隊に感謝し積極的に協力・支援を行う活動を全国各地で行うために、青年部会は和を広げ47都道府県に組織するべく邁進いたします」と力強く述べた。
 その後、平成28年度事業報告及び同決算報告並びに平成29年度役員選任、同事業計画及び同予算計画が審議され承認された。
 また、第17回全国青年研修大会「茨城県大会」が10月21~22日に航空自衛隊百里基地(航空観閲式予行見学)、ホテル・ザ・ウェストヒルズ・水戸(水戸市大工町)で開催予定として報告された。

       
                 挨拶する三原宏治青年部会会長

●1面 望映鏡

             『 憲 法 と 自 衛 隊 』

                   
                和歌山県防衛協会 会長 谷崎 博志

 風薫る若葉の爽やかな気候となりました。 ゴールデンウィークもアッと云う間に過ぎ去り、“何の日か知らずに遊んだ四連休”と云う川柳が読まれたりしましたが三連休の始めか終わりに日曜が付いたのでしょう。
 何の日か知らなくても構いませんが、日本人ならせめて五月三日の憲法記念日は、日頃御無沙汰している日本の憲法を思い出す日にしたかったですね。 戦勝国が敗戦国を統治する為、急いで作った今の憲法は“日本が再び強い国になっては困る”と云う考えが根底にあります。
 ある政府の高官は「当時GHQの素人がたった八日で作り上げた代物」と云いました。 当時外相だった吉田茂の懐刀と云われました“白洲次郎”、彼は宝塚歌劇のテーマにもなりましたからかなりの国民は知っていると思いますが、この押し付けられた憲法を読んで憤激しGHQと強硬に掛け合いました。勿論相手は聞く耳を持ちません。 後になって当時占領軍の総司令官だったダグラス・マッカーサーは白洲の事を「唯一俺の云う事を聞かない日本人」と云って嘆いたそうです。 当の白洲も又、家に帰り「今に見ていろ」と云って口惜し涙を流したと聞きました。
 私達は、このいろいろあった憲法を70年間後生大事に守り続けてきたのです。只の一字も変えずにですよ。 同じ敗戦国のドイツは69回、イタリアでも19回自分の国の憲法を変えたそうです。
 現憲法の大きな欠陥は二つ。自衛権即ち自衛隊について明記されておらず、相手から先に撃たれなければ撃てない事。そして又、緊急事態条項もありません。ここ数年、東日本、熊本等で大災害が続きました。こんな場合に国民としてどう対応するかの記述がありません。こんな時の心構えについてはどこの国でも憲法に明記されているのです。
  素人の私が考えるには、憲法第九条の第二項について“陸海空の戦力は保持しない”とあるのを、“自衛隊は軍隊として日本の国をシッカリ守る”に書き換えるべきだと思っています。これは私達の責務です。
 安倍さんもよく分かっているのです。2020年には憲法を改正すると云いました。 今の憲法には自衛隊の『自』の字も無いのです。これでは日本の国を守って、とは云えません。憲法を改正し、自衛隊には日本の防衛をシッカリ御願いしましょう。 それには私達の支援が必要です。
     

●1面 暑中見舞い

              暑中お見舞い申し上げます
  平成29年度盛夏                             全国防衛協会連合会
北海道自衛隊協力会連合会    会 長 伊藤 義郎
青森県防衛協会         会 長 杉本 康雄
自衛隊協力会岩手県連合会    会 長 熊谷 祐三
宮城県防衛協会         会 長 鎌田  宏
秋田県防衛協会         会 長 中泉松之助
山形県防衛協会         会 長 清野 伸昭
福島県自衛隊協力会連合会    会 長 渡邊 博美
新潟県自衛隊協力会       会 長 米山 隆一
栃木県防衛協会         会 長 青木  勲
茨城県防衛協会         会 長 幡谷 祐一
群馬県防衛協会         会 長 町田錦一郎
長野県防衛協会         会 長 中嶋 君忠
埼玉県防衛協会         会 長 佐伯 鋼兵
千葉県自衛隊協力会連合会    会 長 森田 健作
東京都防衛協会         会 長 佃  和夫
神奈川県防衛協会        会 長 上野  孝
山梨県自衛隊協力会連合会    会 長 堀内  茂
静岡県防衛協会         会 長 鈴木 与平
富山県自衛協会         会 長 金岡 克己
石川県防衛協会         会 長 杉本 勇壽
福井県防衛協会         会 長 川田 達男
岐阜県防衛協会         会 長 村瀬 幸雄
中部自衛隊協力会        会 長 髙橋 治朗
三重県防衛協会連合会      会 長 岡本 直之
 
滋賀県防衛協会        会 長 河本 英典
京都府防衛協会        会 長 立石 義雄
大阪防衛協会         会 長 井上 礼之
兵庫県防衛協会        会 長 家次  恒
奈良県防衛協会        会 長 前田  武
和歌山県防衛協会       会 長 谷崎 博志
鳥取県防衛協会        会 長 藤縄 匡伸
島根県防衛協会        会 長 金津 任紀
岡山県防衛協会        会 長 泉  史博
広島県防衛協会        会 長 深山 英樹
山口県防衛協会        会 長 福田 浩一
香川県防衛協会        会 長 常盤 百樹
徳島県防衛協会        会 長 近藤 宏章
愛媛県防衛協会        会 長 佐伯  要
高知県防衛協会        会 長 野村 直史
福岡県自衛隊協力会連絡協議会 会 長 礒山 誠二
佐賀県防衛協会        会 長 大坪 勇郎
長崎県防衛協会        会 長 中村 法道
大分県防衛協会        会 長 姫野 清高
熊本県防衛協会        会 長 蒲島 郁夫
宮崎県防衛協会        会 長 河野 俊嗣
鹿児島県防衛協会       会 長 三反園 訓
沖縄県防衛協会        会 長 國場 幸一

●2面 防衛時評

                「北朝鮮問題を考える」
                    
                全国防衛協会連合会 伊藤 俊幸 常任理事

 大戦後分断された韓半島の北側で、旧ソ連コミンテルン指導の元、ついに頂点に立つことになった金日成は、1950年6月、38度線を越え南進した。
 その後も金王朝の存続を図るべく、金日成は旧ソ連の軍事技術支援を受けようとした。しかし旧ソ連からは、短距離ミサイル“スカッド”(射程300㎞)しか技術移転をしてもらえず、引き渡された“ロメオ級潜水艦”に至っては、SLBM発射にとって最重要技術である“ミサイル発射筒”が抜き取られていた。
 そのスカッドを元に1980年代から開発を重ね完成したミサイルが“ノドン”だ。1993年5月、能登半島北への発射実験に成功、以来在日米軍基地のほとんどが射程に入ることになった。
 1998年8月“テポドン1号”を発射、一段目は日本海に二段目は太平洋に落下した。日本上空を無断で飛行したことから、ノドンの時と違い、日米で大きな反発がまき起こった。このミサイルは一段目がノドンで二段目がスカッドで作られた二段式ロケットだった。
 2006年7月“テポドン2号(失敗)”を含むミサイル7発を、北朝鮮の北東に発射。これにより国連安保理は“弾道ミサイル発射に対する非難決議”を採択したが、6発のうち3発はノドン、3発は“スカッドER”で命中精度も高く、この時点でノドンは「200発が実戦配備」された。
 3カ月後の10月、初の核実験が行われ、国連安保理は“非難決議”を“経済制裁決議”に格上げした。核とミサイルの開発が急速に進展したのは、冷戦崩壊により、職を失った旧ソ連の技術者が北朝鮮に大量に流れた結果である。
 2009年4月“テポドン2号”が日本上空を越え4000㎞飛行した。これは、一段目がノドン4本分で作ったエンジン、二段目にノドン1本を乗せ、更にその上にもう一段乗せた三段式ロケットだった。
 昨年2016年から急に発射実験を繰り返したミサイルが“ムスダン”だ。8回発射し1度しか成功していないが、そもそも1990年代初頭に旧ソ連から入手した、といわれていた。しかし昨年まで一度も発射は確認されず、北朝鮮自身で改良を重ね最近ようやく発射可能となった。このムスダン2本分で作ったエンジンを搭載したミサイルが、本年5月の“火星12号”とみられる。
 以上の“液体燃料”ミサイルよりも衝撃的だったのは、昨年のSLBMと今年2月、5月の“北極星2号”の発射実験成功だ。旧ソ連が渡さなかった、コールドローンチ可能な“発射筒技術”と、旧ソ連当時未完成だった“固体燃料による弾道ミサイル発射技術”を収得したといえる。最新鋭のロシアの“トーポリ”や中国の“DF-31”といった米国東海岸まで飛行(13000㎞)可能な固体燃料型ICBMを目指していることを意味するからだ。
 「潜水艦は作れないが核とミサイルは作れる」といわれるように、陸・海・空域における通常戦闘では全く米韓同盟の相手にならない北朝鮮は、“非対称戦”での勝利に力点をおいた軍事力を整備してきた。10万人ともいわれる特殊部隊もその一手段であるが、特に“核・ミサイル”に特化した技術開発を続け、いよいよ米国本土到達も視野に入る、というレベルに近づこうとしている。
  また新たな戦場である“宇宙、サイバー空間”においても、特にサイバー戦に勝利するべく、早くからその技術獲得を開始、今やそのレベルは米露中の次に位置づけられるといわれる。軍事システムのへの侵入は困難だが、銀行・交通システム・電力(原発を含む)などの民間インフラ、また企業内のパソコンネットワークに侵入する能力は既に保有しているとみられ、本年5月の世界中の企業パソコンが被害にあった事案も北朝鮮の関与が取りざたされている。
  では今日本がなすべきことは何か?それは「危機管理(Crisis management)」だ。本来マルチパーパスな護衛艦であるイージス艦を日本海に張り付けなくても良いよう、“陸上配備型のイージスシステム(Aegis ashore)”等による常時対処可能なミサイル防衛の体制づくりや、国民保護法による所謂“民間防衛”、そして“サイバー攻撃に対する防護(protection)”などだ。いずれも10年以上前から言われてきたことであり、法律などソフト面の整備はされてきている。今こそ具体的行動をとるべき時期なのだろう。

●2面 自衛隊紹介

                   銃剣道が体育科目に

 文部科学省は平成29年度の中学校学習指導要領を公示し、中学の武道に「銃剣道」を体育科目として新たに追加した。中学校の武道は合せて九種目が示された。国体の競技種目にもなっている銃剣道は自衛隊では重要な戦技科目の一つとして錬成に励んでいる。自衛隊全国大会も毎年武道館で行われ、各駐屯地・基地では競技会も行われている。今回の体育科目追加で改めて銃剣道が注目された。

            勝利の執念を燃やす連隊銃剣道競技会
                 (陸自久居駐屯地:第33普通科連隊)

           
              鋭い眼光で相手の出方を探る櫻井1尉・33普連4中

 33普連(連隊長・能勢1佐)は5月19日、連隊銃剣道競技会を実施した。
 本競技会は中隊対抗方式の総当たり戦で、各中隊から29名の代表が中隊の名誉と誇りをかけ、しのぎを削った。  今年度最初の競技会に向けて各中隊は優勝の二文字を目標に掲げ、限られた時間の中、幹部・曹士が練成に励んできた。
 競技開始に先立ち実施された開会式では、昨年度優勝の第1中隊から優勝旗と顕彰板が返還され、同中隊所属の石野士長から「中隊の名誉と誇りをかけて全力を尽くして戦います」(要旨)と、力強い宣誓が行われた。
 統裁官(連隊長)からは「日頃の練成成果と闘争心を遺憾なく発揮せよ」「団結力の発揮」「安全管理の徹底」の3点が要望された。
 競技は3つの道場で開始され、第1試合から激しい熱戦が繰り広げられた。また、選手だけでなく応援団による応援も熱を帯び会場は大いに盛り上がった。
 特に第4試合、重迫中隊と3中隊の対戦は終盤まで接戦になり会場は大きな興奮に包まれた。3中隊が先行すれば重迫中隊が追いつき、また引き離せば追いつくといった展開が続いた。しかし、副将戦を前に3中隊谷村2曹の一本が決まり勝敗は決した。敗れた重迫中隊はその後も闘志を絶やすことなく副将戦、大将戦と白星を重ね意地を見せた。
 そして、最終の第5試合では第2道場において3中隊と1中隊による全勝同士という事実上の決勝戦が行われた。勝利が確定した時点で優勝が決まることから、会場はますます盛り上がり、双方の応援合戦でこの日一番の歓声が上がった。試合は終始1中隊が優位に進め、見事連覇を果たした。
 優勝した1中隊をはじめ、各中隊は寸暇を惜しんで練成を重ね、その成果を存分に発揮した。そして、競技を通して選手・応援の垣根を越えた中隊の絆を一層強固なものに昇華させることが出来た。    (久居駐屯地)

  
男性隊員を相手に鋭い突きを決める女性隊員・奥山士長(左)  一本!見事な突きが決まる瞬間
     

●2面 一筆防衛論

              『抑止とは、平和を守る戦い』
                   
                   常任理事 千葉 德次郎

 国家安全保障の目的は、我が国の平和と安全を維持するために、所要の国力を充当して、抑止力として備え、対処力として行使することである。 抑止力は、経済力、技術力、外交力、防衛力等が相俟って効果を発揮し、紛争を未然に防止する。
 侵略・侵害を思いとどまらせるという、心理的効果を狙うものである以上、万が一脅威が及んだ場合には、これを速やかに排除できるという対処力(懲罰能力)が裏付けとして不可欠である。 防衛力は、相手の目に映りやすい対処力であり、シームレスな法整備や作戦機能、教育・訓練、部隊編成・配置等、特に、国境に配置される陸上戦力が不退転の国防意志として周辺国に示される。
 また、防衛力は、その運用を演練することで実効性を示威し、抑止効果を更に増長する。米陸軍・海兵隊と離島奪回訓練をする陸自部隊、米海軍艦船の護衛任務に就く海自部隊、米戦略爆撃機を護衛訓練する空自部隊等あらゆる日米共同訓練並びに多国間訓練が抑止効果の拡大をもたらしている。
 抑止は、あくまでも直接脅威が我が国に及ぶことを回避するためのものであり、「如何に引き金を引かせないか」という平和を守る戦いそのものである。平和とは、脅威に付け入る隙を見せない安全保障政策、特に防衛努力の収斂によって抑止状態を維持することであり、云わば、均衡のとれた「力いっぱいの綱引き」状態の継続ともいえよう。
  その努力の身近な第一歩が、自分の国は自分で守るという愛国心を基本とした国家安全保障を支える社会的基盤の強化であろう。

●2面 自衛隊紹介

                年度緊急発進回数の推移

                 統合幕僚監部 報道発表資料

 平成28年度の緊急発進回数は1168回であり、前年度と比べて295回増加し、1958年(昭和33年)に対領空侵犯措置を開始して以来、過去最多であった。
 推定を含み、緊急発進回数の対象国・地域別の割合は、中国機約73%、ロシア機約26%、その他約1%であった。中国機に対する緊急発進回数は851回であり、前年度と比べて280回増加し、過去最多であった。ロシア機に対する緊急発進回数は301回であり、前年度と比べ13回の増加であった。

     

●2面 要望書

           平成29年度防衛問題に関する要望書

 全国防衛協会連合会は、国を愛し、自衛隊の健全な発展を願う民間有志の集まりであり、各都道府県防衛協会の連合体として発足以来、「防衛意識の高揚」と「自衛隊への支援・協力」を目的に全国運動を展開しております。この活動の一環として、一市民の立場から我が国の防衛を真摯に考え、感じた素朴な疑問・課題を取りまとめ、毎年、政府及び関係方面にその解決方を訴えてまいりました。幸い、一昨年の国会で平和安全法制が成立し、私共がこれまで要望してきた課題の多くを解決することができましたが、今なお残された課題等があることも事実であり、次に掲げる項目について改めて要望いたします。

 第一点は、最も根本的課題である我が国防衛の基本的考え方を憲法に明確に規定し、国民誰もが疑問を生ずることなく同方針のもとに結束できる基盤を確立することであります。そのため、現在進めておられる国民的議論の醸成を一層促進し、できる限り早期に具体的憲法改正案を国民に提示し、その判断を仰いでいただくよう切望いたします。

  第二点は、各機関等と連携した国防への取り組み体制の強化であります。平成二十五年に策定された「国家安全保障戦略」において、我が国と郷土を愛する心を養い、防衛省のみならず関係省庁始め地方公共団体、民間部門等相連携し、国家全体として国防に取り組む枠組みと方向性が示されましたが、その深化と具現化を是非強力に進めていただくようお願い申し上げます。

 第三点は、安全保障環境に応じた防衛力整備の着実な実行であります。自衛隊が平和安全法制により新たに拡大した任務を遺憾なく遂行しうるために不可欠な所要の装備と隊員の確保並びに人員充足率の向上には是非格段の配慮をお願いいたします。拡大された任務の実施に当たり、我が国及びその周辺地域の平和と安定を目標に築き上げてきたこれまでの整備構想の枠内で十分なのか、また、近年激化している国際テロへの対応は十分なのか、これまでも国際平和協力活動等、既に増大しつつある任務の実施に対し、十分な増員もなく、概ね現状規模で対応してきている状況はもはや限界にきているのではないかと懸念しております。即ち、既に策定されている「防衛計画の大綱」、「中期防衛力整備計画」の見直しも視野に入れて対応する必要があると考えております。それに応じて、必要な防衛予算を確保していただくようお願い申し上げます。

 第四点は、地球を俯瞰したグローバルな安全保障態勢の確立、特に、その基軸である日米同盟の実効性の強化であります。日米安保体制を中核とする日米同盟は、我が国のみならず、アジア太平洋地域、さらには世界全体の安定と繁栄のための「公共財」として機能しており、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増している現状を踏まえると、その強化は、我が国の安全の確保にとってこれまで以上に重要となっております。同時に友好国との信頼・協力関係の重要性も増しております。日米同盟の実効性の更なる強化とともに、友好国との信頼・協力関係の強化に向けた不断の努力の推進もお願い申し上げます。

 第五点は、隊員たちに対する栄典、礼遇等の制度の確立であります。「防衛出動」下令時においては、通常の公務災害補償に比べ、より手厚い措置が講じられると承知しておりますが、任務拡大に伴う「防衛出動」以外の行動時において、不幸にも隊員に死傷者が出た場合のご遺族等に対する手厚い補償と国家のために尽くされたご本人の功績に対する名誉の付与について十分ご検討いただき、隊員が高い士気と誇りをもって任務を遂行できるような栄典・礼遇、公務災害補償等の制度造りを推進していただくようお願いするものであります。 以上要望いたします。

                  平成29年6月   全国防衛協会連合会   会長 佃 和夫 

      

●3面・4面 「国際貢献 南スーダンPKO特集」

南スーダンPKO任務完遂
           『5年4か月の活動を終え無事帰国』

   

 南スーダン共和国派遣施設隊の第11次派遣要員(第9師団隊長田中1陸佐以下約350名)は南スーダンでの活動を終え、5月27日に最後の部隊が青森に帰任した。国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)は南スーダンにおける平和と安全の定着及び同国の発展のための環境構築を支援することを目的とし設立され平成24年から5年4カ月に及ぶ活動に幕を閉じることとなった。同国におけるPKO活動の内、自衛隊が担当してきた施設活動に一定の区切りがついたことから本ミッションを終結することが決定され、自衛隊の部隊を撤収した。なお、UNMISS司令部には引き続き人道支援・能力構築支援等の活動に従事する自衛官4名の要員が継続派遣され、現地での活動を継続する。
 これまで自衛隊は11次に及ぶ派遣施設隊を本ミッションに参加させ数々の活動を通じて国連及び南スーダン共和国より高い評価を得てきた。道路補修や敷地造成などの人道支援や文民保護や国づくり支援に資する観点からのインフラ整備を行ってきた。また11次隊には新安保法制に基づき初めて「駆けつけ警護」の任務が付与され注目をされたがその任務を遂行する場面はなかった。
 多くの成果と教訓を残した南スーダンPKO任務は無事にその任務を終えた。同日、青森では多くの関係者と家族が招かれ「任務完了報告会」が行われた。式典の後では多くの隊員と家族の喜びの再会場面が見られ、関係者一同が任務完遂の喜びをかみしめた。南スーダンPKOへの派遣終了をもって自衛隊によるPKOへの部隊派遣はゼロとなった。

  
      帰国行事:慰労会食での一場面             帰国行事:国連メダル授与式

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              岐路に立つ日本のPKO派遣

                  
            元陸自中央即応集団司令官 川又弘道(防大25期)

             《南スーダンPKO派遣部隊の撤収》
 平成29年5月27日、ブルーベレーと迷彩服に身を包み真っ黒に日焼けした自衛官たちが家族や自衛隊関係者の待つ青森空港のロビーへ到着ゲートから出てきた。彼らは平成24年から国際連合南スーダン派遣団(UNMISS)へ順次派遣されていた自衛隊施設部隊の最後の隊員たちである。3月10日、政府が「自衛隊が担当するジュバでの施設整備については一定の区切りをつけることができた」として部隊の撤収を前触れもなく発表してから約2か月半、任務を遂行しつつ撤収のための煩雑な調整と膨大な諸作業を終えて遂にこの日を迎えたのである。これにより国際連合平和維持活動(PKO)に派遣されているのはUNMISS 司令部に個人派遣されている自衛官4人のみとなる。
 UNMISS のマンデート(任務及び権能)は設立当初の「国づくり支援」から2013年12月の政府分裂に伴う騒擾を受けて「文民保護(PoC)」に変更された。
 その背景には政府分裂の原因ともなった部族間対立の激化により、特に南スーダン北部を中心に飢餓など人道的な危機状態が深刻化していることにある。
 国連の人道支援関係者は1994年にルワンダでPKO が展開していたにもかかわらず約80万人の市民が虐殺された時の状況と似ていると警鐘を鳴らしている。その苦い教訓の上に2016年8月、国連は人道的な危機を抑止するためUNMISS の4000人増強と権限強化(文民保護のためにはあらゆる手段をとる)を決定した。 そのような時期にどうして政府は撤収を決心したのか。
                《国連PKOの変遷》
 自衛隊派遣の根拠法である「PKO等に対する協力に関する法律」(PKO法)は1992年に冷戦期に国連が実施してきたPKOの任務と基本原則を参考にしつつ憲法の禁止する「武力行使」に抵触することのないように制定された。
 それを端的に言い表しているのが所謂PKO参加5原則(①当事者間の停戦合意、②PKO及び日本の参加に同意、③中立性の確保、④上記①~③の一つでも崩れれば撤収、⑤武器の使用は要員の生命等の防護のため必要最小限を基本)である。
 2015年9月には、「参加5原則が満たされている環境では自衛隊部隊と紛争当事者が戦闘になることはないと従前の派遣で実証されている」としてPKO法が改正され、「駆け付け警護」等の新たな任務の付与と「任務遂行型」の武器の使用が認められた。ただし、国連の「任務遂行型」は相手に対する先制危害射撃ができるのに対し、PKO法ではこれを認めていないという絶対的な違いがある。  
 一方、国連はPKOについて冷戦が終焉した1990年代以降大きく変えてきた。
 初期の頃はUNDOF(ゴラン高原)やUNFICYP(キプロス)のように国家間の紛争における停戦監視等(第一世代)であった。 しかし冷戦後の紛争の多くが、経済(資源)格差や民族(宗教)対立に起因する国内紛争とそれらに域外からの介入などが絡む地域紛争となり、より複雑化してきたことから、1992年1月、ガリ国連事務総長の報告「平和への課題」に基づいてUNTAC(カンボディア)のように国連が暫定統治する包括的なミッション(第二世代)や、UNOSOMII(ソマリア)のように破たん国家に軍事力をもって平和を強制する「平和執行活動」が実行に移されていった(第三世代)。
 しかしUNOSOMII等ではPKO要員に多くの犠牲者を伴ったことから「平和執行活動」は一時後退した。
 その後の、ルワンダ、コンゴ等における内戦で多くの無辜の市民が犠牲になったことから、2000年8月の「国際連合平和活動に関するパネル報告書」に基づき、再び国連が重装備の軍事部隊もって平和を構築する活動に踏み出した(第四世代)。その代表例がMONUSCO(コンゴ)とその隷下で重装備の「介入旅団」である。
 もう一つの流れは「統合的アプローチ」である。これはPKO任務の多様化と同時に、人道支援や復興・開発支援に取り組む他の国連諸機関の活動と整合性をとる必要性が認識されたことから出来た流れである。
 1997年のアナン事務総長の報告により複合的な任務を持つPKOが展開する国では、国連事務総長特別代表(SRSG)が軍事部門司令官、文民警察長官、常駐調整官、人道調整官等を監督する権限を有し、国連システム全体の相互補完的活動を推進することとなった。
 このように複雑化する紛争の中で文民を保護するため国連は必要により中立性を捨てて当事者になることを許容するようになったのである。そうなると制定当時と本質的な部分で変わっていないPKO法では対応できないと考える。
                《南スーダンの最新情勢》
 2013年12月以降、キール大統領も政権を離脱したマシャル副大統領も停戦にかかわる国際社会の努力を何度となく裏切ってきた。
 また政府軍か反政府軍かを問わず第一線の将軍たちが己たちの利益に基づいていとも簡単に寝返ったりしている。NHK大河ドラマ「真田丸」で真田昌幸が生き残りをかけて時の有力者になびいたのとよく似ている。
 さらに政府軍では財政逼迫から給与の支払いが滞り、兵士に対して敵対部族等からの略奪や性的搾取を認めているとも言われている。
 UNMISSに対しては両勢力ともに国際社会を敵に回しては存続が難しいことから、彼らの作戦に邪魔となるUNMISS の活動を妨害したことはあっても、真面目な攻撃は行ってこなかった。
 しかし、UNMISS 側に文民保護のための強い権限が授権されたことから両勢力との戦闘の可能性も否定できなくなった。このように南スーダン情勢は混迷を深めており不透明かつ予断を許さない。
        《この時期の撤収の是非と岐路に立つ人的貢献》
 ところで施設隊はPoC の観点でも重要な役割を担っている。それはPoC施設等の構築、すなわち整地や施設の設置、防護のための柵や土嚢壁の構築である。
 今般、施設隊は南スーダンで人道的な危機が逼迫していると言われている時に撤収することになる。「参加5原則」が将来的にも担保されるか不透明であること、さらに施設隊の無事を考えればそのような判断となるのは理解できる。
 一方、国連事務局の副報道官は日本の貢献を評価しつつも「早急に代わりの工兵部隊を探さないといけない」とも発言しており、この時期の撤収は止めてほしかったという本音が表れている。
 今、日本は、「積極的平和主義」の下でどのような人的貢献をしていくかの岐路に立たされている。現行PKO法では、どんなに立派な理念を掲げたところで派遣できるPKOは自ずと限定されてしまう。世界の平和と安定は、資源を輸入に頼り市場を世界に求める日本の繁栄に無関係ではない。国家も国民も我が国の繁栄を望むなら国際社会の一員として覚悟を決めることが必要な時期に来ているのではないだろうか。

   写真が語る          南スーダンPKO            5年の歩み
                  陸上自衛隊中央即応集団司令部提供

  1次隊編成完結式(朝霞)

1次隊隊旗授与式(市ヶ谷)

1次隊入国

   1次隊仮宿営地到着

   1次隊本宿営地設営

   2次隊本宿営地設営

  2次隊UNハウス暗渠作成

  2次隊道路整備(イェイ)

   3次隊道路整備
  (ジュバ~イェイ)

  3次隊ボランティア活動
    (孤児院訪問)

   3次隊道路整備(排水)

    4次隊道路整備

 4次隊道路整備(排水設備)

    5次隊給水支援

指揮転移(5次隊から6次隊へ)

 6次隊ルワンダ隊宿営地整備

 7次隊トンピン水路整備

 7次隊防衛大臣(当時)視察

    8次隊道路整備

8次隊エチオピア隊コンテナ構築

   9次隊集合写真

 9次隊UNハウス道路整備

指揮転移(9次隊から10次隊へ)

   10次隊道路整備

 10次隊下士官交流(28.10.22)

 10次隊国連メダル授与式
   (28.11.10)

  10次隊500タスク達成
    (28.11.15)

11次隊への指揮転移(28.12.12)

日本隊宿営地から見る初日の出
    (29.1.1)

11次隊 年始行事ドーザーによる
書き初め(29.1.1)

  11次隊によるねぶた披露
    (29.1.28)

11次隊による主要幹線道路(ジュバ~マンガラ)の補修の終了(29.2.10)

インド隊との文化交流~書道体験
(29.2.10)

ルワンダ隊との文化交流~けん玉体験(29.2.25)

11次隊による主要幹線道路(ジュバ~コダ)の補修の終了
(29.9.31)

 撤収支援隊の出国(29.4.10)

 11次隊第1派出国(29.4.17)

   11次隊の撤収

 11次隊第4派帰国(29.5.27)


稲田防衛大臣への隊旗の返還
     (29.5.30)

隊旗返還式にて安倍首相と握手を交わす11次隊長田中1佐
(29.5.30)

UNMISSの概要及び自衛隊の派遣状況
隊等派遣の経緯等
平23.7.9
 南スーダン共和国独立に伴い、UNMISS設立
平23.11.15
 実施計画(司令部要員2名(兵站幕僚及び情報幕僚)の派遣)の閣議決定
平23.11月、平24.2月
 第1次司令部要員派遣
平23.12.20
 実施計画変更(施設部隊及び司令部要員(施設幕僚)の派遣)の閣議決定
平24.1月~3月
 施設部隊等第1次要員を順次派遣
平24.5月、6月
 施設部隊等第2次要員を順次派遣(以降、施設部隊に ついては約6か月毎に交代)
平25.5.28
 派遣施設隊の活動地域拡大に関する自衛隊行動命令発出
平25.10.15
 実施計画変更(施設部隊の人員増加等)の閣議決定
平26 .5.13
 派遣施設隊の編成変更に関する自衛隊行動命令発令
平26.10.21
 実施計画変更(司令部要員(航空幕僚)の派遣等)の閣議決定
平27.12月
 第7次司令部要員(兵站及び航空運用幕僚)を派遣
平28.6月
 第8次司令部要員(情報及び施設幕僚)派遣
平28.11.15
 実施計画の変更(駆け付け警護の付与等)の閣議決定
平28.11.18
 派遣施設隊の活動地域限定等に関する自衛隊行動命 令発出
平28.11月~12月
 施設部隊第11次要員を順次派遣
平28.3.24
 実施計画変更(活動期間の延長)の閣議決定 南スーダン国際平和協力業務の終結に関する自衛隊行 動命令発出
自衛隊の派遣状況
司令部要員(4名)
 平成23年11月から派遣。UNMISS司令部においてUNMISSの活動に関する兵站、情報、施設、航空運用に関する企画及び調整などを実施。いずれも陸上自衛官。
施設部隊(約350名)
 平成24年1月から派遣。国連施設内外の施設の補修や道路整備等を実施。
南スーダンPKOに派遣された施設部隊の編成
 1次要員: CRF基幹(一部北部方面隊)
 2次要員: 北部方面隊基幹
 3次要員: 東北方面隊基幹
 4次要員: 西部方面隊基幹
 5次要員: 中部方面隊基幹
 6次要員: 北部方面隊基幹
 7次要員: 東北方面隊基幹
 8次要員: 西部方面隊基幹
 9次要員: 中部方面隊基幹
 10次要員: 北部方面隊基幹
 11次要員: 東北方面隊基幹
南スーダン派遣施設隊
 約350名
 派遣部隊指揮官(1佐)
 隊本部
 本部付隊
 施設器材小隊
  大型重機主体の部隊(※)
 施設小隊  
  マンパワー主体の部隊
 撤収支援隊
 警備小隊
 警務班 
  ※派遣施設隊長は、司法警察業務に関する事項を除き、派遣警務班を指揮
施設部隊の活動内容
 施設部隊は、平成24年1月から5年を超える活動を通じ、
道路補修(延べ210㎞)、用地造成(延べ50万㎡)、 側溝整備(約72㎞)、 施設の構築等(94か所)等を実施 主要な施設器材及び車両
 計約180両 ドーザ グレーダ 油圧ショベル バケットローダ 軽装甲機動車
主要な武器
 9mm拳銃 89式小銃 5.56㎜機関銃MINIMI

【資料提供等】防衛省・自衛隊 防衛省ホームページ

投稿第9師団『誇りと自信に満ち溢れ任務完遂』 南スーダン派遣施設隊帰国報告
 
       
                隊旗返還式後の集合写真(29.5.30)

 第9師団(師団長・納冨陸将)は、五月二十七日、青森駐屯地において南スーダン派遣施設隊(隊長・田中1佐)の帰国行事を実施した。   
 午前十一時に青森空港に到着した田中隊長以下約四十名の隊員は、空港で中央即応集団司令官、東北方面総監、第9師団長、各部隊長等に迎えられたのに引き続き、青森駐屯地でも各協力団体及び大勢の隊員の大きな拍手に出迎えられ、任務完遂の安堵感もあり満面の笑みを浮かべていた。
 その後、統合幕僚長、陸上幕僚長他の列席の下、国会議員、青森県知事、各協力会会長をはじめ多くのご来賓の前で、ご家族の見守る中、田中隊長から若宮防衛副大臣に対して派遣任務完了報告が行われた。
 防衛副大臣からは「過去最長・最大規模であった南スーダン派遣施設隊の最後を締めくくった第11次要員の皆さんには、国際平和協力の歴史の新たな一歩を切り拓いたことを大いに誇りに思っていただきたいと思います。」と労いの言葉をいただいた。
 引き続き国連メダル授与式が行われ、防衛副大臣、統合幕僚長、陸上幕僚長他各指揮官から派遣隊員一人一人に対しメダルが授与された。
 その後、ご家族を交え慰労会食が行われ、ご来賓の方々から派遣隊員に対しお言葉をいただくとともに、防衛副大臣、統合幕僚長及び陸上幕僚長が派遣隊員及びご家族と親しく懇談され、南スーダンにおけるPKOの任務完遂を祝った。
 これらに先立ち、防衛副大臣は儀仗の後、田中隊長から南スーダン派遣施設隊の成果報告を受け、活動実績等を確認された。 
 昨年十一月の出国行事の際に師団長から示された「誇りと自信を胸に任務を完遂せよ」との要望通り、派遣各隊員は、各部隊そして日本の代表として活動したとの誇りと、日頃より練成した高い能力をもって任務を完遂したとの満足感を胸に漲らせつつ、本派遣間を通じて得た知識と経験を糧に、さらなる部隊精強化の原動力となるべく、それぞれの部隊に復帰した。

●5面 愛媛県防衛協会

            慰霊の心 ~愛媛県の二つの慰霊祭~
                  愛媛県防衛協会 折戸善彦

 慰霊といえば終戦の日、八月十五日の靖国神社参拝が連想されるが、我が愛媛県の慰霊祭について紹介する。

特殊潜航艇九軍神慰霊祭
  
  慰霊碑に黙祷の誠を捧げる練習艦隊司令官以下実習幹部       慰霊碑に献花する練習艦隊司令官

 七十六年前の昭和十六(一九四一)年十二月八日、大東亜戦争緒戦で特殊潜航艇五隻が真珠湾内に向けて発進した。各艇には、艇長(士官)と艇長付(下士官)の二人が乗艇し、「我、奇襲に成功せり」の無電が母艦である伊号潜水艦に入ったが、一艇はその後「航行不能」を最後に通信が途絶えた。九人が戦死したが何れも二十代の若者であった。特殊潜航艇は正式には『甲標的』と言い、艦隊決戦に先立って潜水艦母艦から発進し、密かに至近距離まで接近して敵主力艦を雷撃する為に開発・配備された。艦首に二発の魚雷を搭載するが、充電用内燃機関を搭載せず蓄電池のみで航行した。
 海軍は、特殊潜航艇の訓練基地として佐田岬半島の瀬戸(現伊方)町の三机湾を選び、昭和十五年から訓練を開始した。三机湾は二重湾で波静かな良港であり、湾内への船舶の航行量も少なく、秘密保持と各種訓練に最適であるとして実験訓練地に選ばれたのである。後に血書による急務所見を上申し、魚雷を改造して『回天』を考案した黒木博司少佐も、この地で訓練された。このことは、士官室だった『岩宮旅館』に保管された写真や寄書等から知ることができた。
 昭和十七年三月六日、九人の真珠湾での戦死が報じられた。この時初めて三机の人々は、特殊潜航艇の訓練が行われたことを知り、掲載された新聞を神棚や仏壇に祭ったという。これを機に獅子文六は、横山正治少佐(戦死後二階級特進 二三歳:数え年 以下同じ)をモデルにした小説『海軍』を連載するが、真摯な姿勢の意味で本名の岩田豊雄で書き綴った。
 先任艇長岩佐直治海軍中佐(二七歳)の辞世
  ”身はたとへ 異郷の海に 果つるとも 護らでやまじ 大和皇国(みくに)を”
 時は下って昭和四十一(一九六六)年、須賀公園に地元民の浄財で当時の首相佐藤栄作揮毫による『大東亜戦争九軍神慰霊碑』建立以来、地元の青年団によって十二月八日の命日に慰霊祭が毎年続けられている。青年団主催による慰霊祭は、全国的にも希有のことでないかと思う。五十年前に慰霊祭を始められた方々の子や孫の世代が、今は中心となっており、「青年団に入ったら、この行事をやるものだ」と自明の前提として受け継がれている。慰霊祭に参列して、改めて継承の意味を考えさせられた。
 昨年も二十代の青年団長を中心に準備が進められ、青年団、青年団OB等地元有志に加え自衛隊員等併せて四十数名が集い、午後六時開式。照明に浮かび上がる慰霊碑の正面に九軍神の御遺影は安置され、日本酒、菓子などがお供えされた。九つの篝(かがり)火も焚かれ、幽玄な雰囲気が漂う中、有志建立の掲揚塔に国旗・旭日旗(軍艦旗)を掲げて、全員で黙祷。三机八幡宮宮司の祝詞に続いて青年団長・団員そして参列者全員による玉串奉奠(ほうてん)後に元海上自衛隊呉地方総監山田道雄氏が祭文を奏上された。その後、町の公民館に移動して青年団準備の海鮮鍋で直会が行われた。青年たちに脈々として受け継がれている慰霊の営み、ここに日本再生の鍵があるように思われる。
 この時期が来ると開戦をめぐる議論や戦争についてのさまざまな評価が見られるが、三机の人々はそうしたことと関わりなく、純粋な心で散華された方々を記憶に留め、語り継いでいる。毎年参加する度に、此処に日本の心の原点があると深く感じるのである。
 海上自衛隊は、十年ほど前から国内巡航の途中に練習艦隊司令官以下実習幹部(幹部候補生学校を卒業した初任幹部:約二〇〇名)が、教育の一環として慰霊碑に黙祷を奉げている。

関行男 五軍神慰霊祭

  
    愛媛特攻慰霊祭(海軍特別儀仗隊)        愛媛特攻慰霊祭(出番を待つ海上自衛隊儀仗隊)

 特別攻撃隊は、大東亜戦争末期の昭和十九(一九四四)年十月二十五日以降行われた戦法で、魚雷・爆弾を抱いたまま航空機もろとも敵艦艇に体当りしたものである。
 特別攻撃隊最初の指揮官である関大尉は、愛媛県西条市生まれ、旧制西条中学を経て海軍兵学校出身で、この年五月に結婚したばかりであった。霞ヶ浦航空隊操縦教官を経て、ルソン島マバラカット基地に赴任した。
 折から同地は日米決戦の天王山と言われる激戦地で、戦局挽回の最後の望みを「一機一艦撃沈」の特別攻撃隊に賭けたのである。十月十九日、上官の指名に決意して攻撃隊を編成。各隊の呼称は幕末の国学者本居宣長の「敷島の 大和心を 人問はば 朝日に匂ふ 山桜花」から引用した敷島隊、大和隊、朝日隊、山桜隊で編成され、ここに初めて神風(しんぷう)特別攻撃隊という名前が誕生した。最初に出撃した敷島隊は、隊長関行男中佐(二四歳)以下五名で編成され、空母撃沈等の赫々(かくかく)たる戦果を挙げた。
 関中佐の辞世の句
   ”教え子は 散れ山櫻 かくの如くに”
 戦後、西条市楢本神社宮司の石川梅蔵氏(元海軍兵学校教員)は、幼少から知っている関中佐の慰霊碑を建立しようと各方面に懸命に協力を求めたが、実現できなかった。
 ところが昭和四十九(一九七四)年五月七日、フィリピン人のカミカゼ記念協会によって、マバラカットの海軍航空基地跡に記念碑『第二次世界大戦に於いて日本神風特別攻撃隊が最初に飛び立った飛行場』が建立された。記念碑の除幕式には多数の参列者があったにも拘らず、日本からの参加者は一人もいなかったという。日本人が忘れている神風特攻隊の偉業を、外国人が認め顕彰したのである。
 石川宮司はこれに驚嘆し、日本国民として恥ずかしい思いをしたという。かくしてその翌年三月には神社社頭に関中佐の慰霊碑が建立されたのである。
 以後毎年十月二十五日、楢本神社において関中佐以下五軍神を、後には併せて愛媛県出身の散華された陸海軍の特別攻撃隊員九十三柱の慰霊祭が営まれ、現在に至っている。
 平成十三(二〇〇一)年九月十一日、アメリカでイスラム過激派による「同時多発テロ」が発生した。この民間人をターゲットにした卑劣な「テロ」と「特別攻撃隊」を同列に扱うような論調があるが、大きな間違いである。
 米国は、東京を初めとする都市大空襲・原子爆弾等で民家を襲撃目標にしたが、日本の「特攻隊」が民間人をターゲットにしたことは全くない。卑劣な「テロ」とは全く違う次元の行為であり、これを同一視することは特攻隊員の崇高なる自己犠牲を侮辱することになり、日本の歴史を貶(おとし)めることになるのである。
 なお、現在の慰霊祭は、当地の五軍神奉賛会が中心となって、陸海の自衛隊が協力する形で二百名前後の参列があり、慰霊飛行・自衛隊音楽隊演奏・婦人部合奏・即応予備自衛官有志による海軍特別儀仗隊等が奉納される。
 ただ、神社で催行されるのに、神官による祝詞奏上や参列者の玉串奉奠もなく、菊の献花であるのが真に残念である。
 昭和三十(一九五五)年バンドンで開催された第一回アジア・アフリカ会議に出席した日本は「よくやってくれた。日本があれだけの犠牲を払ってくれなかったら、我々は今もイギリス、フランス、オランダの植民地だった」という歓呼の声で迎えられた。決して中国、韓国や北朝鮮のような国ばかりではないことを、歴史を通じて認識すべきである。
                 

●3面 オピニオン(能勢伸之)

                    憂 来 無 方
                 
                       能勢 伸之
        フジテレビジョン報道局解説担当役 兼ホウドウキョク「週刊安全保障」MC

 心配事というのは、まさかというタイミングに、まさかという内容で起きることが少なくないように思います。国の防衛というのも、万が一の憂いに備えるため、ということになるのでしょう。人智を超える憂いもあるでしょうが、気に掛かるのは、予想される多種多様の「憂い」の内容を掌握して、その対策は成されているがということです。
 昨年、北朝鮮のムスダン弾道ミサイルが、ロフテッド軌道で高度1400㎞超を実現。防衛省は、当時、まだ、迎撃試験が実施されておらず、性能が確認されていなかったSM-3ブロックⅡA迎撃ミサイルを予算要求しました。SM‐3ブロックⅡAは、イージス艦搭載用で、開発当初からロフテッド軌道の弾道ミサイル迎撃を視野に入れた迎撃ミサイルでした。
 本年は、火星12型が、到達高度2000㎞超のロフテッド軌道を達成。さらに、射程の詳細は不明ですが、弾頭部に四枚の小翼を持ち、弾着間際の機動性を高めたとみられる弾道ミサイルも登場させています。着弾間際に機動するなら、PAC―3システム等で迎撃は可能なのかどうか、気になるところです。
 五月に二度目の試射に成功した北極星2型弾道ミサイルは、発射準備に手間の掛からない固体推進剤を使用し、最大射程約2000㎞とみられる二段式ミサイルです。不整地を走破できる装軌式移動発射機を使用し、装輪式移動発射機より、発射場所の選択肢は広がりそうです。北朝鮮メディアによると、金正恩委員長は、試射二度目の成功の後、この北極星2型の生産・配備を承認しました。日本の防衛という観点からは、いずれも無視できない事象でしょう。それぞれ迎撃するには新たな技術、コスト、時間が必要かもしれません。
 こうした事を背景に、自民党は「敵基地反撃能力の検討」を政府に提案したようですが、これも一朝一夕で出来るものではないでしょう。避難計画や訓練計画の作成にも時間が必要でしょう。時間という観点を重視するならば、既成のシステムを、さらに有効活用するという視点も必要でしょう。
 自国のアセットだけでなく、日本の防衛に極めて有効となる可能性を秘めているのに、活用されていない同盟国や友好国のアセットはないか。例えば、移動式ミサイルの動きを精緻に捕捉する米海軍P―3C/LSRS。あるいは、様々な弾道ミサイル追尾センサーのデータを処理し、迎撃システムに合図を送付する米ハワイ太平洋軍のC2BMC。三沢基地で早期警戒衛星からのシグナルを受信・処理し、弾道ミサイルの発射・追尾情報や、非友好国のジェット機や巡航ミサイルの軌跡を割り出すJTAGS。
  敵と己だけでなく、味方を知らば、という視点も重要かもしれません。

●3面 エッセイ 

                防衛大の熱い日本語教育
                 
       (一社)日本東ティモール協会会長 北原 巖男 (元東ティモール大使)

 読者の皆さん、暑中お見舞い申し上げます。  さて、一年中真夏の東ティモール。防衛大で学ぶ東ティモール留学生たちは、日本の猛暑には目を見張る抗堪性を有しています。
 ところが防衛大には、彼らがこれまで全く経験したことがない、想像すらしたことのない厳しい「熱さ」が待ち受けています。入校から3か月余り、既にその熱さにへたり、防衛大留学を後悔したくなる衝動に見舞われているかも知れません。5年後の自分はまだ全く見えていませんから無理もありません。しかし熱さは始まったばかり。しかも、その熱さは愛情に溢れ、安易な手加減はありません。  
 「おまえ、よく頑張っているなぁ」
 東ティモールの留学1期生に在学中声をかけたことが思い出されます。  
 「ダメなんです。結果を出さなければ」 
 悔し涙を流しながら睨みつけるように言い切った学生は、その熱さに怯まず熱さに飛び込み、熱さに応え熱さを自分の力にして、2015年3月卒業して行きました。軍での活躍に加え、なんと2016年に東ティモール国立大学(UNTL)に初めて開講された日本語講座のインストラクターも務めているのです。 
 毎年、留学生の卒業祝賀会では、全留学生一人ひとりがホストファミリーに感謝の気持ちを伝えたり、入学当時の思い出や将来の決意を表明します。5年間、共にすさまじい熱さに耐え抜き、その熱さによって身に着けた活舌鮮やかな日本語。堂々たる独り立ちのときです。
 そんな一人ひとりの姿を目頭を熱くしながらじっと見つめている先生がいます。入校以来彼らを叱咤激励し、何としても日本語を覚えさせようと常に一緒に歩いて来た熱き先生。共に佳き日を迎えた美酒に顔を赤らめている木下哲生先生です。「全員卒業できるなんて思ってもいなかったぞ。みんな、よく頑張った!本当におめでとう!」総員が割れんばかりの喜びと感謝の歓声。幸せな卒業生そして幸せな木下先生。  
 木下先生の授業は、居眠りをしようものならすぐ腕立て伏せです。ここで各国士官候補生の体力差が歴然と判明します。某国(東ティモールではありません!)は20回に届かず?しかし、体力の錬成にも寄与して来たこの腕立て伏せは軍隊的な体罰?に当たる可能性ありと言われたのでしょうか。最近耳にしたのは、「眠っていたら突然木下先生からハグされ先生の髭だらけのあの顔を頬に力いっぱいスリスリされた。気持ち悪い」の声。ちなみにこの罰則は男子留学生限定。猛暑の中、熱い教育は続きます。

●6面 長崎県防衛協会女性部会

              創立20周年記念式典開催

 平成29年3月16日(木)長崎県防衛協会女性部会(押渕礼子会長)は、創立20周年記念式典を長崎市中心部のホテルニュー長崎で開催致しました。長崎県内の部隊長の方々や各自衛隊協力団体の皆様をご案内して、65名の方々に参集していただきました。  
 当会は平成8年6月、女性の立場から、我が国の平和と安全に関する諸問題についての理解を深めることを目的に発足し、以来自衛隊の各種行事への参加や支援等の協力活動を行って参りました。  
 式典に続いて、自衛隊体育学校総務課長・1等陸佐中川美佐様に「国際協力活動に携わって」という演題で講演をいただきました。女性自衛官として海外で勤務されたことを中心に、働く女性としてのお話を、会員一同興味深く伺い、毅然としたお姿勢に共感の拍手を送りました。  
 祝賀会では長崎検番の華麗な舞を鑑賞し、充実した中にも華やかな雰囲気で盛会の裡に終了することが出来ました。    
 最後に記念式典の開催にあたり、ご協力いただいた自衛隊部隊長の方々や各自衛隊協力団体の皆様、ご祝電をいただいた全国防衛協会連合会女性部会会長様に心からお礼を申し上げます。
                            女性部会事務局長  神近眞智子

  
    記念式典で挨拶をする押渕会長        講演「国際協力活動に携わって」を行う中川1等陸佐
 

●6面 投稿(久居駐屯地広報室)

                  自衛隊生活体験を終えて

             
                  三重交通株式会社  澤田 愛美

 私は新入社員研修の一環として、2泊3日で久居駐屯地での自衛隊生活体験に参加させていただきました。  
 今回の生活体験で、一番「自衛隊らしいな」と感じたのは、『敬礼』や『休め』、『行進』などの所作の部分です。体験入隊後、最初にこれらを教わったのですが、初めのうちはなかなか慣れず、機敏に動くことが出来ませんでした。しかし、離隊が近づく頃には体が慣れてきて、すぐに動作ができるようになりました。集団で動く時には、皆がバラバラな行動をとるとなかなかまとまらず時間もかかってしまいますが、皆が一斉に挙動をそろえると、時間もかからず見た目もすっきりするのだと、生活体験で改めて気付きました。  
 また、私が今回の生活体験で一番面白いと感じたのは、久居演習場でのコンパス行進です。広い山の中を、コンパスと地図だけを頼りに目的地点まで進むというもので、私はもちろん他の人もそのような経験はなく、とても新鮮でした。演習場は急勾配な場所も多く、何時間も歩いているとかなり疲労が溜まり、体力の低下を実感しました。今回の体験で色々と自分の出来ることや出来ないこと、これから取り組むことがわかる良い機会となりました。  
 この生活体験で、集団行動の大切さや、規則正しい生活、体力が資本であること、時間厳守の重要性など、様々なことを学びました。また、隊員の方々とお話しすることができ、今まであまり身近ではなかった自衛隊のことを身近に感じられるようになりました。  この3日間、貴重な経験をさせていただいた自衛隊の皆様、本当に感謝でいっぱいです。ありがとうございました。
                                   (投稿:久居駐屯地広報)
 

●6面 自衛隊行事紹介

                     高田(新潟県)

 平成29年4月15日(土)高田自衛隊は、新潟県上越市の高田公園に於いて、高田観桜会の行事のひとつであるパレードを実施した。
 当日は、小雨模様であったが満開の桜の中、公園中央の道路約500mを使い、防衛部隊指揮官第2普通科連隊長二宮充史1等陸佐、災害派遣部隊指揮官第5施設群副群長太田耕輔2等陸佐指揮の下、人員153名、車両24両が見事なパレードを披露した。
 パレードの歴史は古く、高田は軍都とて栄え、明治41年11月に旧軍第13師団が高田城に入城。入城の際は、当時初めて軍隊を見る市民や小学生は旗を振り歓迎歌を高唱してこれを迎えた。今回のパレードはこれを模して行われた。また、入城を祝し在郷軍人団が二千二百本の桜を植樹したことが、現在の高田百万人観桜会に受け継がれている。

  

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                  北富士(山梨県)

 平成29年4月23日(日)陸上自衛隊北富士駐屯地(駐屯地司令:佐藤恒昭1等陸佐)の創立57周年記念行事が開催された。  当日は、天候もよく霊峰富士山も記念行事に一役買って出ているようであった。  
 記念式典では、観閲行進、高等工科学校学生によるファンシードリル、訓練展示、「ゴジラ・シグナル」音楽隊と礼砲隊のコラボが行われた。また、北富士天王太鼓の演奏、隊員によるラッパ吹奏、第1音楽隊の演奏、装備品展示、戦車・装甲車(WAPC)の体験試乗、ちびっこレンジャー、災害体験など多くの催しに、地域の方々は自衛隊を身近に感じ、懇親を深めていた。

  

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                 北宇都宮(栃木県)

 平成29年5月28日(日)陸上自衛隊北宇都宮駐屯地(駐屯地司令:木戸口和彦1等陸佐)開設44周年記念行事が開催された。
 当日は天候に恵まれ、航空行事として、12ヘリ隊所属UH―60、航空学校宇都宮校所属UH―1、THヘリコプターによる祝賀編隊飛行、学生ドリル、自衛隊各種ヘリ飛行展示等が行われ、特にヘリコプターの飛行展示チーム「ブルーホーネット」の演技に観客は感嘆の声をあげていた。  
 地上では、各種ヘリコプター等装備品の展示、音楽演奏、高機動車試乗、CHー47ヘリコプター地上滑走試乗が行われ、多くの入場者が自衛隊との懇親を深めていた。

  

●6面 図書紹介

        岡部いさく&能勢伸之のヨリヌキ週刊安全保障

      
             発行:(株)大日本絵画 定価:本体2300円+税

 フジテレビが毎週金曜日21時よりインターネット配信中の報道番組『ホウドウキョク「能勢伸之の週刊安全保障」』を書籍化。日本と日本を取り巻く世界の軍事情勢と安全保障問題について、フジテレビ解説委員・能勢伸之が鋭く斬り込み、軍事知識ゼロのマルチタレント・小山ひかるの「月って人工衛星?」「地中海って料理?」といった質問に、ベテラン軍事評論家・岡部いさくが四苦八苦しながら回答し、かつマニアも唸る解説も加えるやりとりが人気を博している。ツイッターなどのSNSでも「軍事問題初心者から専門家まで楽しめる内容!」と大評判。本書では、過去配信分から4回分をピックアップし、岡部氏書き下ろしによる詳細な解説と氏が番組用に描き下ろしたイラストもヨリヌキ掲載。なお、第14代防衛大臣中谷元氏の登場回も掲載され、その中谷氏が推薦文を寄せている。

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                    自衛隊幻想
              拉致問題から考える安全保障と憲法改正

       
             発行:㈱産経新聞出版 定価:本体1200円+税

 北朝鮮の核・ミサイル、尖閣・・・待ったなしの日本の安全保障。 日本はなぜこのような状況に陥っているのか? この国に足りないものが、拉致問題から見えてくる!
荒木和博
 特定失踪者問題調査会代表、予備役ブルーリボンの会代表、拓殖大学海外事情研究所教授
荒谷卓
 陸上自衛隊特殊作戦群初代群長。
伊藤祐靖
 海上自衛隊特別警備隊初代先任小隊長。
予備役ブルーリボンの会
 自衛官OB、予備自衛官等で構成する民間団体。拉致問題に関する自衛隊内外への啓発 活動、拉致被害者救出に貢献することを目的としている。 荒木和博氏は同会代表、伊藤祐靖氏は幹事長、荒谷卓氏は幹事。

6面 事務局便り


全国防衛協会連合会松本謙一事務局長は、平成29年5月27日(土)、東京都八王子市内の幼稚園で行われた八王子市防衛協会青年部の懇親バーベキューに飛び入り参加した。参加の目的は全国防衛協連合会の総会・講演会等で受付、写真撮影等の支援をお願いしている特別会員2名の方が同防衛協会青年部にも所属しているので、感謝と労をねぎらうためである。同青年部は松本事務局長の飛び入り参加を歓迎し、ひと時の防衛論議に花を咲かせていた。

        
              青年部員と松本事務局長(中央)

●6面 行事予定

              平成29年度自衛隊記念行事

【富士総合火力演習】
   (実施日)29年8月27日(日) (場所)陸上自衛隊東富士演習場
【体験飛行】
   (実施日)29年10月7日(土) (場所)航空自衛隊松島基地、入間基地、新田原基地、那覇基地
【追悼式】
   (実施日)29年10月28日(土) (場所)防衛省慰霊碑地区
【防衛省移行10周年記念 航空観閲式】
   (実施日)29年10月29日(日) (場所)航空自衛隊百里基地
【防衛省移行10周年記念 音楽まつり】
   (実施日)29年11月16日(木)、17日(金)、18日(土) (場所)日本武道館
全国防衛協会連合会 研修情報
【国内研修】
   横須賀地区 9月25日(月)~26日(火)

●6面 編集後記

 暑中お見舞い申し上げます。 今号の紙面は「南スーダンPKO特集」のため2面増の6面構成です。また、平和安全法制の施行から1年が過ぎ、益々自衛隊に対する国民の期待と信頼はこれまで以上に高まることでしょう。今こそ自衛隊を支援することが大事となります。
 いよいよ夏の富士総合火力演習など大きなイベントシーズンに入ります。自衛隊を理解するよいチャンスですお出かけください。そして寄稿等にご協力よろしくお願い致します。
                                         会報編集担当 筧典男