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全国防衛協会連合会は、防衛意識の高揚を図り、防衛基盤の育成強化に寄与するとともに、自衛隊の活動の支援協力することを目的とする民間の全国組織です。

TEL. 03-5579-8348

〒162-0844東京都新宿区市谷八幡町13東京洋服会館9階

会報最新号 第140号(29.10.1)

 防衛協会会報の最新号掲載記事を紙面ごとに紹介します。第125号(26.1.1)から新規にPDF版を掲載しました。なお、既発行分の記事は、カテゴリーごとにアーカイブとして保存します。
第140号(29.10.1)   第139号 第138号 第137号
第136号 第135号 第134号 第133号 第132号 第131号
第130号 第129号 第128号 第127号 第126号 第125号

●1面 小野寺防衛大臣着任(29.8.4)

                 

平成29年8月4日(金) 小野寺五典防衛大臣が防衛 省に着任した。 小野寺防衛大臣は宮城県気仙沼市出身
 ☆ 平成19年8月 外務副大臣
 ☆ 平成21年8月 第45回衆議院議員総選挙で4回目の当選
 ☆ 平成24年12月 第46回衆議院議員総選挙で5回目の当選
 ☆ 平成24年12月26日 第12代防衛大臣に就任
 ☆ 平成26年9月 自由民主党政務調査会会長代理
 ☆ 平成26年12月 第47回衆議院議員総選挙で6回目の当選
 ☆ 平成29年8月3日 第17代防衛大臣に再び就任した。

          
     防衛省で栄誉礼を受ける小野寺防衛大臣 (平成29年8月4日:防衛省ホームページより

●1面 平成30年度概算要求(29.8.31)

               中期防衛力整備計画の最終年度
       防衛省概算要求6年連続増5兆2551億円

 防衛省が8月31日財務省に提出した平成30年度概算要求は、SACO(沖縄に関する特別行動委員会)関係費などを含め、対前年度比2.5%増の5兆2551億円と過去最大となり、6年連続で増額となった。

平成30年度概算要求の考え方

「平成26年度以降に係る防衛計画の大綱」(平成25年12月17日閣議決定)に基づく「中期防衛力整備計画(平成26年度~平成30年度)」(平成25年12月17日閣議決定)の最終年度として、統合機動防衛力の構築に向け、防衛力整備を着実に実施。

2各種事態における実効的な抑止及び対処並びにアジア太平洋地域の安定化及びグローバルな安全保障環境の改善といった防衛力の役割にシームレスかつ機動的に対応し得るよう、統合機能の更なる充実に留意しつつ、特に、警戒監視能力、情報機能、輸送能力及び指揮統制・情報通信能力のほか、島嶼部に対する攻撃への対応、弾道ミサイル攻撃への対応、宇宙空間及びサイバー空間における対応、大規模災害等への対応並びに国際平和協力活動等への対応を重視するとともに、技術優越の確保、防衛生産・技術基盤の維持等を踏まえ、防衛力を整備。 3格段に厳しさを増す財政事情を勘案し、我が国の他の諸施策との調和を図りつつ、長期契約による取組等を通じて、一層の効率化・合理化を徹底。 (防衛省ホームページより)

弾道ミサイル攻撃への対応
○能力向上型迎撃ミサイル(PAC-3MSE)の取得  弾道ミサイル防衛と巡航ミサイルや航空機への対処の双方 に対応可能なPAC-3MSEミサイルを取得   
       

   PAC-3MSEミサイル(写真は同型器材)
○新規アセットの導入(事項要求)  
 北朝鮮の核・ミサイル開発が「新たな段階の脅威」となって いることを踏まえ、新規アセット(イージス・アショアを中心 に検討)の整備に着手

   

       イージス・アショア
島嶼部に対する攻撃への対応 周辺海空域における安全確保
○島嶼防衛用高速滑空弾の要素技術の研究
 島嶼防衛のための島嶼間射撃を可能とする、高速で滑空し、 目標に命中する島嶼防衛用高速滑空弾の要素技術の研究を実施
  
島嶼防衛用高速滑空弾の 要素技術の研究(イメージ)
○護衛艦の建造(2隻)
 護衛艦部隊の54隻体制への増勢のため、従来は掃海艦艇が担って いた対機雷戦機能も具備する等、多様な任務への対応能力の向上と船 体のコンパクト化を両立した新型護衛艦(3,900トン)を建造
  

 30年度護衛艦(3,900トン・イメージ)

●1面 要望書(29.8.9)

全国防衛協会連合 防衛事務次官に「防衛問題に関する要望書」提出

           
      豊田防衛事務次官(左)に要望書を提出する金澤理事長(中央)、石野常任理事(右)

 全国防衛協会連合会(佃和夫会長)は、平成29年8月9日(水)防衛省(市ヶ谷)の事務次官室で豊田硬防衛事務次官に「平成二十九年度 防衛問題に関する要望書」を提出した。
 全国防衛協会連合会は、金澤博範理事長、要望書の作成を担当した石野次男常任理事及び松本謙一事務局長が出席した。 全国防衛協会連合会は、国を愛し、自衛隊の健全な発展を願う民間有志の集まりであり、各都道府県防衛協会等の連合体として発足以来、「防衛意識の高揚」と「自衛隊への支援・協力」を目的に全国運動を展開している。この活動の一環として、一市民の立場から我が国の防衛を真摯に考え、感じる素朴な疑問・課題を取りまとめ、毎年、政府及び関係方面にその解決方を訴えている。
(「平成29年度「防衛問題に関する要望書」については、その全文を防衛協会会報第139号(29.7.1)に掲載)

●1面 望映鏡

           自衛隊ゆかりの善通寺市にて我思ふ
               
               香川県防衛協会 会長 常 盤 百 樹

 香川県防衛協会の常盤です。当会が所在する香川県には、栗林公園、屋島、金刀比羅宮など、多くの名所旧跡がありますが、本稿では陸上自衛隊第14旅団が司令部を置く香川県善通寺市についてご紹介をしたいと存じます。
 善通寺市は弘法大師空海の生誕地としても名高く、その市名は四国八十八ヶ所霊場の一つ、善通寺に由来しています。同寺は弘法大師空海が御父、讃岐国郡司の佐伯善通(よしみち)公のために建立し、その「善通」をとって「善通寺(ぜんつうじ)」と号したと伝承されております。同寺は、京都の東寺、和歌山の金剛峯寺と並ぶ弘法大師三大霊跡の一つとして、古より篤い信仰を集めております。
 また、同市は軍神「乃木希典大将」と縁の深い街でもあります。乃木将軍は明治31年、この地に新設された旧陸軍第11師団の初代師団長として赴任され、その後、第3軍司令官として、ここから日露戦争に出征し、旅順攻略にあたったことはつとに有名であります。現在の善通寺駐屯地には、乃木将軍が第11師団長として2年8カ月勤務された師団司令部の瀟洒な建物が今も現存しており、「乃木館」の愛称で親しまれ、往時の貴重な資料等が展示されています。また、兵器庫として使用されていた赤レンガの歴史的建造物もひときわ目を引き、多くの人々を集めております。ところで、乃木将軍は在任中、司令部から1里半ほど離れた金倉寺を宿舎としておりましたが、この寺にも「妻返しの松」という逸話が残っております。明治31年の大晦日、静子夫人が東京から遠路面会に来ましたが、乃木将軍は、部隊の士気への影響等を考慮して会わずに夫人を追い返したとのことです。途方にくれた同夫人は、本堂脇にある松の木まで歩を進め、その下で物想いに耽って佇まれたとか…やがて同夫人は、夫の胸中を察して帰っていったとのことです。乃木将軍は来るべきロシア軍との闘いに備え、第11師団を精鋭に鍛えるべく部下の兵士達と苦楽を共にする生活を送っていた最中のことでありました。この一件から、「乃木将軍妻返しの松」と呼ばれるようになり、とかく講談ではもて囃されるようになったそうです。明治の軍人の気骨を偲ばせる逸話として感慨深いものがあることから、ご紹介させていただきました。
 この他にも、善通寺市内には、旧陸軍第11師団の将校たちが集会所として建設した偕行社(国の重要文化財)など、自衛隊に縁のある建物が現存しています。皆さまも香川県を訪れる機会がございましたら、是非一度、善通寺市まで足をのばされてみてはいかがでしょうか。
 さて、陸自第14旅団では、来年3月の機動旅団への改編に向けた最終準備が進められており、更に精強な部隊へ進化しようとしております。我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中で、自衛隊の果たすべき役割が増々大きくなっていることなどを踏まえ、当会では自衛隊の皆様方をしっかりご支援できるよう今後も微力を尽くして参る所存であります。
     

●1面 自衛隊体育学校陸上部

   世界陸上2017ロンドン  銀メダルおめでとうございます
                
                     荒井 広宙3等陸尉

 自衛隊体育学校陸上班 荒井 広宙(あらい ひろおき)3等陸尉が第16回世界陸上競技選手権大会(世界陸上2017ロンドン)に50㎞競歩で出場し、見事銀メダルに輝きました。

●2面 防衛時評

   『自分で自分を守ろうとしない者を誰が助ける気になるか』
                
                元航空支援集団司令官 空将 永岩俊道

 去年暮れ、安倍総理と当時現職のオバマ大統領はともにハワイのカネオヘ海兵隊基地を訪問し、基地内に建立されている飯田房太中佐の記念碑に献花した。
 零式艦上戦闘機の搭乗員だった飯田中佐は、空母「蒼龍」から出撃し真珠湾攻撃に参加。米基地を攻撃中に燃料タンクに被弾し、帰投できないとして基地の格納庫めがけ突っ込み戦死した。享年28。攻撃参加時は大尉だったが、戦死後に2階級特進し中佐となった。米海軍も軍人として最後まで向かってきた飯田中佐をたたえ、ご遺体を基地内に埋葬。46年には記念碑を建立し、今も海兵隊が維持・管理してくれている。碑面には、戦い合った敵であっても祖国のため命を捧げた軍人への敬意を込め、英文で、(JAPANESE AIRCRAFT IMPACT SITE PILOT LIEUTENANT IIDA, I.J.N. CMDR.. THIRD AIR CONTROL GROUP DEC. 7, 1941)と書かれている。
 米軍人には、(The brave respect the brave.)「勇者は、勇者を敬う」という気風がある。 軍人同士、一目置きあっているのは、互いに敵同士で戦った旧軍時代に限らない。お陰様で、現在、日米両国は堅固な同盟関係にあるが、その礎となっているのは、やはり、現役自衛官と米国軍人との固い信頼の絆である。
 最近、JUMP(Japan US Military Program)https://www.jumprogram.org/ という組織が誕生したことを紹介したい。「日本は素晴らしい国だ。この国となら一緒に戦える。」と、日本で勤務した米国軍人、軍属、そして彼らの家族の方々が自発的に呼びかけあって、いわば同窓会らしき組織を作ってくれた。こういった関係は他の国同士にはない。3・11のときの在日米軍司令官であったフィールド中将もこのJUMPの一員だが、日本の素晴らしさ、日米の絆、日米同盟の大切さを全米各地で講演して廻ってくれている。
 さて、日米同盟関係が堅固であり、両国軍人の信頼関係が極めて強かったとしても、我が国の領土が侵略されそうになった時、安易に日米同盟の発動に依存し「アメリカに日本を守ってもらおう」と思うことは間違っている。そもそも、日本防衛の一義的主体・責務は自衛隊にある。アメリカはその防衛作戦を支援するという立場に過ぎない。尖閣諸島が侵略されたとき、米軍が自らの攻撃能力を展開して主導的に尖閣を守るということはありえない。日本国民或いは日本自身が自らの防衛に汗を流し血を流す覚悟を持たない限り、アメリカは日本防衛作戦に介入などしない。
  アメリカは、大統領が変わるたびに、例えば尖閣防衛に関わる再保証をするが、それは再保証しなければならないほど繊細で微妙な案件であるということである。もし、尖閣を日本が実効支配できなくなったとしたら、地域は一気に不安定化するおそれがある。
 イギリスの政治家ヘンリー・ジョン・テンプルは「英国には…永遠に続く同盟もなければ、永遠に続く敵もいない。あるのは英国の国益のみである」と述べている。永遠に続く日米同盟関係もない。今の日米同盟は非常に堅固であるが、同盟そのものの属性というものを深刻に認識し、日々、最高のコンディションにメインテナンスしていかなければならないのである。
 さて、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に成功したことで、核抑止力を米国に依存する日本は新たな課題を突きつけられる。米本土を射程に収めるICBMが実戦配備されれば、米政府が自国への核攻撃で国民の命を犠牲にしてまで同盟国を守るのか疑心暗鬼に陥る、所謂「デカップリング(離間)」問題が浮上するからだ。また、「スタビリティ・インスタビリティ・パラドックス」惹起の懸念も浮上する。前者は核の脆弱性(nuclear vulnerability)をめぐり、かつてヨーロッパでみられた米国の拡大抑止の信憑性への懸念であり、後者は、戦略核レベルで相互脆弱性に基づく安定性が生じた半面、通常兵器レベルで挑発的行為が起こりやすくなるという懸念である。  
 半島有事を念頭に、日本も当然、武力攻撃事態、重要影響事態、在外邦人等保護、米軍部隊の武器等防護の作戦体制を万全に整えなければならない。その際、日本は既に北朝鮮のスカッドER及びノドンミサイル等の射程内にあり、米韓軍による攻撃により初度制圧できなかったミサイルが日本に飛来する恐れがあることを深刻にとらえ、不意の攻撃や飽和攻撃等に備え、ミサイル防衛体制を更に向上させる必要がある。
 冷戦時代において核兵器は、対ソ連の抑止と同盟国への安心供与をもたらしたが、今日の世界はより複雑である。今日の世界は様々なアクター、地域、歴史、政治的環境から成っているので画一的解答はない。
 日米同盟も「包括的(comprehensive)」核・ミサイル戦略を考えなければならず、核抑止の再保証をより実際的・具体的に整える必要がある。そのため、今までは忌避感の強かった「核」に関しても、よりリアルで冷静な議論に踏み込みつつ、日米同盟の更なる関係強化、来援基盤の整備、通常兵器による均衡等によるリカップリング、サイバー空間も含めたクロス・ドメイン戦略等の体制整備が必要となる。更に、我が国自身の策源地攻撃能力整備についてもより実際的な議論の促進が必要となろう。 日韓関係の改善・結束強化が重要であることは言うまでもない。
 イタリア、ルネサンス期の政治思想家のニッコロ・マキャベリはいみじくも以下のように激白している。 「自分で自分を守ろうとしない者を誰が助ける気になるか!」
 自衛隊員は、とうの昔に国を守る腹を括っているが、その防衛体制が「泥棒を捕まえてから縄を綯う」状態では困る。今、一番問われているのは、日本国・日本人としての国を守る覚悟の方であろう。周辺環境変化に適合できない国家は生き残ることができないのである。  (常任理事)

●2面 自衛隊紹介

                海外で活躍する自衛官
               派遣隊員の 安全のために
              
                   2等陸尉 杉本 誠
【現所属】派遣海賊対処 行動支援隊(第7次要員)警務隊(警務幹部) 【差出元部隊】第135 地区警務隊

 警務幹部として、ジブチ自衛隊活動拠点内隊員の規律維持等を担当しています。具体的には、自衛隊が活動する拠点内において犯罪が発生した場合は、司法警察権限に基づいて犯罪捜査を行います。
 また、現地の治安情報を部隊に提供し、安全な活動に資するため、現地警察等とミーティングを実施して、治安に関する情報を把握することもあります。
 部外との調整、情報共有等は、主に英語を使用していますが、英語での会話が困難な人に対しては通訳を通じてソマリ語やフランス語に訳してもらい、コミュニケーションを取っています。
 幸い、隊員の活動地域において大きな事件・事故の発生はありませんが、今後も防犯活動等を通して事件・事故の未然防止に取り組むと共に、最新の治安情報の入手に心がけ、派遣隊員が安心安全に任務遂行できるよう一層努力したいと思います。
       
             現地警察等とミーティングする杉本2尉(中央)
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               ジブチでの活動を通じて
              
                  3等陸曹 上木原 玄師
【現所属】派遣海賊対処 行動支援隊(第7次要員)業務隊(施設機械操作陸曹) 【差出元部隊】第8施設 大隊

 私は業務隊要員として、隊員の生活を守るために毎日拠点内を走り回っています。拠点は設立から6年という年月が流れており、各種施設等の老朽化が進んでいる箇所もあります。毎日漏水や電気配線等の補修依頼が飛び込み、1つ作業が終わると依頼が2つ増えるといった状況が続く日もあります。
 日本での方法や経験が通用しない事もあり、また、物品・資材に関しても現地での調達になるので、日本では簡単に手に入る物がこちらでは手に入らないといった事も多々あります。自分たちで試行錯誤しながら、日々任務にあたっています。
 時には50℃を超える気温の中での屋外作業は過酷なものですが、修繕を終えた時の隊員や、現地スタッフの方からの「ありがとう」の言葉が励みになり、次へと繋がっていきます。
 日本では決して出来る事のない貴重な経験をさせて頂き、家族や同僚の皆さんにはとても感謝しています。必ず任務を完遂し、少しでも成長した姿を見せ、ジブチに笑顔で送り出していただいた部隊に対して恩返しができるよう、引き続き気を引き締めて任務の完遂に努めたいと思います。
         
          
                  エアコンを修理する上木原3曹

●2面 富士総合火力演習

      2万4千人が感動  平成年29度富士総合火力演習
                (陸上自衛隊東富士演習場)

 平成29年8月27日(日)、平成29年度富士総合火力演習の公開演習が行われた。 演習には、隊員約2,300名、戦車・装甲車約80両、各種火砲約60門、航空機約20機が参加し、約24,000人が来場し、展示に感嘆するとともに砲弾の発射音に驚きの声をあげていた。  
 前段演習では、陸上自衛隊の主要装備である遠距離火力、中距離火力、近距離火力、ヘリコプター火力、対空火力及び戦車火力について紹介がされるとともに、「即応機動する陸上防衛力」の主要構成装備品である「機動戦闘車」及び「水陸両用車」が本演習で初めて公開された。  
 後段演習では、統合運用による「島嶼部における攻撃への対応」として重要な三段階である「部隊配置」、「機動展開」及び「奪回」の作戦様相を取り入れた総合的な演習が行われた。

 
     演習を視察する小野寺防衛大臣(中央)          勇姿を見せた機動戦闘車

 
     砂塵を巻き上げ疾走する水陸両用車            演習フィナーレ(発煙弾)

●2面 年度緊急発進回数の推移

  
 平成29年度4月~6月の緊急発進回数は229回であり、前年度の同時期と比べて52回減少しました。
 推定を含みますが、緊急発進回数の対象国・地域別の割合は、中国機約44%、ロシア機約55%、その他約1%でした。
 中国機に対する緊急発進回数は101回であり、前年度の同時期と比べて98回減少しました。 ロシア機に対する緊急発進回数は125回であり、前年度の同時期と比べて47回増加しました。

     

●3面 東部防衛協会

              設立趣意を胸に刻み新たな一歩 青年部会創設
              東 部 防 衛 協 会 50 周 年
                        総会
           
                   総会で挨拶する佃会長

 東部防衛協会(新潟、栃木、茨城、群馬、長野、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨、静岡)(佃和夫会長)は、平成29年7月20日、明治記念館に於いて、創立50周年記念行事を催した。 記念行事は総会・記念式典・記念祝賀会の、の3部構成で行われた。 総会は、佃会長挨拶に続き、議案が審議され、ここ数年来検討されてきた青年部会の創設が承認された。
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                 記念式典・記念祝賀会
  
(左)記念式典で来賓を代表して祝辞を述べる 道満誠一横須賀地方総監
                            (右)祝賀会で祝辞を述べる森山尚直東部方面総監

 記念式典は、国家斉唱、黙祷、佃会長挨拶、来賓(道満横須賀地方総監、清田第12旅団長、奥村栃木地本長、長谷川埼玉地本長、杉山群馬地本長、林山梨地本長、猪森千葉地本長、根本静岡地本長)を代表して道満横須賀地方総監が祝辞を述べた。席上、表彰式が行われ、町田錦一郎氏(群馬県)、佐伯鋼兵氏(埼玉県)、中嶋君忠氏(長野県)、青木勲氏(栃木県)、天野多喜雄氏(山梨県)、金子勇二氏(神奈川県)、千葉県鴨川市自衛隊協力会が永年の功績を讃えられ表彰された。
 記念祝賀会は、来賓に森山東部方面総監、柴田第1師団長が加わり、参加者全員で50周年を祝賀した。


                   参加者全員で記念撮影

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設 立 趣 意 書
 昭和30年頃から全国各地の自衛隊駐屯地周辺に、相次いで誕生した自衛隊協会等の防衛協力団体は、年を遂うて増加し、更に都道府県等の連合組織に発展し、その数は連合組織35団体、地域組織約730を超え、関東、甲信越、静岡の一都10県(以下東部地域と略称)においても連合組織8、地域組織161を数えるに至りました、これ等の組織はいづれも純粋に国民の自発的発意に基き結成されたものでありますが最近頓に激化するわが国内外の厳しき情勢を反映して、各組織の内外から組織の拡充強化、活動の積極化を要望する声が必然的に高まって来ました。特に、運動の質を、従来の自衛隊の健全なる育成支援や防衛思想の普及等から更に竿頭一歩を進めて国民の郷土愛から発する国防意識の高揚を計るとともに組織の巾を全国規模に拡大し、本運動を実行力のある国民運動に増幅発展せんとする訴えが強く成って来ました。  
 以上の状況に応え、昨夏来、東部地域各連合体の間に、先ずわが国の心臓部に当る首都圏を核心とする連合体を組織し、全国組織発展への中核先駆たらんとする気運が起こり、準備委員会を設けて推進して参りましたが、ここに準備相整い東部防衛協会が結成発足いたしました。  
本会設立の重大なる意義を御理解いただき、大方の御賛同と格別のご支援を御願い申し上げます。
                             昭和43年7月20日     東部防衛協会
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             創立50周年記念群馬研修

 東部防衛協会は平成29年9月5~6日、創立50周年記念群馬研修を催した。  
 初日は、マチダ平和資料館研修。館長の町田群馬県防衛協会会長の名調子による説明で、明治・大正・昭和の銃後の国民生活を研修。その後、群馬県庁を研修し、伊香保で懇親会を行った。  
 2日目は、12旅団(岩村旅団長)でヘリ体験搭乗、装備品展示、体験喫食の研修。参加者は12旅団の精強さを認識すると共に研修を行っていただいた自衛隊員に感謝の意を表していた。その後、世界遺産の富岡製糸場の研修を行い、充実した群馬研修が終了した。

  
                    マチダ平和資料館研修

  
               陸自12旅団研修(写真:12旅団提供)
      

●3面 オピニオン(能勢伸之)

                  破 天 荒 解

                 
    フジテレビジョン報道局解説担当役 兼 ホウドウキョク「日刊安全保障」MC 能勢 伸之

 こちらは、先方が打つ手の予想がつかないのに、どうも、先方はこちらの打つ手が読めているようだ。将棋やチェスならば、彼我が、同じルール、約束事を厳守しているのなら、先がどこまで読めるかは実力の差、運・不運とみる事も出来るでしょう。しかし、相手は、自己目的の実現のためには、ゴールポストの位置を変え、常識とも言うべき、国際ルールと約束を破り、テーブルをひっくり返す。その大きな目的は、彼の憲法に「核保有国、無敵の軍事強国に転変させ、強盛国家建設の輝かしい大通路を開かれた」と明記されたように「核保有」。 2017年になってからは、将来、核弾頭を載せることを考えているのか、新型弾道ミサイルの試験発射、訓練発射を繰り返しています。
 破天荒を繰り返して、核弾頭搭載弾道ミサイルの保有国になれば、自動的に『無敵の軍事強国』となるのでしょうか。無敵の軍事挙国になれば、外国の干渉が不能となり、その特異な体制の維持が確実になる。或は、彼ら流の核抑止の成立で、体制維持に目途がつけば、それで、彼らの目的は達成し、以降、平和と言わないまでも、ダモクレスの剣の下の“恐怖の安定”が訪れるのでしょうか。 8月26日、日本海に向けて飛翔体の発射が3回あったと伝えられています。そのうちの二発は約250㎞飛翔しましたが、韓国の聯合ニュースによると、彼らは、目標に達するまでの時間が短く、レーダーでの捕捉が難しい低進(=デプレスト)軌道で飛ぶ短距離弾道ミサイルを開発している可能性があると指摘。一方、朝鮮中央通信は、彼らが、先軍節と呼ぶ記念日に彼らの最高指導者が「朝鮮人民軍特殊作戦部隊」を視察し、「敵を無慈悲に掃討し、ソウルを一気に占領し、南朝鮮を平定する考えをしなければならない」と強調したことを伝えていたのです。  
 これらの行動や発言をどう見るべきか。すくなくとも、彼らは、内部で“韓国平定”の意図があるかのように、米国や周辺国に意識させようとしているのは間違いないでしょう。  
 その狙いの正確なところは分りませんが、彼らが手中にしつつある能力を無視するわけにはいきません。  彼らが、核弾頭を搭載した大陸間弾道ミサイル(ICBM)を実戦配備したら、どうなるのでしょう。彼らは、日本を狙うのに適した弾°ぷミサイルを多数保有しているので、ICBMで日本を狙うことは考え難く、ICBMの弾頭が発射後、故障でもしない限り、ICBMの弾頭が日本に落ちることはまず、ないでしょう。では、火星14型ICBMを日本は心配することは無いのでしょうか。  
 火星14型や米国領グアムを射程とする火星12型を見せつけるようにして展開しながら、日本や韓国への攻撃を実行したらどうなるのでしょう。デカップリングという議論があります。カップルを引き離すという風に理解すればいいでしょうか。米国は、日本、韓国に対し、条約上、防衛の義務を負っています。万が一、低進弾道ミサイルや特殊部隊がソウルを襲い、ノドン弾道ミサイルや北極星2型弾道ミサイル、それにムスダン弾道ミサイルがロフテッド軌道で日本を襲うようなことになった場合、米国は、日本や韓国との同盟義務を果たすべく、“彼ら”に自らの戦略戦力で反撃するでしょうか。反撃すれば、“彼ら”は、躊躇なく核弾頭を搭載しているかもしれない火星12型や火星14型を米国に向けて発射するのではないでしょうか。米国が、反撃を躊躇すれば、日本や韓国の犠牲は拡大するかもしれません。勿論、米国が弾道ミサイル防衛システムや彼らの弾道ミサイル発射装置を破壊する能力に確信があれば、米国は躊躇しないでしょう。米軍は、ATACMS短距離弾道ミサイルを韓国内に配備していますが、射程が300㎞と短く、7月28日に火星14型ICBMが発射された北部地域(慈江道舞坪里近辺)には届きそうもありません。
 何故でしょうか。米露間のINF条約で両国とも、射程500㎞から5500㎞の地上発射弾道ミサイルや巡航ミサイルの生産、配備が禁止されているからです。しかし、INF条約の制約を受けない韓国は、すでに独自の反撃、または攻撃手段として、射程800㎞の玄武2C弾道ミサイルを開発。来年にも配備を開始する見通しです。これなら、彼らの全域をカバーできます。日本も2018年度防衛予算概算要求に島嶼防衛用として、「高速滑空弾の要素研究」という興味深い項目が盛り込まれました。要素研究ですから、このまま、実用化するとは限りませんが、実用化したら、どれくらいの距離をどれくらいの時間で飛翔するのか、興味深いものがあります。

     

●3面 鹿児島県防衛協会

            鹿児島県防衛協会で 共催講演会開催
            
        挨拶される谷川副会長             講演中の番匠元西方総監

 鹿児島県防衛協会(会長:三(み)反園(たぞの)訓( さとし)鹿児島県知事)は、去る6月30日鹿児島市内のホテルにて「平成29年度定期総会」を開催し、併せて全国防衛協会連合会との共催講演会を実施した。  
 総会では昨年度の事業報告及び決算報告が行われ、続いて平成29年度の事業計画及び同予算案と役員人事が審議され、全会一致で承認された。
 休憩の後に、共催講演会を開催した。講師に元西部方面総監の番匠(ばんしょう)幸(こう)一郎(いちろう)氏を迎え、「最近の戦略環境と日本の危機管理」と題して講演が行われた。講師は地元鹿児島県出身のこともあり、防衛協会の会員はもとより協力諸団体の役員も多く参加された。また鹿屋基地の中村第1航空群司令や国分駐屯地の根本第12普通科連隊長、敷嶋鹿児島地方協力本部長はじめ現職自衛官も多く聴講した。会場は約80名で満席となった。講師の話は近年における世界の戦略環境の変化や日本を取り巻く国際情勢の現況等についてイラク派遣や西方総監時代の体験を通じて説明があり、鹿児島県がおかれた防衛上の重要性についての説明があった。近い将来には鹿児島県内における改編や新たな自衛隊の移駐が予定されていることから鹿児島県内における自衛隊の重要性と県民の支援と協力が重要であると力説された。会員である多くの地元首長さんも聴講された。
 講演会の後、懇親会が行われ来賓からは自衛隊への期待と自衛隊に対する協力支援についての新たな決意等、力強い挨拶が続き、活気あふれる和やかな会となった。

●3面 千葉県自衛隊協力会

       “千葉県自衛隊協力会連合会 青年部会 ♡満1歳♡”
    
                     下総基地研修

 浜田智一青年部会長が木更津市にお住まい父君靖一元防衛大臣をお迎えし木更津駐屯地で行われた昨年7月の設立総会から1年。県内陸海空10部隊への表敬訪問、部隊長との懇親会、下総基地研修では下総教育航空集団司令官渡邊海将の講話とフライトシミュレータでの次々着陸失敗!墜落!体験、等々活動してきた。
 設立総会の懇親会席上兒玉団長より次の総会は第1空挺団でというご提案を頂き梅雨の晴れ間の6月29日満1歳の定期総会が無事行われた。引続き演習場へバスで移動、降下訓練を見学。それからCH―47の所属する第1ヘリ団に、隊員達は1時間以上待機し青年部会の到着を待って下さった由感謝に堪えない。間近で降下長による点検、搭乗の見学後高台に移動。落下傘降下を臨場感溢れる説明のもと見学した。 そして降下塔吊下げ体験と空挺館とに別れて研修。その後団長はじめ団長の計らいにより集まって頂いた現職自衛官の皆様と隊員クラブにおいて大いに盛り上がった。
 発足1年!お陰様で順調な滑り出しとお局池田は喜んでいる。青年部会の成長と充実が楽しみである。
                         千葉県自衛隊協力会連合会 事務局長 池田由紀子  

●3面 徳島県防衛協会

 徳島県防衛協会(会長 近藤宏章)は、平成29年5月20日(土)から5月21日(日)小松島港本港地区新港南岸壁おいて掃海艇「つのしま」(第42掃海隊司令・3等海佐・下窪剣)の入港歓迎行事及び一般公開を自衛隊協力3団体(防衛協会・隊友会・自衛隊家族会)で開催した。  
 1日目の入港歓迎行事には、徳島県知事代理徳島県市長村課長をはじめとする各自衛隊協力団体長及び県内の各部隊指揮官が参加し、まず始めに主催者を代表し近藤宏章会長が挨拶、次に来賓紹介、阿波おどり大使による花束贈呈、記念品贈呈と盛大に歓迎行事が開催された。  
 午後からと翌日の5月21日(日)に一般公開を実施し、『つのしま』の艦艇見学に加え、海上自衛隊隊員によるラッパ吹奏、手旗信号、ロープの結索体験、救難訓練の展示が行われた。
 天候にも恵まれ2日間の来場者数は、約1940人であった。多くの方々に自衛隊を身近に感じてもらい、地域住民の自衛隊に対する親近感をもっていただけた。   (事務局)

   
               掃海艇「つのしま」をバックに記念撮影

   
                 掃海艇「つのしま」一般公開

●4面 エッセイ

               現役のオールドソルジャーズ
                   
       (一社)日本東ティモール協会 会長 北原 巖男  (元東ティモール大使)

 今年7月に厚生労働省が発表した日本人の2016年の平均寿命。過去最高・男女共に香港に次いで世界第2位とのこと。
読者の皆さん、覚えています?  
 なんと男性80.98歳、女性87.14歳!
 自衛隊員として35年間、体力には相当自信のあった僕ですが、さすがにこの数字は高い。「凄い。とてもそこまで行きそうにないなぁ・・」  
 そんな中、カンボジアを中心に不発弾処理・地雷除去活動を精力的に実施し、「オヤジたちの国際貢献」で有名なJMAS(日本地雷処理を支援する会)の元自衛隊員の皆さんそして現在主として東ティモールで自動車検査員養成に取り組んでいるJDRAC(日本地雷処理・復興支援センター)の元自衛隊員の皆さんのことが浮かんで来ました。  
 いずれもオールドソルジャーズの面々です。
 自衛隊で身に着けた知識・技能をフルに駆使して、カンボジアや東ティモールをはじめラオス、ベトナム、アフガニスタン、パキスタン、パラオ等で国づくりのための基盤整備や国づくりに不可欠な人材育成に汗を流しています。厳しい生活環境をむしろ自分のものとして積極的に楽しみ、国づくりイコール人づくりとの考えのもと、厳しく親身に指導を続けている強くて優しいオールドソルジャーズ。  
 常に国民と共に在る自衛隊員として務めて来た彼らは、今も現役真っただ中、任国の国民の皆さんと共に在ります。読者の皆さんには、そんな彼らの若々しい姿を、是非現場でご覧いただければと思います。
 彼らは万年青年。もちろん年齢のことなど意に介さない面々です。僕は、ひそかに彼らの健康年齢はもちろん、平均寿命をはるかに凌いで行く強者と見ています。  
 ところで、今年独立回復から15周年を迎えた東ティモールは、3月20日に大統領選挙、7月22日に国民議会選挙を実施しました。2012年末に国連が完全撤収して後、初の東ティモール人自身による自前の選挙でした。
  僕は日本政府派遣選挙監視団長として国民議会選挙を見て参りました。選挙運動は平穏に行われ、投開票は平和の中、穏やかに民主的かつ透明性をもって整斉と行われました。とても嬉しく思いました。投票率は76.74%。
 なんとその有権者のうち、17歳(選挙権取得年齢)から35歳が、全体の51%を占めるまことに若い国、これがアジアで一番新しい国東ティモールです。
 それだけにJDRACの皆さんは、東ティモールを担う彼ら若者の育成・能力構築支援に全力で邁進しているのです。
 曰く「JOVEN SIRA FORTE,NASAUN MOS FORTE!(若者が強ければ、国もまた強い!)」
 今日も各地で頑張っているJMASそしてJDRACの現役バリバリのオールドソルジャーズの皆さんに、心から力いっぱいのエールを送りたいと思います。                              

●4面 一筆防衛論

                 敵基地攻撃能力について
                     
                     常任理事 廣瀨 清一
◆検討の必要性
 相次ぐ北朝鮮のミサイル発射に対し、自民党の「弾道ミサイル防衛に関する検討チーム」は敵基地攻撃能力の保有について検討開始を求める提言を行った。
 政府は「当面検討する計画はない」としているが、かつて1956年鳩山総理の時代に「座して死を待たない防衛政策として攻撃を阻むために誘導弾などで基地を叩くことは自衛の範囲に含まれる」と答弁し法的な解釈では敵基地攻撃は合法と解釈された。しかし実際に保有することはなく、またこれまで検討すら行ってこなかった。
 日本は専守防衛を基本理念とし、他国を直接攻撃する能力のある装備はもたず、攻撃は専ら米軍に委ねる立場を堅持してきた。しかし他に手段がない場合、敵基地攻撃について引き続き米軍に委ねつつも、侵略事態の未然防止のため、また攻撃を受けた場合の被害極限化のため何が必要かを検討する必要がある。
 即ち策源地攻撃能力を保有し、米軍の情報、打撃力とあいまった更に強固な日米協力体制の維持が求められる。

◆敵基地攻撃能力とは
 一般的には敵基地や策源地を攻撃できる弾道ミサイルや対地攻撃用の巡航ミサイル、航空機に搭載する対地攻撃ミサイルや誘導爆弾となるが、爆撃機を有さない投下爆弾等は現実的でない。
 また、一方で策源地情報の収集分析能力の構築、遠方まで出撃するためには様々な支援装備等が伴うことは言うまでもない。
 先般、F―35に射程300㎞の空対地ミサイル(JSM)を導入する検討を始めたとニュースで報じられた。敵基地攻撃にも様々な手段や方法がある。

◆検討すべき課題
 敵基地攻撃能力の手段や方法の検討の前にいくつかの課題がある。敵基地攻撃は何を目的とし如何なる効果を期してその能力を保持するか、またそのためにはどれほどの手段や能力を持つべきかを検討する必要がある。
 抑止力の一手段としてその能力誇示する程度から本格的ミサイル抑止戦略まで検討すべき課題は多い。また当然多額の防衛費を担保しない限り飾り物になる。
 また本格的な攻撃能力保持となれば米国との役割分担での調整や周辺国との関係においても課題は残る。何よりも専守防衛政策をこれまで固執し続けてきた日本国民の幅広い理解がないと実現は難しい。

◆情勢の変化に対応できる防衛政策
 冷戦時代にできた各種の防衛基本政策は近年の情勢変化を受けあらゆる政策が見直されてきた。「敵基地攻撃能力不保持」もまさにこれまでの冷戦時代に出来上がった遺物となっているように思われる。
 日本は日本独自の政策で日本の平和と独立を守ってきたが、時代の変化に対応できる柔軟な国であってほしい。先ず何事も議論を重ね検討をスタートすることが重要である。

4面 OPINION

                自衛隊生活体験を通じて
                 
              トヨタカローラ三重(株)玉城店   藤川静羅

 私は、久居駐屯地で3日間の生活体験をさせて頂きました。  
 私自身、女性スタッフとして自動車販売のディーラーに就職し、右も左もわからないまま、一年間頑張ってまいりました。私の会社も何十年振りに女性スタッフを雇い入れた関係でおそらく当社からの生活体験を女性として受けたのは私が初めてだと思います。そんな中での研修ということもあり、始まる迄は本当に大丈夫なのかと不安で一杯でした。でも、実際に研修が始まると皆様がとても優しく接してくださり大変有意義な時間を過ごさせて頂きました。
 その中で、一番印象に残り今後の仕事に活かせそうなことは、団体行動の中での協調性を学べたことでした。職場内でも、お互いに助け合うことや譲り合うことにより、与えられた目標に向い日々の活動等に励んで行くのが重要であると教えてもらっています。  そのことを踏まえた上で、自分自身が感じたことは、どんな職種であれ基本は同じだなと思いました。そして、今後の仕事をして行く上で、研修で役立つと思ったことは忘れず取り組んでまいりたいと思います。  
 この様な、貴重な体験を教えて下さった自衛隊の皆様に深く感謝させて頂きますと同時に、これからの自分の後輩達にも受け継がれていける様に体験談も伝えてまいりたいと思います。

4面 図書紹介

            《えほん》  自衛隊ってなあに?
       
            園田はる著 明成社 全頁カラー・32頁 定価700円+税

 この絵本のタイトルとなっている「自衛隊ってなあに?」は、作者が沖縄の那覇空港で実際に耳にした親子の会話である。いま国民の自衛隊支持率は92%を超えている。ところが、いざ子供にこのような質問を受けたとき、即座に答えてあげられる大人はどれだけいるだろうか。  
 東日本大震災被災地における自衛隊の目覚ましい活動はマスメディアを通しても多く伝えられ注目を集めるところとなった。しかし、そうした救援活動も自衛隊の任務の中のほんのひとこまでしかない。  
 本書は、自衛隊の主たる任務である国防から、被災地での救援活動の他、海外での支援活動、南極の調査協力などに至るまで、自衛隊の様々な活動事例を「えほん」として子供にもわかりやすく紹介している。  
 携帯に便利な、薄くて軽いコンパクトな一冊だが、中身は充実。日本の平和を守る自衛隊への理解をより多くの国民に深めてもらうには格好の本である。

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勇者は語らず
           
     木本あきら著 【発行元】(株)幻冬舎メディアコンサルティング 【価格】1200円+税

【内容紹介】
 日本(ふるさと)から遠く離れたインドネシアの地に、骨を埋めた兵士たちがいる。
 これは、異国の独立戦争に命をかけた日本兵の、汗と血と涙の記録……。 アジア激動の時代を駆け抜けた男たちを描く、ノンフィクション小説。
【著者紹介】
木本あきら(キモト アキラ) 昭和17年中国北京に生まれ、北海道斜里郡清里町で育つ。
 6年間の陸上自衛隊勤務を経て、アメリカミシガン州マキノウカレッジでMRA(道徳再武装)研修。東洋大学、拓殖大学で学ぶ。
 その後、プラントエンジニアとしてトリニダード・トバゴ、リビア、カタール、エジプト、アルジェリア、インドネシアなどで約25年間駐在。
 現在、拓殖大学客員教授(国際関係論)、短歌結社「まひる野」同人、予備役ブルーリボンの会幹事。
 著書「歌集アラビアの詩(うた)」(角川書店)「日本の女は死んだ」(日新報道)など。

4面 投稿

             自衛隊を 身近に感じ学んだ夏
                      京都
          
                富士総合火力演習を見学

 京都地本(本部長安孫子1陸佐)は、平成29年度富士総合火力演習に京都府の参加者を引率した。
 本年度は、金銭的に制約のある学生や職務で時間の取れない関係者の方々が多く参加できるよう弾丸ツアーを企画した。本企画により募集対象者である京都大学学生17名を含む例年にない多数の大学生や高校生、初参加の教育・報道・自治体・各関係者の参加を得ることができた。見学者は、主要装備品の迫力に圧倒されるとともに装備品の高い性能と隊員の真摯な姿、臨場感ある演習に陸上自衛隊の精強さを実感しつつ、一様に驚いた様子だった。参加した学生は「安全保障の分野に興味を持った」、「安全保障をもっと勉強したい」等と話していた。
 京都地本は、今後も厳しい募集環境を打破し、優秀な人材を獲得するとともに防衛に対する理解を促進するため戦略的広報を推進していく。                           (京都地本広報)
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                    三重(久居)
  
     ゲーム感覚で処置法を学ぶ野外衛生         しっかりテンションかけて天幕設営

 久居駐屯地(司令:能勢1佐)は、8月19日・20日の2日間、久居駐屯地及び久居訓練場において、夏休みちびっ子ヤング大会を実施し、三重県内の小学生60名が参加した。  
 初日の19日、受付開始時刻と同時に多くの子供たちが集まり、この日を待ち遠しく楽しみにしている様子がうかがえた。  
 午後1時からの開会式では、2日間を一緒に過ごす隊員の紹介やルール説明が行われ、子供たちはワクワクした様子を見せながらも真剣に説明を聞いていた。  
 開始後、猛暑の中で子供たちは、吹き出る汗をぬぐいながらみんなで協力してテントを設営し、サバイバル教室(ロープ橋・野外衛生・火おこし・浄水法)では、懸命に取り組みながら体験を行った。
 夕食は夏休みちびっ子ヤング大会名物のカレーライスを喫食した。カレーライスは、隊員達の調理した手作りのもので、あまりの美味しさにおかわりする子供たちも続出し、みんな満足満腹で笑顔が飛び交っていた。
 そして、駐屯地グラウンドで隊員達と元気に遊び、その後行われた肝試しでは、怖さを我慢してみんなでゴールを目指した。 肝試しで汗を流した後は、隊員用の大浴場に入浴して今日1日の汗を流した。
 夜になると、花火を満喫し、キンキンに冷えたアイスを食べる等、夏らしいひとときを過ごしていた。
 その後みんなで協力して立てたテントに入り、子供たちは、しばらくの間は興奮して寝付けない様子であったが、1日の楽しい思い出とともに寝床についた。  
 翌朝、6時のラッパとともに起床し、ラジオ体操を元気いっぱいに行った。 朝食後、ロープワーク、毛布を使った担架搬送、高機動車の体験試乗、フォトフレーム作成と前日同様に子供たちは仲良く楽しんでいた。  
 閉会式では、自衛隊グッズなどがプレゼントされ、ちびっ子たちは嬉しそうに手に取り「楽しかったよ。またくるね」、「ありがとうございました」などと隊員達と言葉を交わし駐屯地を後にした。  
本行事は、子供たちや保護者の方に自衛隊を身近に感じ、また、理解を得る絶好の機会となり無事終了した。
                                         (久居駐屯地広報)
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                     神奈川(横須賀)
  
          砕氷艦しらせの公開                 特別機動船体験搭乗

 平成29年8月5日(土)海上自衛隊横須賀地方隊の「サマーフェスタ2017」が開催されました。
 試験艦あすかと砕氷艦しらせの艦艇公開と共に、潜水艦「たかしお」の甲板公開、館山航空基地所属のSH-60Jの地上展示が行われました。また武山分屯地所属、航空自衛隊高射隊のPAC―2も展示されていました。
 大学生以下とその家族を対象にした特別機動船の体験乗船では、小型のボートで艦艇の間近まで行くことができ、普段では味わえない特別な体験に親子で歓声が上がっていました。
 この日およそ二万一千人の来場者で賑い、横須賀音楽隊の演奏も、イベントに花を添えていました。
 同日に米海軍横須賀基地でも「日米親善ネイビー・フレンドシップデー」が開催され、夜には「よこすか開国花火大会」も開かれ、横須賀の街全体がお祭りムードに包まれた一日となりました。   (特別会員 先﨑有理子)

●4面 行事予定

全国防衛協会連合会研修予定
○女性部会研修会 (11月17日(金)~18日(土))
  17日(金) 研修大会 (学士会館)
  18日(土) 自衛隊音楽まつり観賞 (日本武道館)

○青年部会研修会 (10月21日(土)~22日(日)) 全国防衛協会連合会 第17回青年研修大会「茨城大会」
  21日(土) 大会式典、講演会等 (ホテル・ザ・ウェストヒルズ水戸:水戸市大工町)
  22日(日) 航空観閲式予行見学 (空自百里基地)

●4面 お知らせ

現代の安全保障講座
第24回防衛大学校教授による現代の安全保障講座
 全国防衛協会連合会主催、防衛省後援
 防衛大学校同窓会及び(公財)防衛大学校学術・教育振興会協賛
☆日時:11月30日(木)14時~17時
☆場所:ホテルグランドヒル市ヶ谷(東京都新宿区)
☆定員:200名 (受講料)無料(会員以外の方も受講できます。)      
    事前に事務局に申込が必要です。 (申込先)本紙1面表題下の「発行所」欄参照
☆テーマ及び講師(講演順未定)
 ●北朝鮮をめぐる今後の動向(仮)    防衛大学校教授 倉田 秀也氏
 ●米国トランプ政権の安全保障政策(仮) 防衛大学校教授 石川 卓氏

●4面 会員募集

会員・特別会員募集
 全国防衛協会連合会連合会は、防衛意識の高揚を図り、防衛基盤の育成強化に寄与するとともに、自衛隊の活動を支援・協力することを目的として活動する民間組織で、趣旨に賛同する会員・特別会員により支えられています。
 日本の平和と繁栄のため皆様のご加入を期待しています。当会のホームページをご覧ください。(www.ajda.jp)
    特別会員年会費  個人:1万円  法人:5万円
 細部は事務局までお問い合わせください。    電話番号 03-5579-8348

●6面 編集後記

 小野寺防衛大臣が着任し、より一層国防に安心感を抱いています。 概算要求は弾道ミサイル攻撃への対応、島嶼部に対する攻撃への対応、周辺海空域における安全確保等の要求に期待しています。
 北朝鮮のミサイル発射。私達は国防の必要性や自分の国は自分で守ることの大切さに目覚めました。
 私達が国防に従事する自衛隊への支援の在り方を考える時は今。機会をとらえ自衛隊を身近に感じ学びましょう。 寄稿等にご協力よろしくお願い致します。                      会報編集担当 筧典男